なんでそーなるのっ!ウヒャヒャヒャホヒッ!

(遅きに逸した感は免れないブログ記事ですが・・・)
稀代の名コメディアン、坂上二郎 さんが亡くなられた。 享年76歳。

ドリフターズ とともに昭和日本の 「笑い」 を牽引してきた立役者であり、
日本でも有数のコメディアンであると信じております。

いかりや長介 氏の著書である 「だめだこりゃ」 によると、

あっち (コント55号) は、お客さんのリアクションを読み取る技術に長けていて、
瞬時にその場の空気を察知し、台本にないアドリブを展開できる才能があったけど、
僕ら (ドリフターズ) にはそんな技量はなかったから、緻密に台本を作り上げ、
多くのスタッフと打合せを重ねて大道具、音響、照明を仕込まなければ対抗できなかった。

と、「お客さんを笑わせる」 個人技術に関しては完全に負けていたことを認めております。

残念ながらコント55号は、1975年の 「55号決定版」「なんでそうなるの!」 の打ち切りをもって
事実上のコンビによるコント活動を打ち切ることとなり、以後は個人活動が主になって現在に至っている。

欽ちゃんは、更なるアドリブ芸の向上を目指すためか、「タレント・素人いじり」 の方向を推進し、
二郎さんは、役者活動や歌手活動等の方向を進むこととなる。

誰の目にも、欽ちゃんは革新派、二郎さんは保守派、と映ったに違いなく、
人気の面では欽ちゃんに圧倒的な支持を得ることになるが、
二郎さんも 「夜明けの刑事」 での好演が高い評価を得て、堅実なタレント活動を進んでいたように見受けられた。

世間一般的に、普段コンビやグループで活動しているタレントは仲が悪い、と言う風説が浸透しており、
恐らく多くの国民はコント55号もそうなのだろう、と思っていたのではなかろうか?
ちなみにオイラはそう思っていたクチであります。
もっとシビアに書くなら、
欽ちゃんが目指す新天地の 「笑い」 に二郎さんはついていけない、と切り捨てられた、
とオイラは感じておりますた。

果たして真実はどうだったのか、そんなことは単なるいち視聴者のオイラが知る由もありませぬが、
事実上のコンビ解消により、一時期、人気の面でドリフの後塵を拝していた欽ちゃんは、
アドリブ性を前面に打ち出した 「タレント・素人いぢり芸」 の完成形とも言える 欽ドン で見事に復活。

以後、1975年から約10年間は 「ドリフ vs 欽ちゃんファミリー と言う構図が、
昭和日本のお茶の間で繰り広げられていったワケであります。

残念ながらその当時のメジャーシーンの中に二郎さんの名前を見つけることは叶いませんが、
それでもたまに 「欽ちゃんファミリー」 にスポット参戦した際には、
実年齢にあった好好爺ぶりを披露され、実にホンワカした雰囲気をブラウン管から発しておりますた。

晩年、ゴルフ中に脳梗塞を発症したものの、幸運にも一緒にホールを回っていた友人が
医師であったことから適切な処置を施され一命を取り留めたとのこと。

オイラはその事件から療養退院後、「笑っていいとも」 テレフォンショッキングに出演した場面を目撃したが、
ぬわんと本番中に乱入 (?) してきたハエが花瓶の花にとまったその瞬間、
何気なく腕を伸ばした二郎さんは、そのハエを親指と人差し指で捕獲したのだった!

驚いたタモリが、「え? いま、ハエを素手で捕まえたんですか?」 と確認すると、
「はい。もう一回やりましょうか?」 と言って捕まえたハエを逃がすと、
再び花にとまったハエを見事に再捕獲!
とても脳梗塞を患ったジイさんとは思えぬ秘技に驚愕したことが、今でも鮮明な記憶として焼き付いております。

生き馬の目を抜くような過当競争がひしめく芸能界にあって、
最後の最後までマイペース、スローペースで、地味に、控えめに歩んできた二郎さん。
今こそ二郎さんのような 「ゆったり人生」 を見習う必要があるのではなかろうか?

昭和時代のお茶の間で愛され続けた稀代のコメディアン、タヌキジジイに合掌。




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