戦慄の手錠マッチ

昨日からず~っと マサ斎藤の名勝負」 に関する記憶を辿っています。

普通ならやはりエポックメイキングだった、
1987年10月4日の 「巌流島血戦」 がイチバンということになるのでしょうが、
オイラ的には、その巌流島の半年前 (4月27日) に行われた、
両国国技館における マサ斎藤 vs アントニオ猪木「手錠マッチ」 を挙げたいです。

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こちら から同試合の模様が見られます。

結果は猪木のKO勝ちでしたが、そこに至るまでの、あまりにも原始的というか、
ただお互いに殴り合うだけの単純極まりない攻防に大コーフンしてしまいました。

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この猪木の 「狂気」 を引き出したのは、紛れもなく斎藤の功績。

長年、猪木の試合を見てきましたが、この試合こそが
恐らく歴代ナンバーワンのトランス状態であったのではないか?
というのがオイラの偽らざる感想です。

この後、1か月半後に再びIWGPヘビー級王座決定戦で猪木と斎藤は相まみえ、
猪木が辛勝したリングで、世代交代を賭けた闘争が勃発。
それはそれで盛り上がったものの、たった半年で有耶無耶状態になってしまいます。

そんな中途半端感が蔓延しているとき、ニューリーダー側が
「これがオレたちの新しいプロレスだ!」 とばかりに提示した試合が、
「藤波 vs 長州」「時間無制限三本勝負(だったと思う)。

対するナウリーダー側が、
「てめーら (ニューリーダー) にはできないオレたちの魂のプロレスだ!」
とばかりに提示した試合が、「猪木 vs 斎藤」巌流島無観客試合 でした。

当時のプロレスファンが出した答えは、
「まだまだニューリーダーのプロレスではナウリーダーを超えられない」
という無情の審判でした。

その後の検証本等の分析によると、巌流島血戦のアイディアは猪木が提案したもので、
「そんな馬鹿馬鹿しい試合をオレがやるのか?」 と 斎藤は一瞬たじろいたものの、
「これがオレと猪木の総決算だ!」 とばかりに快諾し、試合実現に至ったらしいです。
当時のテレビ放送では 「猪木! 巌流島でもう一度オレと戦え!」 とアジっていましたが。

この頃の猪木は、事業の失敗(アントンハイセルの破綻)、倍賞美津子との離婚危機、
等により、体調的にも精神的にもかなり不安定な状態だったらしく、
これらの非常事態案件を自ら払拭するための 「大勝負」 を目論んでいたとのこと。
それが 「巌流島血戦」 の発端だったと言われています。

この巌流島血戦の数日前、猪木は離婚届けに判を押すとともに、
もし、自分が生命を落とした場合は 坂口征二 に社長を任せる、
との 「遺言」 とも取れる書状を残していたそうな。

そんな覚悟を抱いて挑んだ巌流島の 「原点」 こそが、
同年4月27日の 「手錠マッチ」 における極限の殴り合い、果し合いだった、
というのがオイラの見立てでございます。

プロレス界では、重要な試合における 「負け役」 こそが真の勝者である、
との不文律が存在しているらしいです。

つまり、1987年のマサ斎藤は、猪木のキャリアの中でも、
また、自身のキャリアの中でも重要な2つの試合で 
「負け役」 を命じられてしまいましたが、
これ以上ないほどにきっちりと自分の仕事をこなし、猪木からの絶対的な信頼を獲得、
その後は新日本プロレスの重役として、団体に貢献されました。

キャリア晩年には、日本人として二人目のAWA王者となり、
1999年に惜しまれつつ、リングを去りました。

「見てくれ」 から 「生き方」 までまさに豪放磊落。
いかにもプロレスラーらしいプロレスラーでした。

現在、NOAHマサ北宮 選手がフォロワーとなるべく奮闘を続けています。
今はまだ模倣状態かもしれませんが、ぜひこの路線を継続していって欲しいものです。

また、新日本の 石井智宏 選手もマサさんを彷彿させるファイトスタイルなので、
ぜひ次世代にもこのスタイルを継承していって欲しいですね。

マサさんは旅立たれましたが、その信条、ファイティングスピリットは滅びず。

人生は一度きりだ! ゴー・フォー・ブロック! 当たって砕けろ!



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 8月定例やまぼうしライブ










日時 8月10日(金)19時30分~21時00分
会場 コーヒー&ギャラリー やまぼうし
出演 19時30分~ そのひぐらし (フォークロック)
    20時15分~ あやあね (劇空間音楽)




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