追悼・鬼軍曹

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去る8月28日、元プロレスラーの 山本小鉄 さんが亡くなられた。

オイラのような 猪木信者 にとって山本小鉄と言えば、猪木の懐刀とも言うべきキーパーソンであり、
新日本プロレスの道場を支えてきた第一人者であると認識されている。

キーワードはズバリ、スパルタ教育。
もしくは、シゴキ、根性論、と言った昭和時代のスポ根マンガそのものであったと言うのが専らのウワサ

どんなに暑くて汗をかいても、練習中は一切の水分補給禁止。
屈伸運動など根性で何回でもできる。 等々。

とにかくその厳しさたるや、想像を絶する内容であったらしく、
そのハードトレーニングに落ちこぼれなかった人間だけがプロレスラーとなったワケだから、
猪木は若手選手たちに、お前たちはエリートだ! と、ことあるごとに諭していたそうな。

ゆえに、運良くデビューできたとしても、若手選手がヌルイ試合などした日にゃあ、
試合中であるにもかかわらず山本小鉄が竹刀を持ってリングに乱入し、
観客の見ている前で両選手に制裁を加えることが日常茶飯事だったとか。
もちろん猪木自身が同じように竹刀で若手を制裁したこともあったらしい。

では、いったいどれだけ激しかったのか?

下記の映像は、その新日本道場で若手時代を過した経験のある 前田日明 が、
後年、自身の団体 (RINGS) を立ち上げ、そこで不甲斐ない試合をした若手選手に、
試合後、制裁を加えている内容であるが、前田曰く、

「新日本時代はこれの10倍は凄かった。この程度は大したことない。」

とのことです。



ちなみにこちらは 初代タイガーマスク こと 佐山聡 の指導風景。





やはり、「新日本に比べればかなりやさしく指導している」 とのこと。


とまあ、一般人には想像のつかない凄絶なシゴキを課してきた 鬼軍曹・山本小鉄 であるが、
山本氏に対する悪口めいた話は、各種インタビュー等を読んでも、まず目にしたことはない。

それは、同氏が若手にキツいトレーニングを課すと同時に、
自分自身も率先してそのトレーニングをこなしてきたことが大きな理由として挙げられる。
つまり、口先だけでなく、身をもって示していたというワケ。

そんじょそこらの会社にいそうな、口先ばかりの上司とは大違い。

オイラも、部下に仕事を頼む時には、まず自分が実践してから、と心がけておりますが、
果たしてどこまで実効があるのか、定かではありませぬ。


残念ながら、リング上の山本小鉄はメインエベンターにまで昇華することなく、
一介の中堅レスラーのまま引退を余儀なくされてしまい、
正直なところ、ファンの心に残る名勝負はあまり多くない。

一般的には、星野勘太郎 とともに国際プロレスに乗り込み、
グレート草津アニマル浜口 から IWA世界タッグ を奪取した試合がエポックに挙げられると思うが、
オイラ的山本小鉄の名勝負と言えば、1970年代中期にワールドプロレスリングで放送されたこの試合。

ヤマハブラザーズ山本小鉄星野勘太郎
vs
ハリウッド・ブロンドス (バディ・ロバーツ & ジェリー・ブラウン)

当時、ハリウッド・ブロンドスと言えば、
新日本のエースコンビであるアントニオ猪木坂口征二が何度挑戦しても勝てない、
新日本プロレスにおけるタッグ部門のトップ外人チームであったため、
いくらヤマハブラザーズが善戦したとしても、恐らく10分程度で負けると思っていた。

しかし、生中継でテレビが放送されたと同時にセミファイナル45分一本勝負のタッグマッチは、
30分を超える実に濃密な試合内容となり、最後こそハリウッド・ブロンドスが勝利をもぎ取ったが、
試合後はリング上の4人が大の字でダウンすると言う、当時では実に珍しい、
後味がすっきりとした名勝負が繰り広げられ、溜飲を下げた想い出が鮮明に記憶に残っている。

当然、猪木が登場するメインエベントは放送時間が少なくなってしまったため、
すべては放送されることなく番組終了してしまったが、それでも不満は感じなかった。
それほどこの日のヤマハの試合は素晴しかった。

念のためユーチューブで映像検索してみたが、さすがに残っていないようですな。

恐らく日本初のタッグ屋らしいタッグ屋であった ヤマハブラザーズ
オイラはあの名勝負を一生忘れることはない。


根性一筋の鬼軍曹に合掌。




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