「信じていれば夢は叶う」とは限らない

2013年12月17日のヤフーニュースより引用。


▼引用ここから

「キラキラネーム」 はともかく 「キラキラワード」 とは
読みづらい名前や、常識的に考えがたい言葉を用いた珍しい名前を
「キラキラネーム」 と呼ぶそうです。
感覚的に 「キラキラ」 しているような名前が多いからでしょう。
リクルーティングスタジオはこのほど
「2013年のベスト・オブ・キラキラネーム」 を発表しました。
2013年の1位は 【泡姫(ありえる)】、2位は 【黄熊(ぷう)】、
3位は 【姫星(きてぃ)】 とのことです。

キラキラネームはともかくとして、私は現場に入ってコンサルティングしている身です。
目標を絶対達成させるために企業の支援に入っています。
すると、どうしても気になることがあります。
それは世の中にあふれる 「綺麗ごと (きれいごと) 」 のキャッチコピー。
小さな労力で大きな成果を手に入れたい、楽してお金儲けしたいという
「射幸心」 を煽るコピーが多すぎて、人を迷わせます。
勘違いさせるのです。 私はこれを 「キラキラワード」 と呼んでいます。
キラキラした 「綺麗事 (きれいごと) 」 だからです。
こういった 「キラキラワード」 は 「キラキラネーム」 と同様、昔はなかったのです。

何か目標があり、それを成し遂げたい、達成させたい。
安定的に結果を出したいとするなら、膨大な数の実践・試行が必要です。
何らかの仮説を立てて、実行し、その行動によって
どれぐらいの期待成果 (リターン) が戻ってくるかの検証は常に必要です。
仮説を立てて実行したら必ずうまくいくということはないからです。

「綺麗ごと」 より、「泥臭いこと」
大数の法則」 という言葉をご存知でしょうか。
夥しい量の試行を実践することで、経験的確率が理論的確率に近づくことを言います。
つまり、少量の試行、短期間の実践で、
そのプランが正しいかどうかは決め付けられないということです。
個人でも企業でも、ダイエットでも営業改革でもかまいません。
誰かの考え、方法論にのっとって新しいことをスタートさせたはいいが、
なかなか期待成果が得られない、ということはあります。
しかしだからといって、途中でやめてしまうことはナンセンスです。
小さなマネジメントサイクルを回しながら改善していきましょう。
その歴史が個人や組織を成長させていくのです。
ちょっとしたエッセンス、軽やかなメソッドでいきなり驚くような結果など手にできません。
たとえ運よくそのような成果を手に入れても、それは 「たまたま」 のことです。
再現性のないことであり、安定的な結果を生み出すことはありません。

世の中のうまくいっている人、組織は、
それぞれ過去に歯噛みするほどの試行錯誤した過去・歴史を持っています。
膨大な試行・実践の果てに、理論的確率を導き出しています。
その結果として、とてもシンプルな方法論に落ち着くのでしょうが、
それを一般の人・組織がそのまま真似してもすぐに期待成果が出ることなどありません。
ただ、本来かかるはずの試行錯誤の期間を短くしてくれる、
もしくはこれまで迷いながらやってきたことを成功者が肯定してくれる、
という効果があるだけなのです。

結局、うまくいくためには 「綺麗ごと」 ではなく 「泥臭いこと」 が多少でも必要なのです。
「がむしゃらさ」 「ひたむきさ」 というのはいつの時代も欠かせないものなのです。

「キラキラワード」 の代表例
それでは、「射幸心」 を煽る「キラキラワード」の代表例を書いてみましょう。

● 「無理しないほうがいい」
→ 特定の事情がない限り、無理ができるのなら無理をしたほうがいいときが多いはずです。
無理をしないと、結果的に無理がきかなくなります。筋肉と同じで、
ドンドン 「ストレス耐性」 が落ちていきます。

● 「頑張らなくてもうまくいく」
→ 同上。自分のできる範囲、やれる範囲で何事も実践していると成長しません。
何事も、頑張らないといけないときがあるのです。

● 「楽しいと思える仕事を見つけろ」
→ 成功者が発する最も多い 「キラキラワード」。
人が幸福感、充足感を覚えるのは過去との相対評価です。他人との比較ではありません。
過去できなかったことができた。昔苦しいと思っていたことが楽になってきた。
その相対評価によって自分の成長を実感するのです。
そうしてはじめて 「楽しい」 と感じるのです。
「ひたむき」 に頑張っていた人が何事も楽しいと思えるわけで、
掲げた目標を達成した過去がないのに、楽しいと思える事柄はかなり限定的になってしまいます。

● 「心の底からやりたいと思えることだけやればいい」
→ 同上。 そんなはずはありません。
「やりたいこと」 「やるべきこと」 「やれること」 の3つを並べたとき、
「1. やるべきこと」 「2.やれること」 「3.やりたいこと」 の順序にならないといけません。
「2.まず「やるべきこと」 を実践し続けることで自分の 「やれること」 が増えていきます。
「3.そうして「やりたいこと」 ができるようになるからです。
特に若い人、これから社会人になる人は
こういう 「キラキラワード」 に惑わされないようにしてもらいたいです。

● 「1%のことを変えるだけで成功する」
→ ほんの小さなコツだけで成功してしまうというキャッチフレーズ。
「ザ・射幸心」 と呼んでもいい 「キラキラワード」 です。
現在のポテンシャルが 「100」 だとして、 毎日たった1%ずつでも成長していけば、
1年後にはそのポテンシャルが 「3,778」 になるという話が多いので、
「騙された!」 と思う方も多いでしょう。
今日の「1%」 の成長が、翌日のベースになっていないと、
このような複利効果を得ることはできません。
しかし人間が新しいことをスタートさせるためには、
かなりの回数を重ねないと習慣化 (無意識的有能) しません。
心がけとしてはいいですが、実際に人間の体、能力において
資産形成の理論は当てはまらないものです。

「キラキラワード」 はギャンブル街のサイン
繰り返しますが、このような 「キラキラワード」 が流行する背景には、
射幸心を煽ってアクセスを増やしたい。 注目を浴びたい。 ビジネスを成功させたい。
という心理があるからです。
当然のことながら、私自身が営業・マーケティングコンサルタントですから、
「キラキラワード」 を使用する側の心理を熟知しています。

「キラキラワード」 だと理解して使うのか、
それとも勘違いして真に受けるのかは、個人の問題です。
それでも私たち 「タイプA」 が頑張る理由でも書きましたが、
組織全員が 「楽して成功したい」 「簡単に成功する秘訣がどこかにあるはずだ」 と勘違いしたら、
組織全体がダメになっていきます。
「キラキラワード」 があまりに蔓延すると、それこそ日本全体がダメになってしまいます。

射幸心とギャンブルはセット。
「キラキラワード」 はラスベガスのネオンのようなもの、と覚えておきましょう。
ギャンブルはたまにやるから楽しいのでしょうね。

引用ここまで


山下達郎 師匠の口癖は 「夢は実現されない確率の方が遥かに高い」 であり、
オイラも激しく同意します。

たとえば、「音楽でメシを食えるようになりたい」 という夢を見る人は
星の数ほどいらっしゃると思いますが、「メシを食う」 と言っても選択肢がありすぎだし、
その目標の種類によって、確立する戦略・・・その夢を実現させるために
自分が習得すべきスキルはどのような技術で、どのような学習や練習を行うことで習得できるのか、
そのためにはどのようなマエストロに師事すべきで、どれほどのレッスン料が必要で、
そのレッスン料はいつまでに夢が実現できなければ採算が取れるものなのか、
・・・等々、具体的なチェックポイントを挙げていけば、
それこそ 「夢」 じゃなくなってきますが、残念ながらこれげ現実ではないでしょーか?

夢が叶った人たちが 「夢は叶う」 というテーマで講演会を行うことはよくあることですが、
前述の記事を書いた方の言を借りれば、「たまたまギャンブルに勝っただけ」 のことであり、
その講演を聞いたからと言って、自分もギャンブルに勝つとは限りません。

夢が叶わなかったときの選択肢を考慮しておくことは、決して 「逃げ」 ではないと思います。
人生の真理は 「負け犬からの立ち直り」 にもあるのではないでしょうか。




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  ▼ 1月定例やまぼうしライブ
  日時 : 1月10日(金) 19時30分~21時00分
  料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
  内容 : PAL (ギター弾き語りデュオ)
       Tacaco (ピアノ弾き語り)






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※オイラ20代の頃に加入していたアマチュアバンド アーバンギア のデモ音源です

※やまぼうしライブのライブ動画です

北街道の唄プロジェクト
※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクトです

※オリジナル曲や関係各位のライブ音源等をアップロードしてあります

宅録作品や関係各位のライブ映像等をアップロードしてあります

※2004年に立ち上げたホムペですが2007年以降更新しておりません

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