観客の成熟なくして自分の音楽的成熟もあり得ない





2018年4月29日(日)に
JR清水駅東口広場にて開催の 
ライブステージ出演者を募集中です。
興味のある方は こちら をご覧ください。
※3月5日で締め切りました




先月、山下達郎ファンクラブ から会報 (2018年・春号) が送られてきました。

本号では、1989年にリリースされたライブアルバム 「JOY」 に関する
インタビュー記事や関係資料等がてんこ盛りで、実に興味深い内容となっています。

その 山下達郎 師匠に対するインタビュー記事を読むと、
師匠の 「ライブ」 というものに対する信念が明確になってきます。

特にオイラ的にドツボだったのが、「JOY」発売時にプレスリリースされた
「ライブ・アルバム制作ノート」 の文面で、以下、そこからの抜粋の引用です。


過去10年間(80年代)の山下達郎のライブに関する方針

私のライブには、この10年間変わらずに守られてきた、
いくつかの方針があります。

1) 武道館に代表される大量動員のコンサートは行わないこと。
ノーマイクで届く範囲は半径50m程度であり、
それ以上は観客に対して責任が持てない。

2) 観客に 「要求」 しない。
すなわち “Say Yeah”の類の行為をできる限り排除すること。

3) 表面的な熱狂、例えば 「総立ち」 などの現象は
演奏の良否とはまったく関係ないという認識。

4) 今日できるすべてを表現すること。
従ってコンサート時間は必然的に長くなります。
もっともこのことについてはスタッフの協力、特にコンサートホール側の
理解なしには実現できる行為ではありません。
(現在までの私のライブにおける最長演奏時間は、
本アルバムに収録された六本木ピットインでの4時間45分です。)

私のコンサートは現在数少ない 「座って観られるコンサート」 であり、
私と私のコンサートを支えるスタッフたちは
そのことに非常なプライドを感じています。
今の若いミュージシャンの人たちから見れば
それは一風変わったことに感じられるかもしれません。
彼らにとってコンサートとは 「乗り」 であり、
客が辛気くさく座っているなど恐らく我慢がならないことなのだと思います。
従って彼らの目からすれば私の方針は非常に前時代的な感覚、
あるいは客を乗せられないことの言い訳と映るかもしれません。
しかし、私の考えていることは、
そのような次元とはまったく異なったものなのです。

ロック関係の音楽に観客が熱狂するのは、別に今に始まったことではなく
私がシュガー・ベイブ でバンド活動を行っていた15年前も、
状況は似たり寄ったりでした。
しかし、そうした中で私は、総立ちで騒いでいる観客よりも、
座って耳を澄ましている人々を納得させる方が、
はるかに難しいのではないかという疑問が常にあり、
所詮音楽は絶対にスポーツにはなり得ず、あくまで音楽として
成立していなければ最終的には敗北していくのだという確信が、
次第に私自身の中で体験的に形成されていきました。
それを自分のコンサートへとフィードバックさせていった結果、
現在のコンサート・ノウハウへと帰結したのです。

まず絶対に観客をマスとして捉えないこと。
あくまで観客ひとりひとり対自分という図式でコンサートを実践すること。
観客の成熟なくして自分の音楽的成熟もあり得ないという考え。
いかに観客に対して誠実であり続けられるか、
これが自分にとっての音楽活動を支える根本的な命題であり、
武道館をやらないのも、不必要な熱狂を嫌うのも、演奏時間が長いのも、
すべてはこの観客に対して常に誠実でありたいと願う
気持ちの表れだと理解していただければと思います。

ただ、こうした方針の結果、特に東京のような大都市圏では、
2000人クラスのホール数日程度では、
とても観客を収容し切れないという問題が生じてきました。
それなら日数を増やせばいいじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、
演奏時間が長いため、連続公演は3日が限度であり、
昨年のリサーチではレコードユーザーの70%が
コンサートに行ったことがない (チケットが取れない) という
結果が出てしまいました。
これは私にとっては大変なジレンマで、例えば横浜アリーナのような、
音響的に優れた大ホールが生まれている以上、
これから考慮していく問題だと考えています。


うーぬ、たとえロックライブであっても 
「座ってじっくり聴きたい」 派のオイラ的には、
100%激しく同意でございます。

また、ステージからのコール&レスポンスというのも
あまり好きではありましぇん。

みなさんのご感想やいかに。



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▼ 4月定例やまぼうしライブ







日時 3月9日 (金) 19時30分~21時00分
会場 コーヒー&ギャラリー やまぼうし
料金 @500円 (ワンドリンク付き)
内容 FJ-KOBA (変態反則系ロック)
    あやあね (劇空間音楽)




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※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです

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宅録作品や関係各位のライブ映像等をアップロードしてあります

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