プレソナスの新プラグイン技術 「VSL」 に興味津々

藤本健のDigital Audio Laboratory にヒジョーに興味深い記事が載っておりますた。


繰り返すがオイラ的にはと~っても興味をそそられる内容でありますが、
なぜそんなに興味深いのかを説明するのはヒジョーに困難であったりもしまする。

もしかすると間違っているかもしれないが、オイラなりの解釈に翻訳 (?) してブログらせていただきませう。


多少なりともデジタルミキサーやオーディオインターフェースをいぢくった方であれば、
レイテンシー と言う用語はご存知であると思います。
レイテンシー とは、デジタルオーディオを扱ううえで絶対に避けて通ることのできない、
致命的な欠点とも言える、音声処理速度の 「遅れ」 のことであります。

たとえば、DAWソフト等を購入してパソコンでギターやボーカルを録音する場合、
パソコンに標準装備されている 「マイク」 端子に楽器等を接続すれば、
音質はともかく、とりあえず録音すること自体は可能ですが、
その音をパソコンに標準の装備の 「ヘッドフォン」 端子にヘッドフォンを接続して、
「ギターを弾きながら」聴いてみると、実際の演奏よりも遅れてギターの音が聴こえるはずです。

この 「遅れる時間」 のことを レイテンシー と呼び、
取扱説明書等には、例:レイテンシー=200msec (ミリセカンド=この場合は0.2秒)
等と表記されるワケですな。

これは、Windows OSに含まれる音声処理ドライバ (ソフト?) = MME や DirectSound
の音声処理速度が遅いことが原因となっております。

ちなみに、テンポ=120の曲の場合だと、1秒あたりの4分音符の数は2つ、
つまり4分音符あたりの発音時間は0.5秒、8分音符で0.25秒、16分音符で0.125秒、となります。
よって、「実際に演奏しながらその音をリアルタイムに聴く」 ためには、
レイテンシーを限りなくゼロに近づける必要がありますが、実際には無理な相談で、
演奏に支障ないレベルとしては、レイテンシー=0.05秒以下に抑える必要があると思います。
(この辺の基準は演奏者の主観により異なりますが)

んで、このレイテンシーを低くする、パソコン上の音声処理技術の代表が、
スタインバーグ社が開発した 「ASIO (アジオ) 」 と、アップル社の 「CoreAudio」 です。

なので、パソコンにオーディオインターフェースを接続して使用する場合は、
前述の ASIO、あるいは CoreAudio のドライバをインストールする作業が必須であり、
インストールすることにより、デジタルミキサーのようにレイテンシーを感じることなく、
オーディオインターフェースに入力したオーディオ信号を思い通りに処理して、
リアルタイムにその音を出力、モニターすることができるワケです。

と、ここで素朴な疑問が生じます。

デジタルミキサーだってオーディオ信号をデジタル処理していると言う意味では、
パソコンでの処理と大して変わらないのではないか?
それなのに何故、デジミキではレイテンシーが発生せず、パソコンでは発生するのか?

そう、実はデジタルミキサーにもデジタルオーディオの宿命であるレイテンシーは発生しています。
ただ、パソコンが読み書き自由な 「メモリ」 と万能な演算をこなす 「CPU」 で処理するのに対し、
デジタルミキサーは音声信号処理に特化した 「DSP」 を使っているため、
パソコンよりも大幅にレイテンシーを低く抑えることができているワケです。


なので、最近のオーディオインターフェースの中には、
入力された音声信号をリアルタイムにモニターする用途のためにDSPを搭載する機器もあります。
オーディオインターフェースにDSPを搭載すれば、
パソコン (DAW) との音声信号のやり取りにはASIO等を利用し、
入力信号を演奏者等にリアルタイムにプレイバックする際のEQやリバーブ処理等にはDSPを利用して、
快適な (?) オーバーダビング作業が行える、と言うワケですな。
もっとも低価格のオーディオインターフェースにも 「ダイレクトモニタリング」 と言う伝統の荒技がありますが。
(ダイレクトモニタリングの説明は割愛します)

ただ、オーディオインターフェースにDSPを搭載すれば、その分だけ製品価格も上昇してしまうので、
結果的にDSP搭載オーディオインターフェースはハイエンド機に集中している現状です。

と・こ・ろ・が、今回、プレソナスからリリースされたこの新しいオーディオインターフェースには、
本体にDSPを搭載していないにもかかわらず、搭載機と同等の音声処理が可能と言う、
驚きモモノキの新技術=VSLを採用している点がトピックなのであります。

それがどれだけゴイスなことなのか、まだピンと来ていない方も多いでしょうが、
たとえば、小さなカフェでアコースティックライブを行う場合を想定すると、
「ライブのPAオペをしながら (マルチトラック) ライブレコーディングを同時に行う」 ことが、
デジミキを使うことなく、オーディオインターフェース+ノートパソコンだけで実現できるワケですな。

まあ、それ自体は現在でもDSP搭載のハイエンドオーディオインターフェースでも可能ですが、
プレソナスの場合はDSP非搭載のローエンド機でも同様のことができる点がゴイスです。
具体的には、下記の AudioBox1818VSL (予想価格5万円) で、
13万円以上のハイエンドオーディオインターフェースに匹敵するユーザビリティを得ることができる。
・・・と妄想します。

とまあ、テキトーに書きなぐってしまいましたが、あくまで上記内容は、
オイラが藤本健氏の記事を読んで、一人で勝手に妄想した世界のハナシなので、
くれぐれも鵜呑みにされないよう、ご注意願いますつ!

とは言え、この新技術=VSL、果たしてASIOとともにユーザーに浸透していくのか、
今後の推移を見守りたいと思います。

▼PreSonus AudioBox1818VSL
イメージ 1

イメージ 2

http://www.mi7.co.jp/products/presonus/audiobox44vsl.php







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  ▼ ストリートフェスティバル・イン・シズオカ 2011
   日時 : 11月19日(土)11時~20時、11月20日(日)11時~19時
   会場 : 静岡市葵区青葉シンボルロード
   出演 : ミュージックステージの概要は こちら をご参照ください
   料金 : 観覧無料
   ※ オイラ (BLUES和也) は20日の11時 (BLOCK-2) と14時30分 (BLOCK-5)、
     あやあね は15時 (BLOCK-5)、18時30分 (BLOCK4-2) に出演させていただきます

  ▼ 12月定例やまぼうしライブ ~featuring 北街道の唄~
   日時 : 12月9日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
   出演 : 19時30分 mayu + ●●●●
        20時15分 やまぽうしが誇るヒーリング系三人衆揃い踏み
               たまゆら '' mayu 、 アコギ職人 丸山研二郎、静かなギター 荒井豊
  http://garagemiho.com/flyer/20111209yamaboushilive_flyer.jpg

  ▼ 北街道の唄 (8'45"~)
  ※[YouTube]ロゴをクリックすると大きな画面 (別ウインドウが開きます) で観られます
  

  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO (本館) はこちら
   http://www.geocities.jp/garage_miho

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