忘れじのPA現場...専門用語で英会話

今まで色んなライブやイベントのPAの手伝いをさせていただいたが、
外タレのライブの手伝いは生涯でたった一度だけである。

10~15年ほど前、静岡市のとあるホールで行われた某外タレのライブに
その外タレ専属のPAオペレーターが来ることとなり、
そのオペレーターが事前に送ってきたリクエストのとおりに機材をセットしておく、
という仕事のヘルプだった。

普段、アマチュア相手にPA仕事をやってる身としては、
カタログでしかお目にかかれないプロ用のPA卓やら周辺機器を目の前にして、
けっこうヲタク心にウキウキしながらセットアップを手伝ったものだ。

何とか予定時間内にセットアップ完了した頃に、
その外タレさんの専属オペレーター(もちろん外人)が到着。

さてここで問題が勃発。
「誰が説明すんの?」

オレをはじめ誰一人として英語を喋れるヤツはいない。

とりあえずガッコで習ったお決まりの挨拶を交わした後、
スタッフの一人であるS氏が意を決して(?)回線の説明を始めた。

「ディス・チャンネル・イズ・キック、ベースドラムね」
「ディス・チャンネル・イズ・ボーカル・レフトね」
「オグジュアリー・ワン・イズ・FBフットね」
「オグジュアリー・ファイブ・イズ・リバーブセンドね」

といった具合に、ナントカ・イズ・ナントカ、という文法と、
PA専門用語を羅列するだけだったが、
これだけでほとんどすべての必要事項を伝えることができてしまった!

うーん、専門用語、恐るべし。

蛇足だが、その後、回線チェックの中でオレがキーボードをつま弾いたとき、
その外タレPAオペレーターが
「Oh,John Lennon!Imagine!」
とつぶやいた。

んん?
オレはビートルズの「レット・イット・ビー」を弾いたつもりだったのだが...
ま、それだけオレのキーボードプレイが下手だったということなのさっ(涙)

かくして、この現場で自信をつけたS氏は、その後、英会話に目覚めたとか目覚めなかったとか。

そーいえば最近、S氏にお会いしてないなー。
元気にしてるだろうか?
また一緒に現場で仕事したいっす。




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