ネット炎上は現代における魔女狩りではないのか

1年ほど前だったか、「SNSはバカ発見器」 というようなコラムを拝読し、
その内容に激しく同意するとともに、
「オイラ自身もまさにSNS上に晒されているバカの一人なんだな~」
と思ったことがあります。

んで、昨日 (1月8日)、BLOGOSでこんな記事を拝読し、なるほどと思ったことを綴ってみますた。
ぜひ一読してみておくんなませ。

そもそも、いち個人が不特定多数に向けて自分の嗜好や主義主張を発信することに、
いったいどれほどの意味があるというのか?
ただ単に 「目立ちたい」 欲求 = 自己満足 を満たすための手段にすぎないじゃないか?
ということを自問自答しながら現在に至っており、恐らく死ぬまで考え続けると思います。

まあ、アマチュアミュージシャンの音楽活動なんざ自己満足以外の何物でありませんし、
そもそも 「趣味」 というもの自体が自己満足によって成立しているワケですから。

それはさておき、インターネット全盛の今日において、オイラは常々、
この 「自己満足」 に加えて 「我々満足」 という風潮が増大し続けているような気がしています。

記憶に新しいところでは、前述のリンクでも述べらていますが、
猪瀬直樹・前東京都知事徳洲会寄付金問題による吊るし上げ事例や、
反日運動に端を発するアンチ韓国アンチ中国関連のネット上の書き込み等々。
悲しいかな、オイラ自身もネット住民によるこれらの書き込みを見ては面白がっているワケですが、
この 「群衆心理」 にまんまと乗せられている自分をふと俯瞰する瞬間がありまして、
果たして 「群集心理」 に後押しされて導き出される結論や方法論は本当に正常なのだろうか?
という疑問が常に割り切れない気持ちとして残っています。

結果、猪瀬氏は知事職辞任に追い込まれ、それを望んでいた群衆たちは
「ついにやった!オレたちの力を見くびるな!」 と快哉を叫んだかもしれませんが、
これは本当に 「正当なジャッジメント」 なのでしょーか?

反日感情を抱いていない韓国・中国の国民までひっくるめてその国が悪者扱いされている現状は
健全な状況といえるのでしょーか。
・・・などと言いつつ、韓国経済崩壊等の記事を読んでは面白がっているオイラは
それ以上に救いようのないバカかもしれませぬ。

去る12月11日、フジテレビの人気番組 「リーガルハイ」 において、
堺雅人演じる主人公・古美門研介が、これらのオイラの疑念を晴らすかのような、
名台詞を語ってくれたことは、実に清々しい記憶です。

▼他のサイトにあったセリフ起しを無断転載させていただきます

死刑にしましょう。現場での目撃証言はあやふやだけど死刑にしましょう。
被告人の部屋から押収された毒物が犯行に使われたものかどうか
確たる証拠はないけど死刑にしましょう。
現場に別の毒物らしきビンが落ちていたという証言があるけれど
気にしないで死刑にしましょう。

証拠も証言も関係ない。
高級外車を乗り回し、ブランド服に身を包み、
フカヒレやフォアグラを食べていたのだから死刑にしましょう。
それが「民意」だ。
それが民主主義だ。
「民意」なら正しい。
皆が賛成していることならすべて正しい。
ならば、皆が暴力をふるったことだって正しいわけだ。
私のパートナー弁護士をよってたかって袋たたきにしたことも、
「民意」だから正しいわけだ!

冗談じゃない! 冗談じゃない!!!

本当の悪魔とは、巨大に膨れ上がったときの「民意」だよ。
自分を善人だと信じて疑わず、薄汚い野良犬がどぶに落ちると
一斉に集まって袋たたきにしてしまう。
そんな善良な市民たちだ。 

だが世の中には、どぶに落ちた野良犬を平気で助けようとするバカもいる。
己の信念だけを頼りに、危険を顧みないバカがね。

そのバカのおかげで今日江上淳子さんは「民意」の濁流から抜け出して
自分の意志で証言をして下さいました。
それは江上さんたった一人かもしれませんが、確かに「民意」を変えたんです。
私はそのバカを誇らしく思う!

「民意」などというものによって人ひとりを死刑にしようというならすれば良い。
所詮この一連の裁判の正体が、嫌われ者を吊るそうという国民的イベントに過ぎないんですから。
己のつまらない人生の憂さ晴らしのためにね、そうでしょう醍醐検事。

あなた方5人(注:裁判官のこと)は何のためにそこにいるんです。
「民意」がすべてを決めるなら、こんなに格式ばった建物も、権威づいた手続きも必要ない。
偉そうにふんぞり返っている爺さんも婆さんも必要ない。

判決を下すのは、断じて国民アンケートなんかじゃない。
我が国の碩学であられるたった5人のあなた方です!
どうか司法の頂点に立つものの矜恃をもってご決断ください。
お願いします。

数々の無礼、お気を悪くされたかもしれませんが、
所詮は金の亡者で嫌われ者のどぐざれ弁護士のたわごとです。
どうかお聞き流しください。以上です。


インターネットによって、ツイッターフェイスブックによって、
現在では実に簡単に他人と 「つながる」 ことができます。
「いいね!」 ボタンを押すだけで 「つながった」 気分に浸ることができます。

このこと自体は決して悪いとは思いませんし、自分が発信したい情報を拡散させるためには、
実に簡便で、エコノミーで、有効な手段でありますが、ただし、それが有効に機能するのは、
「平和な時間に限られる」 というリスクを孕んでいるような気がしてなりません。

8年以上もブログを継続しているオイラが言っても説得力はゼロですが、
もし、何かのきっかけで知人Aと知人Bがフェイスブック上で喧嘩を始めてしまい、
AとBそれぞれの友人たちを巻き込んで罵詈雑言を浴びせ合ってしまったら、
それこそ現実の人間関係にも、後々、悔恨を残す結果となってしまわないでしょうか。

オイラ個人的には、この 「いいね!」 ボタンというモノにどうしても馴染めなく、
これこそまさに 「群集心理」 を発生させる 「すべての起源」 ではないか、と思っています。
ちなみにオイラ自身は、「激しく同意」 レベルの内容でない限り押さないように心掛けています。

「群集心理」 が特定の人物への悪意に満ちて進んでしまえば、
それはまさしく 「魔女狩り」、「魔女裁判」 に繋がってしまいます。
滅多に起こることではないにしても、その危険度は決してゼロではない。

大事なのは、群集心理に流されない 「自分で考えて自分で導き出した答え」 を持つように務める
普段からの心掛けではないでしょうか。

何度も書いていますが、オイラの座右の銘は、田中角栄が発したこの一言。
「文句を言うな。改善案を出せ。」

そして、改善案を出すまで 「熟慮を重ねる」 という行為が面倒臭いというのであれば、
その人間に意見を言う資格はなく、「口を閉ざすべき」  というのが、オイラの信念です。


もしかすると、数年後の国際社会では、各国の国民の道徳性を図るための新しい統計概念として、
「ネット炎上発生率」 という指標が導入されるのではないか? などと妄想します。
その名のとおり、その国の国民がどれほど群集心理に流されやすいか、
すなわち、「自分の頭で考え、自分で判断する能力が欠如しているか」 を測るためのデータです。

意外と日本人はこの ネット炎上率が高い = 群集心理に流されやすい
結果が出るような気がしてオソロシイですが。




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  ▼ 1月定例やまぼうしライブ
  日時 : 1月10日(金) 19時30分~21時00分
  料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
  内容 : PAL (ギター弾き語りデュオ)
       Tacaco (ピアノ弾き語り)






▼ 関連リンク












トワイライト・ヴュー (2000年に宅録したオリジナル曲です)








※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です

※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです

※オリジナル曲や関係各位のライブ音源等をアップロードしてあります

宅録作品や関係各位のライブ映像等をアップロードしてあります

※2004年に立ち上げたホムペですが2007年以降更新しておりません

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