おはよう by 吉田拓郎

1974年12月リリース、吉田拓郎 の5枚目のスタジオアルバム
「今はまだ人生を語らず」 のA面4曲目に収録の作品。


吉田拓郎 のキャリアの中でも 「オールタイム・ベスト」 に挙がる名盤で、
当時は正真正銘の 「フォークソング」 にカテゴライズされていましたが、
2017年の 「今」 の感覚で聴き直してみると、これは間違いなく

「日本のフォークロック」

それも、かなりロック色が強い部類のカテゴリーだと断言できます。

インターネット検索しても演奏メンバーが確認できませんでしたが、恐らく
ドラム : 田中清司
ベース : 岡沢章 or 後藤次利
ギター : 矢島賢
エレピ : 栗林稔 or 松任谷正隆
と推察いたします。

3分に満たない短い曲ですが、曲そのものの出来の良さ、
ドラムの疾走感、ギターソロの巧みさ、絶妙すぎるブレイク、
極上のストリングスアレンジ、と、文句の付けようのない名曲です。

中でも、矢島賢 氏が弾く鼻のつまったような音色のギターのフレーズが素晴しすぎます。

・歌の合間に聴かれるオブリガート
・間奏のギターソロ
・アウトロのギターソロ

ちなみに間奏部分 (10小節) のコード進行は 「E」 イッパツで、
比較的、淡々とソロを弾いているのに対し、
アウトロはAメロと同じコード進行が使われているため、
一転してドラマチックなソロを弾いている、
というコントラストの付け方にスタジオミュージシャンの技量の高さや
プロの意地といったプライドを感じてしまいますねえ。

続いてこの曲の歌詞について。

夜明けはいつもの薄茶色 始発電車が走ってく
今ごろホームでは働き者の酔っ払いが目覚めてる
光にまゆをくすぐられて
おはよう 死んだふりはやめなさい
おはよう 生きてくのがヘタな男たち

貧しい国って言うんだろ 握手するのも照れくさい
ランニング姿の陽気すぎるニュース屋が届けて歩く
ひと息つける今日の笑いを
おはよう ハゼがたくさん釣れました
おはよう 驚くなかれ 東京湾でさ

おはよう 照れ人間があふれてる
おはよう 働きすぎるやさしい男たち

作詞は、本格的に拓郎とのタッグを組みだした 岡本おさみ 氏。
(あの名曲 「落陽」 も岡本氏によるものです。)

岡本氏は、日本全国を旅しながら、そこで目撃した情景に想いを馳せ、
旅先で書いた 「詞」 を封書にて拓郎に郵送する、
という納品スタイル (?) ととっていたそうな。

とすると、果たしてこの詞はどこの地方の情景を歌ったものなのか?

インターネット検索してもまったくヒットしないので、
これは完全にオイラの想像に過ぎませんが、
恐らく ドヤ街 の様子ではないか? と妄想する次第です。

ドヤ街 のフォークソングといえば、岡林信康 「山谷ブルース」 が有名ですが、
こちらはいわゆるコテコテの 「昭和セメントフォーク」 スタイルであるのに対し、
拓郎の 「おはよう」 は、「貧しい国」 の住人たちの 
「どおってことのない平凡な一日」 の朝の様子をあっけらかんに描写している
と感じる次第。

まさか 「山谷ブルース」 に対抗して作ったワケではないでしょうが、
高度経済成長期の終わりと言われる1973~1974年頃の
ガテン系労働者の情景を彷彿させる名曲だと思いますっ。



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▼ 11月定例やまぼうしライブ





日時 11月10日 (金) 19時30分~21時00分
会場 コーヒー&ギャラリー やまぼうし
料金 @500円 (ワンドリンク付き)
内容 オープンマイク

やまぼうしライブ初の試みとして、オープンマイク(オープンステージ)形式のライブを開催したいと思います。
よーするに、「出演希望の方は誰でも参加して下さい」ということです。

出演希望の方は、ライブ当日、「出演希望者リスト」 にご記入いただきます。
先着順としますので、遅くエントリーされた方は出演できない場合もあることをご了承下さい。
ひとり (一組) あたりの演奏時間は約10~15分程度を目安とします。
楽器はご持参して下さい。マイク+PAのみ主催者で用意します。
(カフェライブのため、大音量の楽器演奏はご遠慮いただく場合があります。)

▼ 関連リンク












※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です

※オイラがファン倶楽部会長(本人未公認)を務めるアマチュアミュージシャン あやあね のブログです

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