KORG SG-1D
オイラは昔からマルチプレイヤー志向が強かったので、
ギターのみならず、ドラム、キーボードの練習も細々と行っていました。
なので、今までに何台ものキーボード製品を購入してきました。
中でも思い出深い一台が、昨日ブログでも紹介した KORG SG-1D です。
恐らく日本のデジタル楽器史上、第一号となる本格的デジタルピアノ。
それまでにもカシオ等から低ピットサンプリング音源を装備した、
ファミリー向けの電子ピアノは存在したと思いますが、
プロミュージシャンが、従来のエレクトリックグランドに替わる製品として
ライブ等の使用に耐えうる日本製のサンプリングピアノとして登場したのは
本製品が第一号、もしくは最初期の製品だったはず。
ちなみに製品名の 「SG」 とは 「Sampling Grand」 の略称とのこと。
当時、12ビット以上のハイ・サンプリング音源が使われたキーボードとしては、
カーツウェル からリリースされ、スティービー・ワンダー も愛用していた
「K250」 がイチバン有名な機種だったと記憶しています。
日本での実売価格は約400万円!
当然ながら一般家庭で購入できるようなお値段ではありません。
しかし、当時のチラシ(だったかな?)にはこんなキャッチコピーが記されていた!
「400万円のキーボードで一千万円以上のスタンウェインピアノの音を出そう!」
・・・たしかこんなニュアンスの売り言葉をどこかで見たと記憶していますが、
それがパンフレットのキャッチコピーであったかどうか、は記憶が定かではありません。
たしかに K250 にはスタンウェインの音源プログラムが付属していたようですが、
さすがにこのキャッチは 「ホラを吹きすぎ」 と感じたモノです。
この K250 が発売された1984年から2年後の1986年に、
コルグが満を持してリリースしたのがこの SGシリーズ 。
たしか88鍵の SG-1D が約30万円、76鍵の SG-1 が約25万円、
だったと記憶しております。
当時、静岡市内の大手楽器店 「すみや」 において新製品発表会が開催され、
同時期にリリースされたサンプリングシンセ DSS-1 とともに、
その音色のリアルさに一発で魅了されてしまいました。
このとき、デモンストレーターとして両製品を紹介してくれていたのが、
センチメンタル・シティ・ロマンス の 細井豊 さん。
説明会終了後、オイラは図々しくも質問攻めしてしまいましたが、
とてもにこやかに、懇切丁寧に回答していただき、感動してしまったモノです。
蛇足ながら、このとき 細井 さんがイベントのラストに演奏してくれた曲こそが
10cc の 「アイム・ノット・イン・ラブ (インストバージョン)」 で、
あまりにも感動したため、後年、自分のライブでのレパートリーに加えてしまった、
という後日談に繋がっていきます。
さて、肝心の SG-1D の性能等に関してですが、
驚くなかれプリセット音色は ピアノ1・ピアノ2・Eピアノ1・Eピアノ2 の4つだけ!
恐らくサンプリングに割り当てられたメモリは10MB以下と思われますが、
それでも当時としては破格のメモリ容量だったはず。
さすがに現在の耳で聴くと、あからさまにサンプリングの切替えポイントが聴き分けれる
大雑把なサンプリング技術ですが、当時としては極上の 「響き」 でありました。
また、オイラ的に感動したのがタッチセンス (ベロシティ) のセッティング。
1983年に ヤマハ が DX7 をリリースして以来、日本産のシンセには
アタリマエのようにタッチセンス付きの鍵盤が搭載されるようになりました。
つまり、弱く弾けば小さい音が、強く弾けば大きい音が出る機能のことです。
(それ以前は、弱く弾こうが強く弾こうが関係なく、
マスターボリュームで設定した音量が出力される仕様が標準でした。)
しかしながら、どんなに弱く弾こうと 「小さい音が出てしまう」 のが、
当時のシンセのアタリマエだったところ、この SG-1D に関しては
「弱く弾くと音が出ない」 という、まさにピアノばりの仕様だったワケです!
つまり、ホンモノのピアノのような クレッシェンド が付けられたワケで、
これには心底、感動したモンです。
デジタル機器の宿命から、ほんの数年後には 「時代遅れ」 になってしまいましたが、
それでもオイラの音楽キャリアの中ではマイルストーンな一台でございます。
未だに初心者レベルの演奏技術しか有していないオイラですが、
デジタルピアノに関しては相変わらずこだわりを捨てきれずにおります。
なんてな。
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▼ 6月定例やまぼうしライブ
日時 6月14日(金)19時30分~21時00分
会場 コーヒー&ギャラリー やまぼうし
出演 19時30分~ オープンステージ
・出演希望者は当日、直接会場にお越し下さい
・一組あたり10~15分を目安とします
・楽器(ギター、ピアノ等)はご持参ください
・エントリー料は500円(ワンドリンク付き)です
▼関連リンク
2019.04.29 シミフェス17 ライブステージダイジェスト
2000年頃につくったオリジナル曲
※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です
※オイラがファン倶楽部会長(本人未公認)を務めるアマチュアミュージシャン あやあね のブログです
※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです
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※2004年に立ち上げたホムペですが2007年以降更新しておりません
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