11月定例やまぼうしライブレポート

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一昨日の金曜日(11月12日)のやまぼうしライブは、例によって集客に苦戦しつつも、
ステージ上ではオイラ程度の音楽クオリティとは明らかに次元が違うパフォーマンスが繰り広げられますた。

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この日の主役は、ハギさんこと 萩原基宏 氏。
70年代から静岡でアマチュアバンドに関わっている方で知らない人はいないギタリストでおます。

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そのハギさんにやまぼうしライブへの出演をダメモトで打診したのが、たしか8~9月頃で、
快く引き受けてくれたものの、当日、何を演るかについては直前まで思案されていたようで、
結局はエレアコギターに最新のデジタルギアを駆使した、和洋折衷、温故知新ながらも
実に斬新で実験的な演奏をパフォームしてくれますた。

ライブは2部構成で、1部はハギさんのギターソロ、2部はゲストのBASS・みほさんとのデュオ。

その1部の「核」として機能していたのが、BOSSのループマシンRC50
まあ、ループマシンを使うミュージシャンは決して少なくないが、ここまで自由な発想で、
なおかつ、ツボを抑えたサウンド・オン・サウンドのソロプレイや、
アヴァンギャルドな効果音 (ペグを緩めてノイズ風のサウンドを出す、等) を使う方は観たことがない。

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どうしてもループマシンを駆使すると曲調はミニマル・ミュージック風になってしまうのが常だが、
それは 「ループの継ぎ目」 をお客さんにわからせないように
一定のテンポ・グルーヴでループを組もうとするからであって、
だったらフリーテンポで繋ぎポイントをリットしてしまえば深く考えることなく繋げられる、と言う理屈。

恐らくそんな発想から、ハギさんはほぼワンコーラス分のバッキングをサンプリングし、
曲の終わりはと次の曲の始まりの繋ぎを故意に認識させるべく 「空白」 を挿入しておりますた。
まあ、それほど難しいテクニックではないにしろ、そー言ったセオリー無視の使い方が目ウロコでありやす。

さらに、ほぼ全編 (全曲?) にわたり、やはりボスのディレイをまんべんなくかけまくり、
加えて、禁断の飛び道具として TC.HELICONのインテリジェント・ボーカル・ハーモナイザー も!
うおー、ハギさんの歌ってるところなんざ、初めて目撃してまったぜよ。

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ハギさんのギターソロは、「超絶技巧で弾きまくる」 のではなく、「いかに音数を減らし 『間』 を計るか」(?)
と言うイメージをオイラは抱いております・・・って、こんな表現では読んでる方々にはよくわからないよな。
かと言って、フリージャズのようにあからさまなアウトスケールの音を使うワケでもなく、
実にソツなく、心地よいタイミングで、そのバッキングに合ったノートを万華鏡の如く奏でてくれています。
・・・やはりわかりにくい表現で申し訳なし。

とにかく、テクニックをひけらかすようなアドリブとは対極に位置する自然体プレイっつーこってす。

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今回、ハギさんにことわりなくライブのキャッチコピーに 「ギターワンダーランド」 などとのたまってしまい、
会場入りしたハギさんから開口一番、「なんだよ~、あのコピーは~ (笑) 」 と苦言を呈されてしまいましたが、
この日、ライブを目撃されたお客さんは、そのコピーに偽りがなかったことを確信いただけと思います。

2部からは、ライブハウス 「ガジャ」 のオーナーにしてベーシストの みほ さんがサポートに加わり、
最低限のコード進行だけ決めた即興セッションプレイが繰り広げられますた。

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ハギさんは、曲紹介のMCにて 「じゃあ次はEのブルースで・・・」 などと言っていましたが、
自他共に認めるブルース嫌いのオイラ的には、決してブルースアドリブではなく、ブルーな感じはあるものの、
もっとメロウで、さわやかさを感じられるスケール構成で、拙いオイラのスケール知識で解析するなら、
マイナーブルースとメジャーブルース、それもメジャーセブンス系ノートを押さえた音使いだったように思えますた。
(間違ってたらすんまそん。)

もしかするとあまりに心地良くて、深い眠りに入ってしまう方もいたかもしれないが、
オイラ的には一瞬たりとも目が・・・、いや耳が離せない演奏でありやした。

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それともう一点、とてもオイラのツボだったのが 11th (イレブンス系) コードの有効利用。
もっとわかりやすく言うなら、Key=C のときの Dm7 on G 系の使い方の上手さ。
もしくは sus4 系の音使いが実に巧妙である、と感心させられますた。

オイラのような下手クソは、勢いにまかせたマイナーブルース しか弾けないワケで、
そのときにネックとなるバッキングコードの代表格が、ディミニッシュ、オーギュメント、それとサス4系でありやす。

この壁を越えるには、ひたすらジャズギターのスケールを地道に継続するしか道はないと思ってますが、
オイラにはとてもそんなひたむきさは持ち合わせておりませぬ。

また、みほ さんのベースが、良く言えばツボを押さえた、悪く言えば必要最小限の音使い的なバッキングで、
ハギさんのアドリブを、みほさんの手のひらの上で遊ばせている感覚でありやした。

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2部の後半では、ぬわんとお二人によるデュオボーカルまで披露されまして、
良くも悪くも (?)、超・貴重なセッションを堪能させていただきました。
この日のレコーディングデータは、近い将来、オイラからハギさんへの 「恐喝ネタ」 として使わせていただきたい・・・
などと言う思いがふと脳裏をかすめてしまったことはナイショですぞ。

ピンによるギター演奏パフォーマンスは芸にしている方は少なくありませんが、
ここまで控え目ながらハイクオリティなステージをされる方はほとんど記憶にありませぬ。

くどいようだが、オイラ程度の音楽知識ではとてもついていけないラベルの世界で、
正直言うと、かなり恐れ多い、失言連発のオイラでありましたとさ。


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いやはや、これほどのクオリティであったにも関わらず集客が十分でなかった点は
主催者として猛省しなければなりませぬ。

ハギさんとみほさんには、これに懲りずに、是非次回(いつだ?)も参戦いただけることを心からお願い申しあげますっ。

出演者のお二人、お店スタッフのみなさん、お越しいただいたお客さん、ありがとうございましたっ!

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  ▼ 12月定例やまぼうしライブ
   日時 : 12月10日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   料金 : BLUES和也のやりたい放題 90分一本勝負
        内容未定ですが禁断の反則攻撃を駆使してお届けしますっ

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