松本隆ワールドの集大成 「言葉」 by 吉田拓郎

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もう何度もブログっているように、オイラは作詞家・松本隆 の大ファンである。
その松本隆作品の中でも、いつの時代になろうとオレ的ベスト5に常にランクインしている名曲、
「言葉」 をご紹介いたしませう。

本曲は、1978年に 吉田拓郎 が復活をかけてリリースした2枚組アルバム 「Rolling30」 に収録。
ちなみにこのアルバムは全21曲中、18曲を松本隆が作詞担当しており、
松本+拓郎コンビの集大成的な内容となっている。
本アルバムを拓郎のベストアルバムに挙げるファンも少なくない。
(少なくともオイラと森下さんの意見は合致しとります)

ハッキリ言って 「曲」 そのものに特記すべきワザは何ひとつない・・・と書いてしまうとミもフタもないが、
やっぱりこの曲は 「詩」 がすべてであろう。

男目線からの 「告白」 の過程を綴った内容であるが、
いやもう、ホントに素晴らしい言い回しの日本語が、これでもかと言うくらいに炸裂しとります。

たとえばこんな表現の仕方、オイラにはとても思いつきまへん。

「打ち明けた」 ではなく 「僕は一言 闇に浮かべた」
「言葉に詰まる」 ではなく 「時を両手で持て余す」
「決心した」 ではなく 「(心の奥の暗い迷路で)道標を見た」

また、「鳥籠」 とか 「硝子箱」 なんて単語の使い方も秀逸だし、
1~5番までの告白から電話を切るまでの過程の心象風景と、
最後のオチである6番の総括(?)まで、
まったく無駄のない美しい日本語がちりばめられています。

とても真似できるような、応用の利くような作詞術ではありませぬが、
ぜひぜひ参考にしてみてはいかがでせう?


なお、本曲は松本隆が作詞活動30周年記念として1999年にリリースした
風街図鑑 ってなオムニバスアルバムにも収録されとります。

このアルバムは、膨大な松本隆作品の中から彼自身が選んだお気に入りの曲(62曲)を、
レーベルの壁を超えて収録した完全限定生産盤。
もちろん松本隆ヲタクのオイラは予約してゲットすますた。

当然ながら、吉田拓郎以外にも数多くのミュージシャンの素ん晴らしい作品の宝庫となっとります。
作詞に行き詰っているアマチュアミュージシャンにはぜひオススメしたい!
・・・と言っても完全限定生産なので入手するのは至難のワザですが。


おおっと、ちなみに間奏で素ン晴らしいギターソロを奏でているのは、
「ドクターK」 こと 「徳武弘文」 で、ドラムはその盟友 島村英二 でごわす、参考までに。


言葉

電話の声は囁き混じり ごめん起こしてしまったんだね
今 他愛ないやりとりの後 僕は一言 闇に浮かべた 「愛してる」

月並みすぎる一言だけど 他にどうにも言い方がない
静けさの後 驚く君が 時を両手で持て余している 「愛してる」

そう3ヶ月悩んできたよ そして最後の3日は苦しみ
心の奥の暗い迷路で たった5文字の道標見た 「愛してる」

君は未来を恐がっているし 僕は過去へと縛られている
こんなどこにも転がっている言葉が いちばん重いんだなんて 「愛してる」

預っとくって そう言うんだね 僕の言葉を鳥籠に入れちまって
そうさ君の部屋の硝子箱に入れて ゆっくり眺めて見るんだね 「愛してる」

恐い言葉を言ってしまった もう友だちでいられないんだよ
人生さえも塗りかえるほど 恐い言葉を言ってしまった 「愛してる」






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