「新しい音楽は絶滅するかも」 だと?

日本のヒップホップユニット 「Def Tech」 がニューアルバムのリリースに先んじて、
次のようなコメント (?) を発表したんだそうな。



Def Techのニューアルバムの詳細が明らかとなりつつある。
アルバムタイトルこそ未定なものの、1500円でリリースされるのは予定通りで、
アルバムには9曲収録されるという。
また、最新曲として「Surfer's Paradise」の試聴音源が90秒バージョンとして公開となった。

◆Def Tech試聴音源
http://www.barks.jp/news/?id=1000064311&p=1

10月27日(水)の発売へ向けて着々と完成に向かっているDef Techの最新作だが、
同時に次々と試聴音源をアップ、期待が日に日に高まっている状況だ。
公開初日だけで20万ビューを記録した「A-1」、
SUMMER SONIC 2010>にゲリラ出演し披露した「The Come Back」、
めざましライブ>で一般公募したコーラス隊と会場のオーディエンスの大合唱を録音する「おんがく♬MUSIC」、
気持ちの良い海風・波音を感じられるDef Techサウンドに満ちた「Surfer's Paradise」…
と、素晴らしいグルーブに満ち満ちている様子がうかがえる。

一方で、今回Def Techはテレビ、ラジオ、WEB上でも試聴音源は90秒のみを公開するとし、
アルバムの発売まではフルサイズ音源を公開する意思はないという。
彼らの考える音楽への愛情とこだわりは、メッセージとして公開されている。
彼らの言葉を原文ママ、ここに届けよう。

   ◆   ◆   ◆

Def Techからのメッセージ

CDを、音楽を、購入する人が激減しています。
また、デジタルの世界では短い編集をした切り売りという手段が、とくに若いリスナーへ浸透しています。

かつてDef Tech は、
1)CD の値段を、自分たちが「買いたくなる価格」にして、
2)CD をレンタルしたりコピーしたりせずに、買って聴いてほしい。
という考えを現実のかたちにしました。
(ファーストアルバムは1500 円でレンタル禁止です)

音楽が高すぎるから買いたくない、だからタダでとってくる(落としてくる)…というのは負のスパイラル。
このままスパイラルを下り続ければ、やがて新しい音楽は絶滅するかもしれません。

今回Def Techは、
現在のデジタル・コピー状況に対するメッセージとして、
また、新しい音楽にとって絶滅の危機といえるほどの現状へのメッセージとして、
ニューアルバムのサンプル試聴~リリースへの提案をします。

Def Techの提案は、
90秒の曲…このくらいの長さが音楽を感じるための最小サイズのように思います
…は自由に聴いてほしい。もちろんタダでかまいません。
それは、Def Tech にとっても新しい自分たちの音楽を知ってもらうチャンスと考えているから
(よろしくおねがいします!)。

Def Techとして“Give and Take”の気持ち。
まずは“Give”
ホームページ上で90秒サイズの新曲をフリーダウンロード出来るようにしました。
この試みはアルバム発売まで続ける予定。
同時に、アルバム発売日までは、全てのメディアにお渡しする楽曲のサイズを90秒で切って、
その最後にDef Techなりのメッセージを入れることにしました。

そしてこの秋、
新しいアルバムを発売します(もちろん全ての曲をフルサイズで収録し、
できる限り適正な仕様・価格で、と考えています)。
このアルバムは、皆さんに買って聴いて欲しい。
なぜなら、素晴らしく良いもの、新しいものを、満身の力を込めて創り上げているから!

とはいえ、9月になってもまだ録音制作中…待っていてくれる皆さんに感謝しつつ、
いま仕上げの真っ最中です。
アルバムリリースのあと、年明けにはライブツアーで会いましょう!

   ◆   ◆   ◆

Def Techは、このニューアルバムを引っさげ、2011年2月からライブ・ツアーをスタートさせる予定だ。

2010年10月27日(水)発売
DTMS-001 \1,500(tax in)
1.A-1
2.The Come Back
3.Catch me if you can
4.Surfer's Paradise
5.おんがく♬ MUSIC
6.The Dub Dichotomy
7.Rays of Light
8.Dream
9.F.M.B!!



▼ニュースソースはこちら
http://www.barks.jp/news/?id=1000064311

ふーん、CDアルバムの価格が高額だとお考えですか。
それでニューアルバムの単価を1500円にすると。
この金額まで値下げすればファンは買ってくれる。

・・・と言うロジックであると、オイラの国語能力では理解できるが、正直、違和感は否めない。

CD、いやLPレコードの時代まで遡ってみると、
アルバムの単価を外国に比べて高額に設定したのは、言うまでもなく日本のレコード会社自身。
そして、事あるごとに90年代に比べてCDの売り上げが落ちていると言うが、
90年代の小室ファミリーのバブリーな売り上げが異常だっただけで、
そんなバブル時代の売上を不景気の現在と比較すること自体がナンセンス。
小室ファミリーのような「質の悪い音楽」を使い捨ての如く量産しといて、
売上が低迷してくると、今度は消費者が不法コピーしているせいだ、と決めつけ、
あの手この手と、ユーザーの不利益 (CCCDなど) な対策ばかりを講じる始末。

今回のデフテックの 「アルバム販売価格の低価格化」 など、
10年前、いや、20年前にしておくべき措置であったワケで、
何を今さら 「新しい音楽の絶滅の危機」 などと片腹痛い。

言うまでもなく、デフテックは一介のミュージシャンであり、
今回のコメントと言うか、声明と言うか、記事は、
レコード会社の広報が仕掛けたニューアルバムPRの一環と見るのが妥当と思われ。

デフテック・・・別に好きでも嫌いでもないが、
現在の音楽シーンにこれと言った実績を残しているワケでもなく、
一介のミュージシャンが発言するにはあまりにも尊大な一言のように聴こえます。

ま、単なるニューアルバムの販売促進を図るための ポーズ に過ぎないんでしょう。

本気で新しいムーヴメントを起こしたいと思うのなら、
即刻、音楽事務所とのミュージシャン契約を解消し、自分たちの会社を興し、
インターネットを通じて、自分たちからユーザーに 「直販」 するルートを構築することだろう。
そうすれば販売価格だって自分たちの意思で自由に決められるワケだし、
何より余計な経費を事務所やレコード会社にピンハネされることもないから、
アルバム販売価格は限りなく低く抑えることができる。

なんだったら、ナイン・インチ・ネイルズ が実践したように
ユーザーが無料でダウンロードできるようにして、
その曲を気に入ったユーザーが自分で価格を決めて対価を払う、と言うシステムを
日本で初めて実施してみたらいかがですかい?

そこまでの 「やる気」 を見せてくれなければ、
「音楽の危機を訴える」 などの発言をするなど10万光年早い! とオイラは物申したいですな。

もし、反骨精神と見せかけた販促戦略であるとしたら・・・
それは即ち、デフテックの 「ロックミュージシャン」 としての存在意義の消失に直結する。

ま、別に興味のない芸能人が何を訴えようが聞く耳など持ちませんがね。




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   日時 : 10月8日(金)19時30分~21時00分
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