所属する陣営によって

オイラがよく拝見するサイト「各国のブログから見る日本」にこんな記事が掲載されておりますた。


中国の著名テレビキャスター、張泉霊さんが、中国版ツイッターの微博で2日、
友人から聞いた話として 「子どもがウルトラマンでなく怪獣が正義の味方」 と主張した
という話を紹介した。
「日本人をたくさんやっつけるから」 との理由だったという。
張さんも大笑いしたが、その後には 「こんなことでよいのだろうか」 と考え込んでしまった。

「日本生まれ」 のウルトラマンは、中国でも人気のヒーローだ。 心酔する子どもも多い。
張さんの友人は近所の子どもに 「ウルトラマンは正義の味方?」 と聞いてみた。
その子は 「怪獣の方が正義の味方だよ。どの怪獣も、日本人をたくさんやっつけるじゃないか」
と答えた。

張さんの友人は大笑い。 あまりにも面白かったので張さんにも話したようだ。
張さんも大笑いした。 しかし、ひとしきり笑った後で考え込んでしまった。

どの陣営に属しているかだけで、「正義か悪か」 を判断する。
子どもだけではない、大人も往々にして同じようなロジックで思考する。
「本当に正しいのはどちらか」 と考えなおすことを忘れてしまう。

中国だけではない。 世界中でみられる傾向だ。
張さんは、「怪獣こそ正義の味方」 と言った子どもを 「笑えるだろうか」 と問いかけた。

中国でも、「とにかく日本の言動はすべてダメ」 と言った極端な反日の発想に疑問を示す人は、
そう珍しくない。
「自分自身の内部にある鬱憤 (うっぷん) をぶちけているだけ」、
「その背景には社会全体にゆがみがある」 と分析する人も多い。

ただ、張さんの場合には、所属陣営だけで 「善悪を決め付ける」 という、
多くの大人も持つ 「危険な性向」 に思いをはせたという点で、
日中問題からさらに1歩踏み込んだ、「普遍的」 とも言える問題提起があると考えてよいだろう。

張さんの問いかけに対して、「われわれの恨みの教育は、それほどまでに根深いということだ。
普遍的な価値観が身をおく場所がない」、 「本当に、皆がそうだ」、
「真善美の識別を教えるのは教師の責任のひとつ。
ただし今の世は、教師自身が (真善美の) 識別能力を持っていない。
だから、子どもにも教えられない。
社会が混沌としているから、価値観も混乱している」 などの書き込みがあった。

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かつて冷戦時代、米国人はソ連人を 「悪魔の手先」 のように考え、
ソ連人は米国人を同様に思う傾向が強かったという。
冷戦末期にテレビ局が、両国のスタジオを中継して双方市民が語り合う番組を作ったところ、
互いに相手が 「普通の人」 だったので米ソ両市民とも意外に感じたという。

相手が自分とは違うグループに所属するだけで、「敵」 あるいは 「潜在的な敵」 と感じ、
彼我の 「善悪の判断」 にまで影響してしまうのは、
「サルの時代」 からの人間の本性だという指摘もある。

社会が複雑になり、人類が軍事を含めてかつてとは比べもにならない技術力を身につけた現代にあって、
「サルの時代」 と同様の発想だけに縛られていたのでは、
自分のグループにも相手グループにも害をもたらす、不毛な誤解や誤判断をしかねない。

日本人としても、他国の主張が自国の主張と違うだけで、
相手を 「悪」 と決め付ける傾向がないだろうか。
張さんの問いかけは決して“他人事”ではない。
(編集担当:如月隼人)

ふーむ、中国のキャスターの方がこのようなブログを書くというのは、なかなか興味深いですね。

オイラにとって 「心の師」 である、初代・週刊ファイト編集長の故・井上義啓氏は、
自身の著書の中で、次のように綴っておりました。

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私は幼少期に終戦を経験した。
「日本が負けた。これから自分たちは鬼畜のような敵軍の奴らに蹂躙され、やがては殺されるんだ」
と、子供心に死を覚悟していた。
終戦から数カ月後、憎きアメリカ兵士たちが自分の生まれ育った村に進駐してくる、
と母から聞かされたときは、常にナイフをシャツに忍ばせ、ただ殺されてたまるか!
と思っていた。
そして、ついにアメリカ兵たちがジープに乗ってやって来た。
しかし、鬼のような奴らだと思っていた彼らは、つねにニコニコしていて、
村の子どもたちにチョコレートを配り、やさしく接してくれた。
私は拍子抜けしてしまったが、意地でもチョコレートを受け取ることはしなかった。
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恐らくこれこそが、敗戦当時の日本人全員の 「思い」 だったのではないでしょうか?
インターネットを使えば一個人でも世界中の情報を入手できる現在とは違い、
国家が意図的に情報操作すれば、いくらでも国民感情をコントロールできる時代ゆえの、
出来事というか体験談である、と思います。

では、現代の日本において、上記のような 「善悪の区別」 は存在しない、と言えるのか?
残念がら、現在の日本でも、オイラが関与するローカルなアマチュア音楽の世界でも、
「所属する陣営によってのみ善悪を判断する」 という傾向が皆無とは言えないような気がします。

「アコースティック派」 とか 「バンド派」 とか
「ライブ活動主体」 とか 「宅録活動主体」 とか
「フォーク系」 とか 「ロック系」 とか

誰でもない、オイラ自身が無意識のうちにそーいった 「線引き」 をしていることを、
ハッキリと自覚しておりますし、恐らくオイラ以外にもいらっしゃると妄想いたします。
そんなこと気にする必要などないのにねえ。

なんとも考えさせられる記事でありましたとさ。
ちゃんちゃん。









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