「お約束」 と 「サプライズ」 のブレンド

ガキの頃からの素朴な疑問。

学校の先生、コンサートツアーを行うミュージシャン。
どちらも不特定多数の観衆 (生徒、お客さん等) を相手に
パフォーマンス (授業、演奏等) を披露することを生業としているワケだが、
日々、観衆は変わっていっても自分自身のパフォーマンス内容は 「同じことの繰り返し」
果たしてやっている本人の中に 「マンネリ化」「飽き」 と言うモノはないのだろうか?
・・・と言うのが、ガキの頃からのオイラの 「素朴な疑問」

だが一方では、水戸黄門、特撮ヒーローもの、アイドルタレント等、
伝統芸能 とも言える 「お約束」 的なモノの安心感もたしかに感じている。



言わずと知れたロック界のカリスマレジェンド。
彼らのライブの 「お約束」 である最後のアンコール曲は9割以上の確率で 「サティスファクション」
もう30年、いや40年以上もそのパターンの繰り返しであるが、
そのことに対して異議を唱えるお客さんは皆無と言うか、
その 「お約束」 を求めてライブに足を運ぶお客さんがほぼ100%だと思われ。

こんな 「同じことの繰り返し」 で、見る方も演る方も 「飽き」 はしないのか?
これが、飽きないんですねえ~。ストーンズの場合は。



こちらもキャリア40年を数える超ベテランであるが、
「変わり続ける」 ことを至上のテーマに掲げ、未だに変化し続けているミュージシャン。
オイラは70年代後期のボウイにハマったクチなので、当時のライブを見返すと感動するが、
残念ながら近年のライブ映像を見てもあまり萌えることはない。

「過去の遺産」 をフル活用している ストーンズ と違って、
常に 「今の自分」 で勝負し続けているボウイなのに、なぜオイラは感情移入し切れないのか?


キッス

オイラが初めてハマった洋楽ロックバンド。
解散~再結成の繰り返しであるが、最近のライブ映像を見ても未だに萌える。
だが、高額チケットを払ってまで何度も見に行きたいとは思わない。
残念ながら 「過去の遺産」 にしか価値がない正真正銘の 「懐メロバンド」 というのが現在の姿。



昔からのファンが、ライブで 「お約束」 のエンディングを望んでいるにもかかわらず、
その日のライブ開演時から 「 (お約束の曲は) もう飽きた」 と繰り返しMCで口にして、
結局、誰も聴いたことのない新曲を最後の最後に演奏する 「空気の読めなさ」 がパンキッシュ。
コアな客はブーブー文句を垂れながらも次回も見に行ってしまうのが 「お約束」
・・・とも言えるような、言えないような?



流石に晩年はマンネリ感漂う試合が少なくなかったが、
それでも節目節目で劇的に変化し続けてきた。
とにかく 「刺激的なこと」 に手を出しては失敗を繰り返し、
10の失敗をした後にひとつの大成功を達成しては、凝りもせずにまた失敗の繰り返し。

万人がハッピーエンドを求めた大舞台でバッドエンドを演じてしまうような、
「お客さんが予想できないビッグサプライズ」 を提供することを何よりも重要視していた。

守銭奴」、「ええかっこしい」、「裏切り者」、「恩を仇で返す鬼畜野郎」、 等々、
どんなに昔の仲間から罵られようと 「どおってことねえよ!馬鹿野郎!」 と我が道を突き進む、
世界一自己中心的でワガママ極まりない 「生き方」 に、オイラは魅せられ続けている。


・・・と言うようなことを考えながら自分の中で検証してみると・・・
「お客さんからお金をいただいて披露する演芸」 には、
お客さんが求める 「お約束的な芸」 を披露することと併せてもうひとつ、
次回もお客さんに来てもらうための 「期待」 を抱かせるための演出が不可欠ではないか?
と、言うようなひとつの結論に至る。

そう、先日の 山下達郎 のライブは、たしかにお客さんの求めた 「お約束」 は満載であったが、
「次回」 につながる 「サプライズ」 が、オイラに言わせれば少なすぎたのだ。

この辺の 「お約束」「サプライズ」ブレンドこそが
「演芸」、「エンターテイメント」 における永遠の課題ではなかろうか?

もちろんひとり一人のファンが求めるものには差異があり、
万人に受け入れられるブレンド比率などあり得ないが、
その最大公約数を提供することにより、より良い結果が得られるのだろう。

・・・などと一人勝手に妄想した今日この頃でありましたとさ。




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