ライブレコーディング料金の相場はどれくらい?

オイラは 「ライブレコーディング」 に対応できるアマチュアPA屋であると自負していますが、
クライアントからのオファーに対して 「確実に成功できる」 と断言できる自信、実績がないため、
「成功報酬」 方式で対応することとしています。

ここでいう 「ライブレコーディング」 とは、

1 ライブ本番においてマルチトラックレコーディング (すべての楽器をパラ録り)を行い、
2 その後、ミックスダウンを施し、2トラックマスターを納品する。

という一連の作業のことを言います。

たとえば、Vocal + Gtr + Bass + Drums 構成のバンドの場合だと、
次のようなチャンネルプランでDAWにマルチトラックレコーディングを行います。

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1 Vocal
2 Vocal(予備)
3 Guitar
4 Bass
5 Drums/Kick
6 Drums/Snare
7 Drums/Hi-Hat
8 Drums/Hi-Tom
9 Drums/Lo-Tom
10 Drums/Fl-Tom
11 Drums/Top-L
12 Drums/Top-R
13 Ambience-L
13 Ambience-R
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オーディオインターフェースの入力端子数の都合により最大26トラックまでしか対応できませぬが、
通常のPAセッティングに加えて、デジミキやDAWにこれだけのセッティングを施すのは、
決して楽な作業ではないし、それなりの知識、特にリスクマネジメントスキルが要求されます。
(最近のデジミキを核としたソリューションではかなり軽減されているように思えますが)

また、ライブ本番後のミックスダウン作業においては、最低でもライブ本編を
10回以上は 「聴き直しては編集する」 作業を繰り返さねばならず、
その作業にかかる実時間は、ライブ当日よりも必然的に長くなります。

何が言いたいかといいますと、よーするに、ライブレコーディングには経費がかかるということです。

オイラは趣味の延長でライブレコーディングのオファーを請けておりますんで、
クライアントも旧知の友人であり、また、前述のとおり 「絶対に成功する」 自信もないので、
いやらしい言い方ではありますが、かなりの良心価格で対応させていただいております。

では、一般の業者はどれくらいの料金プランを設定しているのか?
オイラ的にヒジョーに興味があるのでネット検索してみますた。

以下、「ライブレコーディング/料金プラン」 でヒットした業者の料金プランでおます。

下北沢ライブハウスGARAGE
5,000円・・・録音のみ (チケットノルマ・ミックスダウン料金別)

サウンドブリッジ
20,000円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別、マイク4本以内)

アルトフォニックスタジオ
30,000円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別)

アトヨンサウンドファクトリー
40,000円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別)

WanskStudio Mild
58,000円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別・バックアップ費用別途)

東京CDセンター
47,250円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別)

Spark Kid Sound
69,000円・・・録音のみ (PA料金・ミックスダウン料金別)

ちなみに上記業者さんのほとんどはPA業を兼ねておらず、「録音専門」 業者のスタンスのようですね。
また、オプションとしてミックスダウンも受注している業者が多いように見受けられます。
その場合のオプション料金は、録音費用と同額~2倍程度のように見受けられます。

つまり、アマチュアバンドがライブを企画して、ライブレコーディングを行おうと思ったら、

A PA料金
B ライブレコーディング料金
C ミックスダウン料金

がかかるワケで、さらに言えば、「A」 と 「B・C」 は別業者になるケースが考えられます。
となると、共有する機材の問題も発生するリスクも生じるので、
予期せぬオプション料金 (※) が発生するかもしれません。

(※) たとえば、PA業者はドラムをマイク5本で拾う予定が、録音業者は8本で録音したい、
となったとき、マルチケーブルが不足するので、どちらの業者が不足分を持ち込むのか、
その費用はどちらの業者からいくら請求されるのか、といった問題。

恐らく上記金額を合計すれば安く見積もって10万円、通常価格で20万円、
デラックス価格 (?) で30~50万円、というところではないでしょーか。

この金額だけを見れば、当然、99%のアマチュアミュージシャンは 「高額すぎる!」 と思うはず。
しかし、アナログ時代であれば、恐らく100万円は下らないと妄想します。
いや、ライブのマルチ録音など、そもそもローカル音響業者では対応不可の夢物語でありますた。

なんつったって、アマチュア用16トラックオープンリール (ハーフインチ10号) の金額が
1本あたり約1万5千円で、録音可能時間が20分未満ですからねえ。
テープ代だけでも10万円程度かかるワケです。
さらに16トラックMTRの価格が100~500万円くらい、
24chレコーディングミキサーの価格が同じく100~500万円くらい、
その他周辺機器やら、トランスポーター手配や人件費やらを考えると、
とてもじゃありませんが気軽にオーダーできるような規模ではありません。

それがオイラのような末端のアマチュアPA屋レベルでも 「対応可能」 となったこと自体が、
実はゴイスなことなんですがね。

ただ、「対応可能」 となったとはいえ、アマチュアレベルでは、
前述のような料金プランではおいそれとオーダーできないことは百も承知しています。

では、どこまで労力を減らし、最小機材・最短時間で対応できるかを試行錯誤し、
どのレベルの録音クオリティまで妥協すれば、現実的な料金プランを提示できるのか。
これからの録音業者さんの腕の見せ所だと思います。

おおっと、オイラ的にはライブハウス自体が 「ライブレコーディング対応可能」 なハコに
ブラッシュアップすることがもっとも効率良い対応方法ではないかと推察いたしますがね。

もちろんオイラも 「ライブレコーディングに対応できるアマチュアPA屋」 のスキルアップ
今後も継続して目指してまいりますっ。









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  ▼ 6月定例やまぼうしライブ
   日時 : 6月14日(金) 19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
   内容 : ギター弾き語り オータムパパ
        ギター弾き語り WoodyBell
      https://2iqvfa.bn1.livefilestore.com/y2prURPCK8jwK-AjJC5Av_IreOj5B-_w0dQYhlZQSOz07HCsZcJP91XYMP5LWL0QdISUz6LDE33zyLVxoZilehGhMphi5iTZaFFoa-iG-X4oqNT5fEoDQKkaEXUrKC6t0T8/20130614yamaboushilive_flyer.jpg?psid=1


  ▼ 2008.07.06 あやあね in 静岡一揆VOL.4 ドリプラシーサイドデッキ
  ※[YouTube]ロゴをクリックすると大きな画面 (別ウインドウが開きます) で観られます
  http://www.youtube-nocookie.com/v/8Ck8wKnkp88?version=3&hl=ja_JP

  ▼ 北街道の唄プロジェクト
  http://www.kitakaidounouta-project.net/
  ※故・森下よしひささんの名曲をCD化するというプロジェクト。
   森下さんへのメッセージを掲示板にお書きください。
   CDをお買い求めいただければなおうれしス

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