リューセキではなく、さすが、です

今月号 (2009年2月号) の サウンド&レコーディングマガジン に面白い記事があった。

振付師・ 南流石 (みなみさすが) 氏のインタビュー記事なのだが、
彼女の生き様、ポリシーがビンビンに感じとられて興味深い。


南流石 と言えば、パフィーに代表される斬新な振り付けの考案者としても有名であるが、
オイラ的には1990年頃に目撃した 「PSY・S(サイズ)」 のライブでのパフォーマンスが印象深い。

PSY・S は、当時、まさに上り調子でイケイケな勢いのあるポップグループではあったが、
その曲調つーか、音楽スタイルが、なんとも軟弱極まりなく、
さらにコンポーザーである 松浦雅也 の、小室哲哉っぽいノリが好きになれず、
オイラ的には 「食わず嫌い」 なミュージシャンの筆頭でもあった。
(注:小室哲哉がブレイクするのはもっと後年のことです)


んで、そんな食わず嫌いな PSY・S のライブを、
コカコーラが主催するアマチュアバンドコンテスト 「フレッシュ・サウンド・コンテスト」
静岡大会決勝のゲストステージで、偶然、目撃する機会に恵まれた。

前述のとおり、どちらかと言えば嫌いな範疇のミュージシャンだったので、
「サイズのライブなんてどれほどのモンじゃい!」 的な姿勢で観覧したのだが・・・
ハッキリ言って、ヒジョーに素晴しいステージ内容でありました!
正直、食わず嫌いだった自分を反省しちまったほどでありやす。

中でもオイラの目を引いたのが華やかなステージング、
特に一風変わったダンサーのパフォーマンスにはヒジョーに目を奪われた。
その後、中古でサイズのプロモビデオを購入し、そのダンサーチームが
振付師・ 南流石 氏が主催する 「流石組」 であることを知り、興味を持ち始めた次第でやる。

具体的にどこがゴイスだったのかと言われても、
オイラにはエラそうに講釈できるほどダンスパフォーマンスの知識がないので説明できないが、
とにかく、当時、イケイケだった他のバンド (米米、TOPS等) に比べて、
ヒジョーにオリジナリティが高い、独創的なステージパフォーマンスだったことはたしかである。


あれから20年、南流石 氏は相変わらず多岐に渡る独創的な活動を継続されていたようで、
サンレコのインタビューでは、その彼女の 「独創的であれ」 のポリシーが随所に滲み出ていて興味深い。

中でも、80年代後期、MTVの影響オから日本でプロモーションビデオの創作が盛り上がり始めた頃、
日本のダンスが海外の最新PVのモノマネに成り下がっていくことに危機感を覚え、
以来、一切のダンスレッスンを受けることをやめ、 自分だけのオリジナル=創作ダンス にこだわるようになった、
とのくだりにはオイラも強く共感を覚えます。

では、南流石氏はどのようなところからオリジナルダンスのインスピレーションを得ているのか?
と言うと、それはズバリ、 「一般人の道行く動作」 なんだそうだ。
とにかく街に出て、行き交う人々の動きを観察していると、
そこには無限のネタやヒントが転がっている、とのこと。

音楽でも同じだと思うが、ただ、ぼーっと眺めている、聞き流しているのではなく、
何かを掴み取ろうと、何かを感じ取ろうと、24時間、常にアンテナを張り巡らせている人には、
他の人には見えない、聴こえない、「何か」 を感じ取る感覚が研ぎ澄まされているのだろう。

もしかしたら、そーゆー研ぎ澄まされたセンスを持っている人こそが 「天才」 なのかもしれない。

それなりのポジションに辿りつく人は、やはりそれなりの努力をしているのだ、
と改めて実感した次第でありましたとさ。

ちゃんちゃん。




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