70年代の沢田研二作品は名作揃い

イメージ 1

以前から思っていたことだが、70年代から80年代にかけての一連の沢田研二作品、
特にシングルカットされたレコードのミックスバランスは実に素晴らしい!

なんつーか、歌謡曲編成なんだけどとてつもなくロックしているカンジが随所にちりばめられている。


たとえば 「危険なふたり」

この躍動感溢れるドラムのフィルインのグルーヴ!
ゴリゴリ感満点のベースサウンド
アンプのナチュラディストーションそのものなリードギター
どのパートの音も埋もれることなくしっかり聴こえるミックスバランスは、
当時の他の歌謡曲とは雲泥の差ではないか?


たとえば 「追憶」

エレキシタール(と思う)による哀愁感漂うイントロに、
ブラスとストリングスのユニゾンによる重厚なテーマが乗っかってくるダイナミクス
存在感たっぷりのAメロのバスドラ!
またもや間奏に現れるダイナミクスたっぷりのブラスと弦のユニゾン
チェンジオブペースの効果満点なスライドギターの妙!
これぞコンプレッサー効果が絶大なタム回し!
いやー、当時の洋楽と聴き比べても遜色ない素晴らしいミックスではないか!


たとえば 「憎みきれないろくでなし」

恐らく田中清司と思われるディスコティークなドラムの躍動感!
井上タカユキのレスポールカスタムと思われるいかにもハムバッカーなギターサウンド
バーナード・エドワーズを彷彿させるようなフィンガリングが気持ちいベース!
アクセントのつけ方が秀逸なブラス!
Bメロを盛り上げるストリングスの絶妙なライン!
文句のつけようがねーぜ!


さて、これらの名作のミックスを担当したのは一体誰なんだ?

長年の疑問であったこの課題、実は未だに正確な解答は得られていないのだが、
恐らく9割以上の確率で、その人は日本の音楽史にその名を残す 吉野金次氏 であると思われる。

吉野氏は、はっぴいえんど のセカンドアルバム 「風街ろまん」 をはじめ、
70年代初頭から日本の歌謡曲、ロック、フォークのレコーディングに関わったキーパーソンで、
レコーディング・エンジニアであり、ミキシング・エンジニアであり、
時には編曲(特に弦のアレンジが得意らしい)もこなす、マルチな技術者であったとのこと。

むか~し、NHK-FMの「サウンドストリート」の時間枠に、
御大・大滝詠一が一週間ぶっ続けで特別番組(その名も笛吹銅次ショー)を放送したことがあり、
そのときの最終回に吉野氏がゲスト出演された記憶がある。

うろ覚えであるが、そのときの吉野氏の話によると、
はっぴいえんどのレコーディング初日、レコーディング・エンジニアであるにもかかわらず、
吉野氏がスタジオ内で最初に始めた作業は、ぬぁんとドラムのチューニングであったとか。

今も昔もミュージシャンは、たとえ関係者であっても、
他人に自分の楽器をいじられることを嫌うというが、
吉野氏は若かりし頃からそういった「垣根」を意識していなかったようで、
いい音をレコーディングするための努力、研究、試行錯誤を惜しまなかったとか。

また、当時の最先端であったビートルズのレコーディング(ジョージ・マーティン)について
研究に研究を重ね、自分流のレコーディング方法論を構築していった様子が伺える。


とにかく吉野氏のミックスによる作品は、
4リズム、ブラス、弦、コーラス、ボーカル、それぞれのパートがハッキリと聞こえ、
それでいてボーカルの主旋律を邪魔しない、非常に緻密なアレンジとミックスバランスが施されている。

山下達郎サウンドの要である「吉田保サウンドとはまったく異次元の、
言ってみれば、正真正銘の歌謡曲サウンドなんだが、実にロックテイスト溢れる素晴らしいミックスだ。

興味を持たれた方は、ぜひ70~80年代の沢田研二作品を聴き直してくださいまし!
目ウロコすることは確実ですぞ!(ホントか?)



□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□

  今年もストリートフェスティバル・イン・シズオカに出演しますっ

   ▼イベントの概要

   日 時  11月25日(土)11時~18時
         11月26日(日)11時~17時
   場 所  静岡市葵区青葉シンボルロード 他
   詳 細  http://www.streetfestival-shizuoka.com/whats.html

   ▼関係各位のスケジュール

   ・BLUES和也
      ①26日(日)13時00分~13時30分/BLOCK 1
      ②26日(日)15時30分~16時00分/BLOCK 2

   ・あやあね
      ①26日(日)13時30分~14時00分/BLOCK 1
      ②26日(日)16時30分~17時00分/BLOCK 5

□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□


☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆

  あやあねさん情報!

   ・2006.11.26 ストリートフェスティバルにあやあねさん出演!
    (詳細は上記)

   ・2006.09.03 Calling You Live ~晩夏の歌会~ の模様はこちら
    http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/folder/1472945.html

   ・アットエスのアーティスト紹介ページはこちら
    応援メッセージを書き込んで下さいっ!
    http://www.at-s.com/bin/musi/MUSI0110.asp?id=D8773

   ・あやあねさん紹介ブログはこちら
    http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/31496238.html

☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆




■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■

  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO(本館)はこちら
   NEW! アーバンギアのシミフェスライブ音源をアップ!
   http://www.geocities.jp/garage_miho

■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■-■