他人ごとではないPAトラブル

ちょっち古いネタではありますが、先日の日刊サイゾーにこんな記事が掲載されとりました。


2009年12月16日 15時00分
「殴らなかったことを後悔」泉谷しげるがインストアライブで大激怒!

泉谷しげるオフィシャルブログより

忌野清志郎の逝去に対し、「亡くなったコトは受け入れません!」 と宣言し、
10月には歌手の加奈崎芳太郎との共著で『ぼくの好きなキヨシロー』 (WAVE出版) を上梓した泉谷しげる
孫の誕生以来丸くなったと言われている彼が、インストアライブで、
ライブの音を調整するPAのエンジニアに対して、ブチ切れ。
泉谷は自身のブログ 「兎猫豚 (うびょうとん) のみらい日記」 で次のように心境を綴った。

「PAシステムのエンジニアと波長が合わないと突然のようにブチきれて殴りたくなる!
会場が満員だろうが知ったこっちゃない!
(中略)
あんときエンジニアをブン殴らなかったコトを後悔してンだからよ~!」 (原文ママ

騒動は、12月2日に発売されたアルバム
『愛と憎しみのバラッド』 (ポニーキャニオン) のプロモーションのため、
12月13日に埼玉県越谷市タワーレコードレイクタウン店で行われたインストアライブで発生。
泉谷は殴らなかったことを後悔するほどに、大激怒している。
さらに泉谷は次にように続ける。

「ソノ会場のシステム自体の容量のせいにするのはプロとしてハズかしい!
エンジニアとしてなんの為に来てんだよ!?
オレに恥かかせる為に来てんならケリ入るゾ!だコノヤロ。
オレの怒りの態度に会場は一瞬凍りついたが知ったこっちゃない!
インストアライブだからって、なめんなよ~だよ!
そらモールの中は呑気な買い物客でイッパイだが、
ライブ見たいヒトの中には今日この瞬間しか見れないヒトだって居るワケで、
どんな場所だろうと出演する以上は、全力で挑むのさ!」

PAは、Public Addressの略で、
演奏された楽器の音を演奏者とオーディエンスに聴きやすいようにバランスを調整する役目。
ある音楽雑誌編集者は 「アーティストにとって、PAの役目は重要。モニターからの音次第で、
ライブのノリもまったく変わるようです。
インストアライブというアウェイな環境の中で、久々に激情に火が着いちゃったんでしょうね」
と明かす。

俳優としても独自の地位を確立し、還暦を迎えながらも、激情を忘れない泉谷。
これからも泉谷節全開で、痛快な生き方を貫いていってほしいものだ。
(文=本城零次)

▼問題となっている泉谷しげるのブログ記事はこちら
http://ameblo.jp/shigeru-izumiya/entry-10410534542.html


と言うワケでオイラ的感想を述べさせていただこう。

まず、泉谷しげるのブログ記事についてだが、
正直なところ、オイラの文章読解能力では何に対して激怒しているのかがイマイチよく理解できん。

メインスピーカーの音量が小さかったことに対する不満が起因しているとは思うのだが、
システムそのものに対する不満爆発とは思えない。

どうやら、泉谷氏からの 「メインスピーカーの出音をもっと大きくして欲しい」
と言うリクエストに対するPAオペの態度が悪かったのではないか?
とオイラは邪推してしまうのであるが、実際のところはどうなんだろう。

現状では情報不足のため、前述のような不満であると仮定したうえでの感想になってしまうが、
恐らく次のような状況だったのではなかろうか。

関連記事を読む限りインストアライブが行われた店舗はショッピングモールの中と思われる。
当然、CDショップ以外の店舗も入店しているので、他店に迷惑がかかるような大音量は出せない。
そんなことは泉谷氏ほどのベテランなら説明しなくたってわかるはず。
だから泉谷氏はPAオペに次のようにリクエストしたと想像する。

「オイ、もう少しスピーカーの音はデカくなんねーのか?」

もしオイラがPA担当で、出演者からそう言われたら次のように回答する。

「了解しました。ただ、主催者(タワーレコード)からは
他店に迷惑が掛からない音量にするよう指示を受けていますので、その点はご理解願います。」

常識的に考えれば、この回答で問題ないと思うのだが・・・
「そうか、わかった。じゃあ可能な範囲の大音量で頼むぞ。」 と返事してくれると思うのだが・・・
果たして件のPAオペはどのような回答をしたのだろうか?

妄想1 「このPA機材じゃあ、これ以上は無理ですよおっ!」
妄想2 「・・・できません」

ま、いずれにしても出演者との円滑なコミュニケーションが取れていなかったことが、
要因のような気がしてならねーズラ。

果たしてこのPAオペレーターは、どんな人物 (店員or下請けPA業者) だったのだろう?
また、PA機材の所有者は誰 (店or下請けPA業者) だったのだろう?

考えられるケースは次の3通り
① 店の備品 (PA機材) を使い、店の従業員がオペを行った
② 店の備品 (PA機材) を使い、下請けPA業者がオペを行った
③ 下請けPA業者が設営とオペを行った

ちなみにミクシーのコミュでもこの話題が盛り上がっていて、
どうやら使われていたPA機材は クラシックプロ 製品 (以下CPと記す) ではないかと言われており、
「プロのライブにCPを使う時点でダメだろう」 と言う雰囲気が漂っている。

(注:CPは低価格の割に性能が良いPA機材だが決して 「プロ用」 とは認識されていない)

たしかにインストアライブとは言え、泉谷クラスのライブにPA業者がCPを使うとは考え難い。
さらに、PA業者が泉谷クラスのライブに、言葉遣いに難のある人材をオペレーター派遣するとも思えない。
となると、オイラ的には「①」の状況ではなかったか?と言う結論に行きつく。

つまり、お店側が軽い気持ちで、いつもアマチュアや新人プロ向けに設営している自社の機材を使い、
担当の店員さんがいつもどおりのオペをしようと思ったら、
そのあまりにナメた態度に泉谷氏がキレちまった・・・のではないか、と。

くどいようだが、これはすべてオイラが勝手に妄想していることなので、
決して真実でも事実でもない。

ただ、今回のトラブルはPA側に非があるように思えたので、このような文体になってしまったが、
もちろん出演者側に非がある場合、あるいは両者ともに非がある場合だって、現実には起こりうる。
幸いにもオイラはほとんど遭遇したことはないが、
少なからず、横柄で態度の悪い出演者と仕事をした現場だってある。

プロミュージシャンだからってチョーシに乗ってんじゃねーぞ、コラ!
テメーはオレより歌は上手いかもしれないが、ギターはオレより下手じゃねーか、タコ!
と、思ったことが去年の夏ごろにあったかな~。

まあ、今回のトラブルの真相は、今後も明らかにされることなく風化してしまうのであろうが、
決してオイラにとっても他人事ではないので、今後も出演者、主催者側との意思疎通については、
細心の注意を払っていこう、と心した出来事でありました、とさ。

ちゃんちゃん。




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