オイラがデジタルミキサーにこだわる理由(その3)

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一昨日、昨日とブログったように、オイラがいち早くデジミキをPAに活用した主な理由は、

・オイラ自身が宅録ヲタクであったため、使いこなす自信があったこと

・近い将来、デジミキは必ずPA卓の主流になるという確信があったこと

・費用対効果に優れていること


の3点である。


そして現在、PA業界ではデジミキが主流になりつつあり、
それを使いこなせないベテランPA屋は徐々に少なくなっているように感じられる。

さらに、機能及びユーザーインターフェースは格段に向上しているにも拘わらず、
価格は据え置き、もしくは低下しているという、うれしい状況になっている。


現在、オイラがメインに使っているベリンガーDDX3216 にいたっては、
32チャンネル入力、8センド、4内蔵エフェクト、16グループ、
全チャンネルEQ、コンプ、ゲート、ディレイ装備、と言う仕様ながら、
ぬわんとヤフオクにて9万円でゲットできてしまった!

ハッキリ言って音質的にはハイエンドオーディオには遠く及ばないと思う。

しかし、同価格帯のアナログミキサーや外部エフェクターとの接続を考慮したら、
この価格でこの音質は、全然、まったく、何の問題もない!


さらに、オイラがデジミキを使い出した90年代には考えていなかった
「棚からボタモチ」 的な恩恵までも被るウレシイ状況となってきたのである!

それは DAWとの連携による、PAのマルチ・トラック・レコーディングの可能性。


現在リリースされているデジミキのほとんどには 「デジタルアウト」 端子が装備されている。

具体的には、
・AES/EBU
・S/PDIF(コアキシャル)
・S/PDIF(オプティカル
・TDMIF
・adat

の内のいずれかであるが、中でも 「adat」 端子が装備されたことは特筆に価する。

これにより、デジミキに入力された各チャンネルの信号のダイレクトアウトを、
そのままDAWに出力することが可能となったのだ!

従来、ライブを1台のPA卓のみでマルチ・トラック・レコーディングしようと思ったら、
MTRのトラック数に応じたルーティングを組み、
各グループのミックスバランスに注意しながら、メインのライブPAを行う、
と言う超絶技巧な職人技が要求されたが(実際そんなことをやった人はいるのか?)、
もし、MTRにPA卓の入力チャンネル数分のトラックが装備されていたら、
各チャンネルのダイレクトアウトをMTRに直結することで、
前述のような操作は格段に簡略化される。

しかし、16トラック、24トラックのMTRをPA現場に持ち込むことは、
マチュアレベルではまず不可能。

まあ、やってやれないことはないだろうが、恐らくレンタル代、運送代、テープ代等を考慮したら、
ひとつのライブで、まず30~50万円はかかると思われ。

だが、90年代後半からのDAWとデジミキの驚異的な発達により、
このような 「PAのマルチ・トラック・レコーディング」 が比較的低予算で実現可能となってきたのだ!


オイラの場合は2005年から、DDX3216 に装備されている16のダイレクトアウトと、
外部A/DコンバーターADA8000)からのダイレクトアウトの計24ch分の信号を、
RMEのオーディオインターフェースDigiface)を経由して、
キューベースSX3 に24トラック分、同時録音する、と言うワザを実践している。

別に誰に頼まれているワケではなく、あくまで自分の趣味であり、勉強であり、
あわよくば将来、ライブレコーディングのオファーを請けたときの練習でもある。

現在、PAにデジミキを導入している方は徐々に増えているとは思うが、
DAWを使ったマルチ・トラック・レコーディングまで行っている方はそんなにいないだろう。

そう言った意味では、最先端とは言わないが、けっこう先進的なことを行っているという自負もある。

つーか、もし、プロのPA屋さんが、クライアントから
「ライブをマルチ・トラック・レコーディングして欲しい」 とのオファーを請けたとしたら、
ハッキリ言って1台のDAWだけでレコーディングするのはあまりにリスキーすぎるので、
予備の単体HDR(ハード・ディスク・レコーダー)も回さなければならない。

そうすると結局経費代がかさんでしまうので、金額的に話がまとまらない、
のではないかと想像するがいかがなモノか?


だが、リスキーであるからこそ、逆にアマチュアなオレは気軽に 「実験」 できるワケで、
「頼まれたから録音する」 のではなく、
「録音しておいて気に入ったら相応の対価をいただく」
的なストラテジーが立てられるかな? と思っている。


まあ、いずれにしろ、近い将来(恐らく3年以内)、
デジミキはオーディオインターフェース内蔵がアタリマエになり、
DAWとの連携はいっそう楽ちん・簡単になっていくので、
プロのPA屋にとって
「ライブのマルチ・トラック・レコーディング引き受けます」
はクライアントから見た強力なアドバンテージになると確信している。

ちなみにオイラなら今・現在において、すでに100%対応してまっせ!

だからオファーください・・・と言ってもないだろうなあ・・・(涙)

でもまあ、昔からの夢であったライブのマルチ・トラック・レコーディングが実現できて、
ここ数年のPAはヒジョーにやりがいがあり、楽しいです!

強いて言えば、もちっと使いやすいユーザーインターフェースを装備した、
低価格デジタルミキサーのニューカマーを心待ちにしており申す。

果たして、オイラが待ち望んでいるニューカマーが現れるのはいつになるのだろう?




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