これぞ名曲! MAMA MIA (なんてことなの!) by 渡辺真知子

6月30日の記事で 渡辺真知子の復刻アルバム についてブログりますたが、
本日は世間一般のリスナー的には長いこと廃盤となっていた6thアルバム
「Feel Free」 の中からオイラが大好きなこの曲をとりあげてみませう。

何はともあれお聴きくだされ。



本曲、と言うか本アルバムは 渡辺真知子 にとって初の海外 (LA) 録音であり、
さらに言えば、それまですべての編曲を担当していた 船山基紀 に加えて、
LAのスタジオミュージシャンとして名高い ドン・グルーシン が担当している点がミソ。
(ちなみに全10曲中、船山、ドン両氏とも5曲ずつ編曲担当しとります。)

んで、本日ご紹介の本曲は ドン・グルーシン の編曲でご自身がKB (ローズ) を弾いとります。

それまでの渡辺真知子ファンにとっては、なんとも耳新しいウエストコーストサウンドであり、
さらに言えば、R&Bテイストなブラスアレンジと言うかコード進行が斬新。

それでは曲の造りについてアナライズしてみませう。

イントロは 「F(7)」 のワンコードを基調としたファンクによくあるマイナーブルース進行。
ブラスアレンジが実に 「それっぽさ」 を引き出しております。

そして歌メロに入ると一転して Fメジャー のニューミュージック的進行となるワケだが、
サビの直前の一小節に再び 「F7」 のマイナーブルース的ローズのバッキングが挿入されると言う、
実に心憎い演出が光っております。

そして1番のサビが終わるところでは 「Ⅱm7(onⅤ)」 に当たる Gm7(onC) となり、
フツーであればここで「Ⅰ」に当たるFに回帰するところであるが、
ここでFはFでも F(7) に移行し、再びマイナーブルースアレンジに戻るところがオイシイ。

しかもこの間奏 (16小節) の前半8小節は前述のとおり F のマイナーブルースであるが、
後半8小節は1音上がって G のマイナーブルースに移調しており、
その移行にかかる部分 (間奏8小節目) のさりげなくも印象的なブラスの入り方が
なんとも心憎いではあーりませんか。

オイラ的な印象としては、
「J-POPの原曲にR&B的アレンジを施し、LAサウンドで調理した」
と言ったカンジか。
うーん、我ながらわかりにくい表現だなあ~。

ま、当時流行りの言葉で言うなら 「クロスオーバー」 ってところでしょーか。

果たしてイマドキの音楽に慣れ親しんだワカモノたちに、
このようなクロスオーバー風味の曲に対してどんな印象を持つのか、
ちょっち興味ありますな。

蛇足ながら、デビュー以来、アレンジャーであり、実質的なプロデューサーであった 船山基紀 氏は、
この次の7thアルバム 「そっとふりむいて」 を最後に渡辺真知子と決別したようでありますが、
果たしてどのような事情があったのか、オイラ的には未だに謎となっとります。

どなたかご存知の方がいたら教えておくんなませ。
よすなに。




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