オイラ的 「作曲の範囲」 とは

一口に 「作曲」 といっても、鼻歌レベルからオーケストラのフルスコア書きまで様々なので、
果たして、どれくらいのレベルやどこまでの過程のことを「作曲」と見なすのか、
その判断は人それぞれだと思います。

というワケで、オイラが考える 「作曲の範囲」 といいますか、
「ここまでやらなきゃ作曲したと見なさないっ!」 というレベルについて書いてみます。

結論から言いますと、オイラの音楽キャリアは 宅録」 からスタートしているので、
「デモ音源を仕上げる」 までが 「作曲」 だと思っています。

以前は、アコギやキーボードの弾き語りができた段階で 「作曲」 と考えていましたが、
1985年頃に 山下達郎 師匠がFM番組で放った次の一言で考えが変わりました。

「僕の音楽はドラム・ベース・ギター・キーボードの4リズムが揃って初めて成立します。
 フォークのようにギター弾き語りで完結する音楽ではありませんから。」

吉田拓郎の影響でギターを始めたオイラにとってはショッキングな一言でしたが、
当時のオイラは、完全に吉田拓郎から山下達郎に音楽的興味がシフトしていたので、
山下師匠の一言に洗脳 (?) されるのに大した時間はかかりませんでした。

まあ、普通に考えれば、ギター1本で成立する音楽と、バンドで成立する音楽では、
そのバリエーションの数には圧倒的な差がありますからねえ。

たとえば、「タテノリ」 の 「8ビート」 で、
「C→Am→F→G7」 というコード進行で、
可能な限り多種多様なバリエーションで伴奏してみろ! と言われたらどーでしょう?

オイラの場合だと、
ストロークで10種類、アルペジオで5種類、リフで5種類、
くらいが関の山でしょーか?

これがバンドの場合だと、別にすべての楽器が 「コードの変化」 を表現する必要はないので、
たとえば、ギターがコードを弾き、ベースはC固定のペダルポイントにするとか、
逆にギターがワンノートのカッティングをキープし、ベースがカノン的に下降して、
キーボードにコード弾きを委ねる、といった方法論を取ることができます。

DAWを駆使すれば、軽く100パターンくらいのバリエーションを作ることができると思います。

一般的に 「音楽の三要素」 は 「旋律・和音・拍子」 であると言われますが、
それは、あくまで 「一般論」 に過ぎません。

実際にオリジナル曲を作ろうと思ったら、これらすべてが複雑に絡み合ってきますし、
特にロック系の場合は、拍子=リズムのバリエーションだけで数百種類の選択肢があり、
和音=ハーモニーにしても、前述のとおり、どのパートにどの役目を持たせるか、
という 「編曲」 のバリエーションが無数にあり、
それらの伴奏の仕上がり具合によって、主旋律にも影響が出てきますし、
実際の歌唱においては、フェイク的な要素も付加されてくるので、
まさに無限の組合せの中から取捨選択するセンスが問われるものと考えます。

ジェームス・ブラウンに代表されるファンク系であれば、
1曲を通してワンコードしか使っていないのにも関わらず、
ドラムとベースのコンビネーションや、ブラスのオブリガード、
そして、ここぞという時に極めるブレイクフレーズの効果的な挿入等により、
ちゃんと起承転結が形成されているではあーりませんか。

さらに言えば、これらの演奏をどうやって録音し、どうやってミックスするかによっても、
多種多様のバリエーションの中からの選択となります。


オイラがアマチュアのライブ、特にアコギ弾き語り系のライブを見に行って強く感じることは、
「さっき演奏したオリジナル曲と、今、演奏した曲と、どこが違う?」
ということです。

なんつーか、あまりにもオリジナル曲にこだわるあまり、
他の人の作品を研究~解析~応用するという意識が欠如しているのではないか?
と感じることが多々あります。

オイラの経験則から言わせてもらいますと、
新しいバリエーションのオリジナル曲を作ろうと思ったら、
自分が目指すジャンルの中から、未知の曲を、少なくとも10曲くらいは耳コピして、
その種明かし (音楽理論に基づく分析) を自分なりに消化して、
耳コピのネタとした複数の曲のキャッチーなフレーズを組み合わせるパターンを試してみて、
その中から、しっくりくるパターンを取捨選択する、というやり方が、
時間はかかりますが、本当の意味で自分の引き出しを広げることになると思います。

なお、それを 「パクリ」 と言うのであれば、勝手に言わせておけばいいでしょう。
オイラはまったく 「パクリ」 とは認識しておりません。

当ブログでは何十回となく書いておりますが、
オリジナル曲を作るにしろ、カバー曲を演奏するにしろ、とにかく音楽を勉強しようと思ったら
まずは 「耳コピ」 から始めるべきだ、というのが昔から変わらぬ一貫したオイラの主張です。




■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■


 ▼ 月定例やまぼうしライブ
  日時 : 3月14日(金) 19時30分~21時00分
  料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
  内容 : 渡辺真由子 (ピアノソロ)、他

▼ 関連リンク












トワイライト・ヴュー (2000年に宅録したオリジナル曲です)








※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です

※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです

※オリジナル曲や関係各位のライブ音源等をアップロードしてあります

宅録作品や関係各位のライブ映像等をアップロードしてあります

※2004年に立ち上げたホムペですが2007年以降更新しておりません

■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■