これぞ名曲...Solid Slider

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山下達郎の初期のソロ作品は試行錯誤の塊と言える。

ソロ2枚目作品となる「SPACY(1977年)」のラストを飾るこの曲、
「Solid Slider」もそんな曲のひとつと言えるかもしれない。


まずは同曲のプロフィールをご紹介しよう。

 Words by 吉田美奈子/Music by 山下達郎

 山下達郎:Electric Guitar, Percussion & Background Vocals

 上原“YUKARI”裕:Drums

 田中章弘:Bass

 大村憲司:Electric Guitar(Solo)

 坂本龍一:Electric Piano(Solo)

 岡崎資夫:Alto Sax(Solo)

 吉田美奈子:Background Vocals

 中川昌三:Flute

 羽鳥幸次:Trumpet

 数原晋:Trumpet

 向井滋春:Trombone

 粉川忠範:Trombone

 村岡建:Tenor Sax

 砂原俊三:Baritone Sax


といった錚々たるメンバーがバックを固めている。


この曲を特徴づけているもの、それはなんと言っても16・3連のグルーヴ!

基本ビートだけ聴くとシンプルな「ハネた8ビート」っぽく感じるが、
よく聴くと2拍目のスネアはジャストのタイミングで叩いているのに対し、
4拍目のスネアは16分の3連符(24分の1音符)分、突っ込んでいるのがわかる。

全体的に、細かく16・3連を刻むのではなく、
あくまでさりげなくさりげなーくスウィング感を漂わせているのがたまらなくお洒落!

さらに間奏部で聴かれる大村憲司のギターソロのカッコよさといったら、もーたまりましぇん。

もちろんエンディングでの岡崎資夫のサックスソロ、坂本龍一のエレピソロも素晴らしい!

コード進行は、テンションコードこそビシバシ入っているが、
基本的には単純なⅡ→Ⅴのローテーション。

にもかかわらず、ブラスやバックコーラスのアレンジにより、
延々と同じコード進行が続いているとは思わせないような盛り上がりを作り上げている。

まさにミュージシャン全員により作り出しているグルーヴ芸術の極みだと思う。

まあ、オレなんかには一生かかっても真似できない域なんだろーなー。


[Solid Slider]

 Solid Slider 夜のしじまに 夜のしじまに 紛れてしのぶ

 張りつめた気配の中を 気配の中を 鋭く見てる

 「これが最後だ」と ひとり言 ひとつ 乾く瞳 追いつめたのはヤツの胸

 Solid Slider ナイフが光る ナイフが光る 月に照らされ

 「これが最後だ」と ひとり言 ひとつ 乾く瞳 追いつめたのはヤツの胸

 Solid Slider 息もつかせず 息もつかせず ヤツを殺せる






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