ライブ・レコーディングに関する独り言

オイラは 「アマチュア」 のPA屋ではあるが、こと 「ライブ・レコーディング」 にかけては、
他の中規模・・・いや小規模・・・いや零細規模のプロのPA業者さんより優れていると思っている。
(自慢にならないなあー)

もう何度もブログっているが、ライブハウス等の小規模なハコにおけるライブでは、
PAオペレーターは、バンドが出す大音量の生音 (ドラム、楽器アンプ等) と、
マイクやDIが拾う小さな音量を増幅してPAスピーカーから出す音とのバランスを取りながら、
ミキシングを行っている。(大音量ギターアンプのフェーダーは上げない、等)
つまり、PAミキサーのメインアウトをMDデッキ等でライン録音しても、
ドラムや楽器アンプの音が聞こえない、ヒジョーにアンバランスなミックスとなってしまう。

では、どーすればミックスバランスの良いライブ・レコーディングができるのか?
それには、まず次の2つの対応策が考えられる。


対応策1: 4トラックMTRを使い、PA卓のラインアウトとステレオマイクによるアンビエンスを録音する。

対応策2: すべての楽器をマイク・DI等で拾うマルチトラック・レコーディングを行う。

そしてオイラは、そのどちらにも柔軟に対応できるノウハウに長けているのだああ~。
なあーんて、大風呂敷を広げてしまうと後の収拾がつかなくなってしまうが、
オイラが 「長年の夢」 であった、「ライブのマルチトラック・レコーディング」 について、
試行錯誤を重ねてきたことは紛れもない事実であーる。

ライブのマルチトラック・レコーディングを行えば、ライブ終了後、自宅に帰ってから
ゆっくりとミックスし直せるし、各種エフェクターの後付けも思いのまま。
さすがに演奏や歌唱ミスの修正までには対応できないが、多少のノイズ除去くらいなら何とかなる。

んでは、ライブのマルチトラック・レコーディングを行うにはどーすればいいのか?

それには当然のことながら、ミキサーの使用チャンネル (あるいはグループ) 数に対応した
インプットを持つMTR、もしくはオーディオインターフェース+DAWが必要となる。

オイラの場合は、ミキサーの「グループ」機能を使わず、
全使用チャンネルを別個に録るべく 「ダイレクトアウト」 機能を使っているため、
24chインプットを備えたオーディオインターフェース+DAWで対応している。

最近はダイレクトアウトを備えたアナログミキサーはほとんどお目にかかれないし、
24chものアナログ入力を備えたオーディオインターフェースも皆無であるから、
選択肢は自然と 「adat」 端子×3~4系統を備えたデジタルミキサーと
オーディオインターフェースに限定される。

オイラの場合は、ヤマハのデジミキ 「O1V96」 にオプションボードを装着し、
3系統の 「adat」 端子を使用可能な状況にしておりやす。
そこに2系統の 「adat」 端子と、8chのアナログインプットを備えた
MOTUのオーディオインターフェース 「896mk3」 を接続することで、
24chの信号をDAWに送れるように調整しておりやす。

ん? ちょっと待て! ミキサー側にadat端子のin/outが3系統あっても、
オーディオインターフェースにはadat端子のin/outが2系統しかないじゃないか!
と気が付いたあなたはエライ。

そう、デジミキとオーディオインターフェースを接続する際には、
O1V96の表チャンネル (1~16ch) のダイレクトアウト=adat1・2を896mk3に送り、
896mk3のアナログチャンネル (1~8ch) の信号を
O1V96の裏チャンネル (17~24ch) のインプット=adat3に送るように設定しなければならない。

なおDAW側には、896mk3のadatインプット2系統 (1~16ch)、
896mk3のアナログインプット8ch (17~24ch) が認識されるワケだ。

これでDAWを立ち上げ、24のオーディオ・トラックを作成し、
それぞれのインプットを前述の24chに割り振れば準備はオッケー。

後は、デジミキのルーティング画面を呼び出し、表チャンネルのダイレクトアウト機能をオンにし、
プリフェーダーに設定するば万事オッケー。
おおっと、裏チャンネルの入力をadat3に設定することを忘れずに。

後は、普段以上に入力トリムの調整に気を使いながらライブPAをオペすれば、
DAWには全入力チャンネルのプリフェーダー信号が送られると言うカラクリ。
つまり、ライブ本番中にフェーダー操作しても、レコーディング時はその影響を受けないワケだ。

そしてライブ終了後、自宅に戻ってゆっくりと全チャンネルを再生し、ミックスダウンを行えば、
バランスの取れたライブ・レコーディング・テイクの出来上がり~。

・・・とお気楽に書いてはみたものの、実際のところ、
O1V96、オーディオインターフェース、DAWの各種設定は決して簡単ではないっ。

ハッキリ言って、O1V96のルーティング、パッチ、マスターバスの概念を十分に理解していないと、
どの信号がどのバスを通って、adat端子を経由してオーディオインターフェースに送られ、
そして最終的にDAWの任意のトラックに流れるのか、まったくワケがわからなくなるであろう。
(実際は上記に加えてワードクロックの設定も必要になりますっ!)

まあ最近は、PreSonusAllen&Heath から、
オーディオインターフェース機能を内蔵したミキサーがリリースされているので、
今後は前述のような複雑な設定を行うことなく、
ライブのマルチトラック・レコーディングできるようになると思われるが、
PA屋を自称する者であればこの程度のルーティング設定は理解していないと恥ずかしいと思ったりもして。
(すんまそん、自分ができることをいいことに言いたい放題です。)


なので、オイラ的には 「ライブ・レコーディングに対応します!」 を売り文句に
大々的に広報 (営業) をかけたいところであるが・・・
問題はレコーディングしたネタをミックスする時間的余裕がないことと、
そもそもミュージシャン側にライブ・レコーディングの希望 (需要) がまったくないことだあああ~
(涙)

ちゃんちゃん。




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          オイラはROCK54で2番手 (16時頃) 出演予定です

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   日時 : 12月10日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   料金 : BLUES和也のやりたい放題 90分一本勝負
        内容未定ですが禁断の反則攻撃を駆使してお届けしますっ

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