違和感のない変拍子こそ名曲の証明・・・男と女 by フランシス・レイ

昨日ブログった スパイ大作戦のテーマ」 は、JAZZの名曲 「テイク・ファイブ」 と並び賞される、
世界的に有名な4分の5拍子の曲のツートップであるが、決して 「変拍子」 と言うワケではない。

果たして 「変拍子」 の定義に5拍子が含まれるかどうかは定かでないが、
曲の途中に4拍子や突然変異的符割が登場するワケでもないので、
あえて 「変拍子」 とは表記いたしませんどした。

しかし、本日ご紹介する、フランス映画音楽を代表する 「男と女」 は、
4拍子と3拍子を巧みに組み合わせた、典型的な変拍子の名曲中の名曲だと思いまする。

しかも、全体的なグルーヴはスロースイングながら、Aメロ部分はスイング感を抑え、
サビの部分になると一気にスイング感を前面に出すと言う、グルーヴチェンジの妙が実に見事で、
本曲の 「お洒落」 度をグンとアップさせております。
ついでに言うと、1コーラス、2コーラスのアタマのテンポをリットさせている点なども実に心憎いです。

また、コード進行に関しても一風変わったテイストを取り入れている。
Aメロのコード進行は次のとーり。
Emaj7 → E♭7 → Dmaj7 → D♭7 → D♭7/B → G♭maj7
果たしてこの進行はどーゆー解釈と理解すればいいのか?
オイラ的には下降転調 (移調) とでも解釈すればいいのかなと思ってますが、恐らく違うでしょう。

とまあ、コード理論をかじった程度のオイラの知識ではとても説明しきれない高度なコード進行と、
前述のように巧みな変拍子、グルーヴチェンジを駆使した名人芸の域の作曲芸術でありますが、
オイラがもっともゴイスだと思う点は、そー言った様々なイレギュラーワザを駆使しているにもかかわらず、
リスナーにはそのような変態度を晒すことなく、実にスムースに違和感なく主旋律を 「聴かせている」 点です。
一度聴いたら必ずや耳に残ること間違いなしのこのメロディを生み出したことこそがフランシス・レイの真骨頂。

いやー、「プロの作曲術」 ってのは、本来、こうあるべきモノなんでしょう。




蛇足ながら、この手の名曲は、後年、多くのミュージシャンにカバーされるケースが多いワケですが、
変拍子をフツーのエイトビートに改変したり、安易にパンキッシュに簡略化したり、と、
なんつーか、原曲に対する愛情、こだわりを感じさせないケースが少なくない。
ハッキリ言って原曲のファン的には迷惑です。

こちらは クレモンティーヌ による 「男と女」 のカバー。見事に4拍子に改変してくれています。(涙)








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  ▼ 12月定例やまぼうしライブ ~featuring 北街道の唄~
   日時 : 12月9日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
   出演 : 19時30分 mayu + 細谷裕和
        20時15分 やまぽうしが誇るヒーリング系三人衆揃い踏み
               たまゆら mayu 、 アコギ職人 丸山研二郎、静かなギター 荒井豊
  http://garagemiho.com/flyer/20111209yamaboushilive_flyer.jpg

  ▼ 北街道の唄 (8'45"~)
  ※[YouTube]ロゴをクリックすると大きな画面 (別ウインドウが開きます) で観られます
  

  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO (本館) はこちら
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