プロなら「人に見られる」ことを意識しなければならない

▼2月24日のヤフーニュースより無断転載
日テレ、3月末で地上波プロレス放送撤退 (2月24日9時37分配信 デイリースポーツ)

日本テレビは23日、4月の番組改編に伴い 「プロレスリング・ノア中継」 を3月末で終了させることを
デイリースポーツ既報 (08年12月17日付) 通りに明かした。
開局直後の1954 (昭和29) 年2月から日本プロレス ~ 全日本 ~ ノア と、
一時中断を挟んで続いてきた同局系の55年間にわたるプロレス中継がついに地上波から消える。

日テレは、街頭テレビで人気を集めた 「力道山木村政彦組対シャープ兄弟」 の試合をテレビで初中継し、
日本プロレス後は、ジャイアント馬場さんが72年に設立した全日本を放送。
90年以降は視聴率の低迷などから深夜帯に移した。
全日本から選手が大量離脱した00年は、野球評論家・掛布雅之氏が司会を務める、
インディー団体も対象とした番組を7月から放送し、01年4月からノア中継に切り替えていた。

今後、ノア中継は4月以降、CSの日テレG+で放送を続ける。
地上波のプロレス中継は新日本を深夜放送しているテレビ朝日系だけとなる。

久保伸太郎・日テレ社長は 「時代の変遷とともに (視聴率は) 極端な落ち込みがある。
本当のファンに見ていただけるような有料課金放送に移していく」 と説明した。

オイラを含め、このニュースを聞いた全国のプロレスファンが感じた第一印象はこれだと思う。
「ああ、来るべき時が来てしまったか・・・」

残念ながらここ数年の総合格闘技 (MMA) の面白さ、
テレビ画面を通じてもハッキリと伝わる 「会場の熱気」 に比べると、
プロレス中継から伝わる熱気、迫力、緊張感は格段に劣ると言わざるを得ない。

オイラが尊敬している、週刊ファイト紙の故・井上義啓編集長が生前に預言していた、
「21世紀初頭にプロレスはなくなり、総合格闘技という名の新しいプロレスが繁栄する。」
と言う事態が、いよいよ会場 (興行) だけではなく、テレビの世界にも拡がってきてしまった、
と実感してしまう。

なぜこのような事態になってしまったのか・・・について語り出すと収拾がつかなくなってしまうので、
本日は 「テレビ」 と言うメディアの側面から、1点だけ現在のプロレスのダメダメな点を指摘したい。

それはズバリ、プロレスリング・ノアの社長にして看板レスラーである、三沢光晴の 「腹」 である!

かつて 山下達郎 は、23歳の頃、初めてNYでの海外レコーディングに臨んだとき、
プロデューサーの チャーリー・カレロ「君のいちばん好きなドラマーは誰だね?」 と尋ねられ、
「ハル・ブレインが今でもいちばん好きなドラマーだ」 と答えたところ、
「ハルはたしかに超一流のドラマーだった。60年代においては。」 とダメ出しされ、
かの山下師匠は大ショックを受けたと言う。

どんなに過去に素晴らしい演奏をした実績があろうと、
今、輝いている人間を使わなければ最高の音楽を作ることはできない、
と言う頭では理解していると思っていたはずの厳しい現実を、
自分がもっとも尊敬し、かつてハルと一緒に仕事をしたこともあるチャーリーから聞かされ、
以来、山下師匠は過去の栄光、実績とは決別して音楽を作っていく決心を固めたそうな。

さて、「昔」「今」三沢光晴だ。

先に断っておくが、オイラは昭和37年生まれで、三沢光晴武藤敬司高田延彦山崎一夫 とタメ歳であり、
この4人の (元) レスラーには尊敬の念と、同年代としてのシンパシーを持ち続けている。

現在、高田と山崎はレスラーを引退し、現役を続けているのは三沢と武藤の二人であるが、
二人とも20~30歳の頃の 「カッコよさ」 に比べると、現在の外観はかなり悲惨な状況だ。

まあ、武藤の方はスキンヘッドで少しばかり腹回りも気になるが、
それでもまだ 「カッコよさ」 の余韻は残している。

しかし、三沢の方の腹回りはかなり悲惨だ。
あんな 「腹」 のアスリートは他のスポーツでは考えられない。ありえない。

▼ 2008.12.07 三沢光晴 VS 中嶋勝彦 の映像



オイラ的には今でも大好きなレスラーのベスト3の一人ではあるが、
流石にあのボディでテレビ中継に出続ける、と言うのには無理があるだろう。

他のスポーツ中継を見てみるがいい。

目まぐるしくスター選手の新陳代謝を行い、常に活性化を図っているし、
そのエースに君臨する選手は間違いなく見る者を魅了する 「カッコよさ」 を持っている。

プロレスリング・ノアの選手は、全員が全員 「真面目にプロレスに取り組んでいる」 ように見えるが、
残念ながらそれだけではテレビ業界に生き残ることはできないだろう。

K-1 MAXの 魔娑斗 と比べてみれば、
その見た目のカッコよさ、華々しさにどれだけの差があるか、閉口せざるを得ない。

ただ真面目に熱い試合をするだけでは、
残念ながら現在のミーハーなお客さん (=デルフィンたち) はついて来ない。

さすがに顔を整形しろとまでは言わないが、
誰が見ても溜め息つくような鋼鉄の身体に鍛え上げ、
いったんリングを降りたら常に高級スーツを身にまとい、紳士然として振る舞う。
・・・くらいのことをエース選手に義務付けることは、
人気商売の会社として、当然行うべきだった 「企業努力」 ではなかろうか?

もっと具体的に言えば、三沢社長は 「あの腹」 をハードトレーニングで引っ込めることが第一。
それができないのなら、もうテレビ中継には出ないようにするべきだ。
さらに、KENTA、丸藤らのイケメン選手をもっとプロレス以外の番組に露出させ、
専属のヘアメイク、スタイリストを付けて、常に 「カッコよさ」 をアピールする、
等の 「企業努力」 を行うべきだった。

決してこれは結果論でなく、故・井上編集長が生前・・・今から10年以上前に強調していたことだ。
人気商売たるもの、ライバル企業 (K-1、DREAM、戦極) よりも
カッコイイ人気選手をラインナップすることは当然の 「経営戦略」 であろう。

そういった意味では、まだ新日の選手の方が 「カッコよさ」 ではノアの若干上をいっていると思うが、
それでもやはり、魔娑斗、KIDらに比べれば 「野暮ったさ」 は否めない。

マチュアならいざ知らず、プロとは 「人から見られてナンボ」 の世界 なのだから、
見た目に気を遣うのは当然の義務。

ノアのプロレス中継が打ち切りになるのは、プロレスファン、いや、プロレスヲタとして残念極まりないが、
一方では企業努力を怠った末路かも知れない、と言う諦めの気持ちがあることもまた事実。

「プロレスとは決して見た目の問題だけで議論されるものではない」、それはよくわかる。
つーか、オイラだって本音はそう思っている。
だが、それを評価し、金を出すのは 「自分」 ではなく 「お客さん」 である。

一体、プロレスの復権はどうしたらいいのか・・・

明確な答えはない。
が、まずプロレスラー自身が、総合格闘家に見劣りしない、
一見して凄いと思わせる超合金の肉体を身につけることから始める、
というのもひとつの手段ではなかろうか?

・・・と思うんだけど、みなさんのご感想やいかに?




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  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO(本館)はこちら
   http://www.geocities.jp/garage_miho

  ▼ ライブハウスに ROCK54 出演
   日時 : 2月28日(土)19時00分開演
   会場 : JAM JAM JAM
   出演 : ROCK-GO-JUICY ~ 渇き ~ DOLLS ~ The Columbia
        ※オイラがボーカル&ギターで参加しているオヤヂバンドのハコライブです
   料金 : 前売1500円、当日1800円(ワンドリンク代別)

  ▼ 3月定例やまぼうしライブ
   日時 : 3月13日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   出演 : 19時30分~ 福居八大 津軽三味線
        20時15分~ 丸山研二郎 アコギ職人
       http://www.geocities.jp/garage_miho/photos/20090313yamaboushilive_flyer.bmp

  ▼ 春待ちコンサート
   日時 : 2月13日(金)16時00分開演予定
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   出演 : 鈴木秀典あやあね

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