ボーイズ・ライフ

村田和人 さんが亡くなられました。
享年62歳。

オイラは全盛期の1987年に静岡で2度ほどライブを観覧いたしました。
1回目は楽器店 「すみや」 でのインストアミニライブ。 (アコースティックセッション)
2回目はライブハウス モッキンバード でのフルサイズライブ。 (バンド)

2回目のバンド形式によるライブはヒジョーに素晴らしい内容でしたが、
1回目のアコースティック形式は、正直なところ、
「新譜アルバムPRのエイギョー的やっつけ仕事」 の感は否めませんでした。

それよりも何よりもオイラ的に気になったのが、MCの端々に見え隠れする
「オレは山下達郎の添え物じゃねえっ!」 という気概?矜持?プライド?
・・・を感じさせる発言の数々でした。

幸か不幸か、当時の村田和人といえば、ファンの9割以上が 「山下達郎の幻影」 を抱いており、
ご本人もそれを意識してか、ライブで達郎師匠の代表曲 「SPAKLE」 のサワリを披露しておりました。
その一方、ファンが調子に乗って 「達郎さんによろしく~!」 と声援 (野次?) を飛ばすと、
「知らねーよ、そんなこと!」 と、突然、キレ気味にムッとしたりして、
なんつーか、村田氏の山下達郎に対する複雑な感情が垣間見えたような気がしたモンです。

スマッシュヒットした 「一本の音楽」 は大好きで、シングル盤を買い、
オイラも自分のライブでカバーしたこともありましたが、
後年、村田和人のベスト盤CDを買ったときは、中期以降のサウンドのスカスカ具合に、
「あれ?」 と耳を疑ったりもしました。

5年ほど前だったか、知人から、東京まで村田和人のアコースティックライブを観に行こう、
と誘われましたが、東京までの往復旅費と安くないチケット代を払ってまでの
「観に行く価値」 はないと思い、お誘いを断ったことがあります。

オイラにとって、村田和人サウンドとは、やはり 「バンド形式で成立するもの」 であり、
ソロ、あるいはデュオによるアコースティックライブでは、
本来の力の10分の1も出せない、と、今でもそう思っています。

ちなみに、昔、山下達郎師匠は 「僕の音楽はギター1本の伴奏で成立するモノではない」
翻って、「オレはギター1本で成立する音楽など演らない」 という暴言を吐いていて、
当時、フォーク少年だったオイラはかなり衝撃を受けるとともに、
次第にバンドサウンドというか、「グルーヴ」、「アンサンブル」、というモノに
音楽の主眼を移していった (移されてしまった?) という経緯があります。

なので、かつて、バンドのフロントマンとして大活躍していたミュージシャンが、
晩年、歳をとって、ギター1本の弾き語りで地方のライブハウスにドサ周りをしているのを見ると、
かなり複雑な気持ちを抱いてしまいます。

もちろん、中には鈴木トオルさんのように、バンド時代以上の荒々しさを、
アコギ1本の弾き語りでパファームしてしまう超人もいらっしゃいますが、
残念ながら、多くの方は 「昔の名前で出ています」 状態
と言わざるを得ないのが現実ではないでしょうか?

「ロックコンサート」 とは名ばかりで、
実態はただの 「懐メロショー」 に過ぎないイベントは少なくありません。
まあ、「懐メロショー」 が悪いとは言いませんが、ファン心理としては、
「全盛時代に比べても未だに衰えていない極上のパフォーマンス」 を期待しているので、
いくら生活のため、収入のためとはいえ、あまりにも衰えた姿を晒すのは感心できません。

超人・山下達郎も確実に衰えてきています。
30年以上ライブを見続けているので、残念ながら 「老い」 も感じます。
しかし、全盛期より衰えているとは言っても、今なお、あれだけのパフォーマンスを
「現在進行形」 で演じきれる実力は文句なくグレートですし、
その陰でどれほどの努力、練習、学習、鍛錬を続けているのか、常人には計り知れません。

先日、テレビ朝日系の人気番組 「しくじり先生」 に 吉村明宏 が出演し、
和田アキ子のモノマネで一躍有名になり、当時の人気を過信して自分の実力を見誤り、
自惚れて回りのスタッフに横柄な態度をとり続けた挙句に仕事をなくした、
という過去をカミングアウトしておりました。

山下達郎にしろ、イチローにしろ、真の超一流とは、
「どんなにビッグネームになっても、自分自身を律する心を忘れない人」 だと思います。
いやー、口で言うのは簡単ですが、実際に完遂できる人は10万人に一人くらいではないでしょーか?

実際に晩年の村田和人さんのステージを目撃していない自分には何も語る資格はありませんが、
「懐メロショー」 ではなかった、と信じていたいです。

永遠の夏に合掌。




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▼ 月定例やまぼうしライブ











  日時 : 3月11日(金) 19時30分~21時00分
  料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
  内容 : 19時30分~ 丸山研二郎 (ギター弾き語り)
       20時15分~ ノーザンスター (ギター弾き語り



▼ 関連リンク












トワイライト・ヴュー (2000年に宅録したオリジナル曲です)








※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です

※オイラがファン倶楽部会長(本人未公認)を務めるアマチュアミュージシャン あやあね のブログです

※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです

※オリジナル曲や関係各位のライブ音源等をアップロードしてあります

宅録作品や関係各位のライブ映像等をアップロードしてあります

※2004年に立ち上げたホムペですが2007年以降更新しておりません

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