カバー曲でも名曲は名曲・・・「針切じいさんのロケンロール」 by 植木等

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一昨日亡くなられた昭和の大コメディアン・植木等さんの、恐らく生涯最後のシングルヒット曲、
「針切じいさんのロケンロール」 をご紹介いたしませう。

1995年に ちびまる子ちゃん のエンディングテーマとして、
当時のオープニング曲 「うれしい予感(渡辺満里奈)」 との両A面扱い(だったと思う)で
リリースされたと記憶しております。

まあ、両A面と言ってもCDシングルなのでA面もB面もないのだが・・・
(ちなみに1曲目が 「うれしい予感」 、2曲目に本曲が収録されとります)

どちらの曲も大瀧詠一御大のプロデュースで、ご本人もコーラスで参加されている様子。

国民的アニメのエンディング曲なのでご存知の方も多いと思うが、
実はこの曲、1958年に全米でヒットしたオールディーズのカバーで、原曲は
タイトル / The Purple People Eater(邦題:ロックを踊る宇宙人)
歌手 / Sheb Wooley(シェブ・ウーリー)
と言うプロフィールである。

まあ、これもけっこう有名なエピソードなので、ご存知の方も少なくないはず。
ではもういっちょ、本曲に関するオイラ的プチ発見をばご紹介。

それは、1997年公開の米映画 「コンタクト」 の一場面でのこと。


この映画の中で、ジョディ・フォスター 演じる天文科学者・エリーが
異星人との交信(コンタクト)に成功したことが報道され、
アメリカ中が「ようこそ宇宙人!」と言うムードに浮かれまくっている場面で、
天文研究所近くにキャンプを張った野次馬集団のいちグループが、
ラジカセかなんかで大音量のBGMを流していた。

「この曲、どこかで聴いたことあるな~」と思い、必死に思い出していたら気が付いた!

「ああ!この曲、針切じいさんのロケンロールの英語版!
 ・・・じゃない、原曲のロックを踊る宇宙人だあああああ!」

ほんの数秒間のシーンであるが、オイラ的にはスッゲー記憶に残っとります。
興味のある方はレンタルDVD等で確認してみてちょんまげ。


さて、肝心の曲の内容であるが、これはもう大瀧御大の不条理コミックソング魂が炸裂しまくっている。

まったくストーリーがつながらない意味不明の歌詞。
あからさまに変態チックなドミナントの代理コード。
これでもかと言うくらいに奏でられる多くの楽器群。
そしてなんと言っても、植木等の日本一無責任でC調なボーカルパフォーマンス!

これだけ音楽的・録音的にクオリティ高いコミックソングは、
少なくともオイラ的にはこの曲(1995年)以降、ほとんど記憶にない。

ぜひ大瀧御大のフォロワーを目指す若いミュージシャン諸兄に、
日本が誇るこの伝統芸(コミックソング)を引き継いでもらいたいと思いますっ。


[針切じいさんのロケンロール]

 作詞/作曲 Sheb Wooley
 訳詩 さくらももこ
 編曲 Rinky O’hen(大瀧詠一の別名)

 盆暮れ正月やたらと忙し 年がら年中大騒ぎ
 どのみち このみち まわりみち シンマイ シシマイ テンテコマイ
 どうした こうした それから どうした
 (おまつり バーゲン もちつき大会)
 そのあと 腰痛 足もと ふらふら とても はりきり

 いっぱい食べれば 満腹 天国 満足 極楽 シュラシュシュシュ
 あれより これより どれよりも やっぱり これだよ お母さん
 なんだね かんだね 結局 どれだね
 (どんぶり ラーメン 決め手は 麺だね)
 そのあと ついでに ギョーザも 食べよう とても はりきり

 スッキリするには マラソン 縄跳び まだまだいけるよ フラダンス
 やらなきゃ ならない 今のうち がっちり 体力 つけなくちゃ
 すんごく 困った どうすりゃ いいのか 負けるな 落ち着け 考えろ
 だけども どうにも ならなくて にっちも さっちも いかないぞ

 さあさあ ピンチだ いよいよ 最後か 
 (いやいや 見せ場は これから 本番)
 どんでん返しで かわして やるのさ とても はりきり

 ちゃっかり しっかり 針切じいさん こうなりゃ みんなで はりきろう
 楽しく生きよう この人生 パーっと歌えば 花も咲く

 ・・・なんともはや






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