16ビート・カッティング

今を去ること30年前(!)、吉田拓郎の影響を受けてギターを始めたオレは、
正真正銘の「フォーク系ギター奏法」しかできなかった。
よーするに、左手でローコードを押さえて右手で1~6弦すべてを掻き鳴らすストローク
この弾き方しか知らなかった、つまり他の弾き方がまったくできなかった。

その後、ハードロックに傾倒したものの、いわゆるロックギター特有の、
開放弦を利用したリフとか、3度抜きのパワーコードなどというものとは無縁の10代を過していた。

そもそもそんな奏法を知ってる友人が回りにいなかったし、
たまにテレビで見る洋楽ギタリストの奏法は目茶苦茶難しく見えたので、
とても自分には弾けないと確信していた。


そんな折に耳にした山下達郎のオンガクは衝撃的だった。

オレが初めてインスパイアされた山下達郎のオンガク、
それこそが1982年リリースの名盤「FOR YOU」であり、
アルバム1曲目の「SPARKLE」だった。

もう素直にカッコイイ!と感じるとともに、無謀にも
「この“ジャー・ジャー・ジャ・ジャッ・ジャッ・ジャ”っていう弾き方ならオレにもできそう!」
などと大それた第一印象を持ってしまった。


かくして、久しぶりにソリッドギターを押入れから取り出したオレは、
楽器店で立ち読みした山下達郎のバンドスコアのタブ譜を丸暗記しては、
自宅で「スパークル」のイントロに挑戦し続けたのであった。

その後、オレが自称「カッティングの鬼」に進んでいったことは言うまでもない。


オレ的16ビートギターカッティングのコツとしては、

基本的に左手でミュートをコントロールすること

右手は1~4弦を中心に規則正しいアップダウンストロークに徹すること

さらにストロークはダウンよりもアップに気を遣うこと

ここぞというタイミングで左手のスライドを組み合わせること

テンションノートを効率的に取り入れること

エフェクトとしてコーラス(あるいはフェイザー)を薄くかけること

あくまでドラム・ベースとの三位一体で一つのグルーヴとなることを心がけること



といった当たりか。

これから16ビート系バンドを始めたい、という奇特な方がいたら参考にして欲しいが...
いまどきいるのか?そんなヤツ?


ちなみに、今でもアマチュアバンドのPAをやっていて、
歪み系エフェクトを使わない、カッティング中心のギタリストに遭遇すると、
ついついギターのフェーダーをあげてしまう悪いクセがあるオレなのであったんだったんだ。





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   5月12日(金)のやまぼうしライブにあやあねさん初登場!

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