「クリエイターに対する敬意」とは?
2017年6月7日付けのヤフーニュースから無断転載。
ピアノなどの音楽教室での演奏について、
来年1月から著作権料の徴収を始めると正式に発表した。
同日、文化庁に使用料規定を届け出た。
規定によると、JASRACが管理する作品を教室で演奏した場合、
受講料収入の2.5%相当額を徴収するなどとしている。
当面は楽器メーカーが運営する教室を対象とし、
将来的には個人教室からも徴収する。
音楽教室からの徴収をめぐっては、
ヤマハ音楽振興会 (東京都目黒区) など200社を超える事業者が7月にも、
支払い義務がないことの確認を求める集団訴訟を起こす方針を決めている。
JASRAC会長で作詞家のいではく氏 (75) は
「クリエイターに対する敬意を持ってもらいたい」 と説明。
訴訟は避け、話し合いで解決したい」 と語った。
JASRACのロジックでいけば、将来的には私立学校の音楽の授業も
徴収対象となっていく恐れを感じてしまいます。
まさか、公立にまで及ぶことはないと思いたいですがね。
それよりも何よりも、この記者会見の発言の中で
多くの国民の反感を買ったと思われるのがこの一言。
「クリエイターに対する敬意を持ってもらいたい」
は?
それをテメーらが言う?
まるで徴収したお金の100%全額を
著作権者に支払っているかのような物言いじゃねーか。
JASRACに対する最大の不満・義憤は、
「クリエイターに支払われて当然のお金が、クリエイターではなく、
不透明な会計処理を経て、
JASRAC関係者に過剰に分配されているのではないか?」
すなわち
「取るものは取るくせに、払うものはちゃんと払っていない。」
という疑惑に他なりませぬ。
自作の曲をライブで演奏するときも理不尽を感じながら著作権料を納入したのに、
まったく自分の口座に著作権料が振り込まれない、
・・・なんてミュージシャンは数限りなくいらっしゃるでしょーが。
これから始まる、YAMAHAを筆頭とする楽器教室側からの提訴に基づく裁判では、
残念ながら、「演奏権の解釈」 が論点となるので、前述の 「適切な支払い」 にまで
争点は及ばないものと想像されますが、楽器教室側から
次の一言が飛び出すであろうことは想像に難くありません。
「JASRACの方こそクリエイターに敬意を持ってもらいたい!」
公益社団法人でもない、ただの 「一般社団法人」 なんだよな~。
参考までに、JASRACの公告ページ を見ると、
2011~2015年度の 「貸借対照表」 及び2015年度の「事業報告書」、「決算書」
等が公開されていますが、なぜか、
一般会計の 「正味財産増減計算書」 は掲載されているのに、
信託会計の方は掲載されておらず、代わりに 「収支計算書」 でお茶を濁しています。
なんか臭いな~、都合の悪い数字は隠してるんじゃないか~?と思ってしまいます。
(注:公益社団法人であれば、これらの会計決算はすべて公開が義務となっています)
ちなみに、気になる2015年度の決算概要は次のような数字となっています。
信託会計の収支計算書の 「収入の部」 の
「前期繰越使用料等収入」 と 「前期繰越収支差額金」 の合計が
52,130,830千円 であるのに対し、
「支出の部」 の 「次期繰越使用料等収入」 の金額が
52,221,293千円 と赤字決算となっていますな~。
それにもかかわらず、一般会計の 「収入の部」 の 「手数料収入」 には
14,064、571千円 という数字が計上されています。
つまり、国民から徴収された 「著作権料」 は、2つの会計に分けて処理され、
信託会計では赤字のように見せかける分の金額を入金処理して、
一般会計の方で必要十分な事業費相当分を確保する
・・・ように見えてしまうのはオイラの思い過ごしなのか?
気になる人件費は、
「役員報酬費」 が228,752千円、
「給与」 が662,013千円。
・・・うーん、普通っぽいですねえ。
なんか 「まともな企業」 っぽくて腑に落ちん。
もっとも自らweb上に不都合を晒すワケなどありませんがね。
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▼ 6月定例やまぼうしライブ
日時 : 6月9日(金) 19時30分~21時00分
▼ 関連リンク
2014年1月10日のやまぼうしライブ PAL × Tacaco
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