BOSE 403 をドライブするためには

先日、当ブログをご覧いただいている 「Aさん」 から
BOSE 403 スピーカーについての質問メールをいただきました。
オイラ的にも興味ある質問でしたので、質問者の方には無断ですが、
検証結果をブログ記事とし、質問への回答とさせていただきます。

【質問内容:BOSE 403 を2/1対向 (2Ω使用) の際のアンプ等に関して】

以前記事で紹介されていた、BOSE403 を私も所有しております。

私も元々中古で入手して1年半ほどなのですが、
キューブスピーカーの片方のへたりが気になってきたので
先日予備用目的でもう1セットオークションで入手しました。
これでLRサブローの1/1対向で使えるなーと思いつつ、
同梱の説明書に目を通すと2/1使用の記載があり、
そういえばしのらりさんもブログにも書かれていたなあ、
403の特徴を気に入っているので2/1使用できれば出番もふえるかなあ、と。

しかし手持ちの機材に2Ω対応のアンプがなく、
ほかの403ユーザーの方はどうされているのか気になりメールした次第です。

① 2Ω対応アンプの導入
② チャンネルディバイダー・プロセッサーなどを使って、ハイ/ローを分ける

このどちらかかなあと考えていたのですが、いずれも何かしらの追加購入の必要があります。
イデアorお勧めの機材などありましたら教えて頂ければ幸いです。

回答の前に、まず、BOSE 403 とはどーゆースピーカーなのかを説明させていただきます。

イメージ 1

BOSE 403 とは、1980年代中期にボーズ社がリリースしたスピーカーシステムの製品名で、
縦方向に重ねたに4つの小型スピーカーからなる 「キューブスピーカー」 2台と、
センターに設置するウーハースピーカー 「シャドーベースボックス」 1台によって構成されています。


「シャドーベースボックス」 は1台しかありませんが、L・Rの2つのインプットが装備されていて、
さらに、「キューブスピーカー」 に信号を送るためのL・Rの2つのアウトプットも装備されています。
つまり、この 「シャドーベースボックス」 は、ネットワークを内蔵しているワケです。
(以下、シャドーベースボックはSBBと略記します)

▼ネットワークとはなんぞや?という方はこちらのサイトがわかりやすいと思います。
http://www.phileweb.com/magazine/audio-course/archives/2007/07/26.html

イメージ 2

よって、具体的なパワーアンプと403の接続方法は次のようになります。

1 パワーアンプのスピーカーアウト (L・R) からSBBのインプット 「L・R」 に接続
2-1 SBBのアウトプット (L) からL側設置キューブスピーカーのインプットに接続
2-2 SBBのアウトプット (R) からR側設置キューブスピーカーのインプットに接続
(注) キューブスピーカーには2つのインプットがありますが、どちら側に接続してもヨイです。

403はシステム全体の公称インピーダンスが8Ω/ch、
入力ワット数は、ピーク450W/ch、連続200W/ch、
とウーハー本体 (裏面) に表記されています。
つまり、上記の接続方法であれば一般的なPA用パワーアンプでドライブできるワケです。

ただ、スピーカー全体の形状からも予測できるとおり、
403システムはあくまで小規模PA現場を想定した製品であり、
音楽ライブであれば、喫茶店等でのアコースティック系ライブレベルなら対応できるものの、
それ以上に大きいハコの現場や、ロック系ライブでは力不足と言わざるを得ません。

そこで思いつく裏ワザのひとつが、403システムを2セット同時使用するという方法。
つまりL/Rそれぞれに403システムを1セットずつ設置するワケです。
単純に考えて 「音圧が2倍」 とは言わないまでも1.5倍くらいにはなりそうです。

イメージ 3

このセッティングの場合、気になるのがシステム全体のインピーダンス
果たして1台のパワーアンプで403・2セットをドライブすることが可能なのか?

単純に考えて、8Ωのスピーカーを4本ドライブするワケなので、
パワーアンプ片チャンネルに2Ωの負荷がかかると想像しますが、
果たして本当にそーなのか?

というワケで、昨日ブログった 「テスターによるスピーカーの抵抗値計測」 を行ったところ、
次のような結果と相成りました。

1 SBBの片側のみ (キューブスピーカー未接続) の抵抗値・・・約8Ω
2 SBBの片側のみ (キューブスピーカー接続) の抵抗値・・・約8Ω
3 SBB両側をパラレル接続 (キューブスピーカー未接続) した場合の抵抗値・・・約4Ω
4 SBB両側をパラレル接続 (キューブスピーカー2本接続) した場合の抵抗値・・・約4Ω

昨日ブログへのコメントにてご指摘いただいたとおり、
そもそも 「テスターによるスピーカーの抵抗値計測」 は正しくない測定方法ではありますが、
結果的にキューブスピーカーを接続してもしなくても抵抗値に変化はなく、
ウーハーをパラった場合のみ抵抗値が変化した結果から妄想するに、
403に限っては、SBB両チャンネル+キューブスピーカーの合計4本をパラレル接続しても、
2Ωではなく4Ω駆動ということになるような気がします。

・・・とても自信持ってオススメできる根拠とはなりませんが。

ちなみにオイラが実際にこの接続方法で、ヤマハP2500Sを使ってドライブした時には、
約5時間のアマチュアバンドライブ (アコースティック系) の間、問題なく音が出せましたので、
とりあえずヤマハパワーアンプなら期待に応えてくれると思います。

あるいは、ハードオフあたりで壊れかけのパワーアンプを買ってきて、
クラッシュ覚悟で実験してみるという荒技もアリ・・・でしょうか。
(クラッシュしたら恐らく2Ω駆動だったという証明になる・・・のか?)

というワケで、質問に対する回答として成立しておりませんが、
とりあえずこんなところでご勘弁下さいませ。

▼ダメモトで抵抗値測定
イメージ 4


▼片チャン (ウーハー+キューブスピーカー接続) の場合の抵抗値・・・上記 「2」
イメージ 5


▼パラレル (ウーハー+キューブスピーカー接続) の場合の抵抗値・・・上記 「4」
イメージ 6










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