JASRACの設立目的をいま一度確認せよ

JASRAC公正取引委員会 から 排除措置命令 を受けた。
「勧告」 ではなく 「命令」 だと。


まあ簡単に言ってしまえば、
放送局がJASRACに支払っている著作権使用料の徴収方法を、
「一定の使用料を払えばどの曲でも使いたい放題だよ」
と言うドンブリ勘定から、
「放送局からどの曲をいつ何回使ったか、等の明細を提出させ、それを基に使用料を算出して徴収せよ」
ってえ命令だとオイラは解釈した。

これに対してJASRACは、
「それはウチではなく放送局側の問題。
 現在の包括契約(ドンブリ勘定)をなくせば、困るのは放送局の方だ。
 個別契約は手間がかかり、(放送局にとって)割高であり、現実的でない。」
というようなニュアンスのコメントを出したそうな。
今後、公正取引委員会に異議申し立てを行うらしい。

ふーん、JASRACK側の不手際ではないとおっしゃるか。
しかもやけに放送局側の肩を持っているようにも見受けられるではあーりませんか。

JASRACという団体、これは決して公共機関ではなく、単なる 「いち民間団体」 に過ぎない。
ただ、文化庁 (だと思う) から認可を受けた公益法人であるというだけで、
自分たちで任意に著作権にかかるありとあらゆる手数料を設定し、
ユーザー (すなわち我々) からいかにも正当っぽい理由を並べ立てて利用料を巻き上げている。

ネット上では 「音楽ヤクザ」、「カスラック などと呼ばれているが、まさにそのとおり。

JASRACの非道ぶりについてはこちらを参照あれ
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~sphere/kyogi-syui.html


さて、今回のJASRACの主張であるが、オイラ的には次の矛盾を指摘したい。

JASRACのホムペを見ると、その理念というか、団体の設立目的の中には
「音楽の著作物の著作権者の権利を擁護する」 と言う項目が明記されている。
http://www.jasrac.or.jp/profile/disclose/pdf/article.pdf

つまり、JASRACは放送局等が使用した音楽をできる限り子細に調査・監視し、
しかるべき使用料を徴収することこそが 「本来の目的」 のはず。
実際、我々のような末端ユーザーには容赦なく莫大な使用料を請求してくるではないか。
にもかかわらず、もっとも著作権料を支払うべき利用者=放送局の使用料を
ドンブリ勘定にしている現状そのものが 「本来の目的」 からかけ離れている。

果たしてこんなドンブリ勘定で、本当に権利者に正当な使用料が支払われているのか?
支払われているはずがない。
支払われているというのなら、積算基礎、算出式、支払実績を公表せよ。

しかし、JASRACは今まで一切の情報開示を拒んできた。
このディスクロージャーの時代にもかかわらず、まったく不可解だ。

そして今回、根拠は違えど (独占禁止法の抵触)、そのドンブリ勘定をやめろとのお達しがあったんだから、
放送局側の都合など無視して、権利者に正当な使用料を支払うために個別契約に変えていけばいいのに、
「放送局側の態勢が整わないから無理。現実的でない。」
との不可解な理由を述べてきた。

なぜ 「権利者の利権を守る」 立場にいる者が、
著作権の使用状況がアバウトで不明瞭な現状を是正する行為に反対するのか?

理由はただひとつ。
JASRACが放送局と癒着しているからに他ならない。
他にあるならちゃんと情報公開してくれ。

もし、近い将来、個別契約になったと仮定した場合、
恐らく放送局がJASRACに支払う使用料はかなり増大するに違いない。
そして放送局が支払った使用料には 「明細」 が添付されるので、
どの権利者にいくら支払われるか、は監督官庁が調べれば一目瞭然となる。
もちろん、放送局から徴収した使用料収入から権利者に支払った後の収支差額、
つまりJASRACの 「手数料収入 (=利益) 」 も白日の下に晒されるワケだ。

そして、包括契約 (ドンブリ勘定) のときと、
個別契約のときとの 「手数料収入」 の差異を比べてみるがいい。
どれだけドンブリ勘定時代にJASRACが不当に高額な手数料を搾取していたか、
どれだけ権利者に正当な使用料が支払われていなかったが、すべて明らかになるはずだ。

そんな 「自分たちの不利」 を熟知しているからこそ、JASRACは放送局の肩をもっているに違いない。

繰り返すが、個別契約になってもJASRAC側が困ることは何ひとつないはず。
今まで不当に高額な手数料を搾取していなければね。

さらに言えば、放送局側から見れば、今までのドンブリ勘定を個別契約にすることは、
多少の手間は増えるだろうが、データベースソフトを駆使すれば対処できないはずはない。
ただし、前述のとおりJASRACに支払う金額は莫大な額に膨れ上がると思われ。

日本の古い 「天下り構造」 から邪推するに、
文化庁からJASRAC、放送局それぞれに天下った元役人同士が、
上記のような状況を勘案し、手続きが簡単で不明瞭会計な 「包括契約」 を締結。
その代わりと言ってはナンだが、相応の 「見返り」 を放送局がJASRACに支払っている・・・
などと妄想を抱いてしまうが、果たしてこれは本当にオイラの単なる 「考えすぎ」 に過ぎないなのだろうか?

そう言えば、どーゆーワケかテレビ局は、著作権JASRACに関する特集番組を制作しないよなー。
もし制作すれば、放送局がどれだけ一般ユーザーに比べて優遇されているか、
を公表してしまうことになるから、制作しないんじゃねーの? 違う?


とにもかくにも、オイラをはじめとする末端ユーザーがJASRACに求めることは次の2点のみ。

オレたちが支払った著作権使用料を間違いなく権利者に支払え。
そして著作権使用料を支払った者にその明細を公開しろ。

これだけだ。


世間一般のすべての企業がやっていることを、なぜ文化庁が認可した公益法人ができない?
明細を公開できない理由があるならちゃんと説明しろ。

もし、 「音楽振興のため」 の大義名分のもとに、
ユーザーから不当な使用料を巻き上げ、
著作権者に正当な使用料を支払わず、
不当に高額な手数料収入で私腹を肥やしているような事実があるのなら、
今すぐここで腹を切れ!

音楽を食い物にするクサレ外道は消えてなくなってしまえ。




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   日時 : 3月13日(金)19時30分~21時00分
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   出演 : 19時30分~ 福居八大 津軽三味線
        20時15分~ 丸山研二郎 アコギ職人
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  ▼ 春待ちコンサート
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   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   出演 : 鈴木秀典あやあね

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