オイラ的 「妥協したくないPA機材」 マルチケーブルの巻 (その1)

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PAに必要な機材は多種多様であり、
当然ながらアマチュア向けの安物からプロ御用達の高級品まで様々である。

オイラのように趣味の延長でやっているアマチュアPA屋の場合は、
財政の都合上、どうしてもアマチュア向けの安物が購入の第一選択肢となってしまうが、
中には 「できる限り妥協したくない」、「プロと同等の製品を所有したい」 と思う機材だってある。

オイラの場合だと、なんと言っても マイクスタンド がそれに相当するが、
これについてはすでにブログったことがあるので、こちらを参照されたい。
http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/53944271.html

と言うワケで、本日のお題は
マイクスタンドの次にオイラが妥協したくないと思っている マルチケーブル について。

マルチケーブル とは何ぞや?

マルチケーブルとはステージとPAブースを繋ぐための命綱とも言える機材で、
たとえば、ステージとPA席が30m離れている会場でマイクを16本使うのであれば、
通常なら30mのマイクケーブルが16本必要となるが、
16本のケーブルを1本のケーブルに束ねた30mのケーブルと、
その両端に16個の入出力端子を備えたボックスを接続すれば、
ステージ上で必要なマイクケーブルの本数は変わらないものの長さは必要最小限で済み、
PAブース回りのケーブルもまたしかり。
何よりもステージからPAブースにまで16本ものケーブルを引き回す手間がなくなるメリットがある。

▼こちらのサイト掲載のシステム例による図解がわかりやいズラ
http://www.sanden-shoji.co.jp/acce/canare/multi_indv.html

PA業界では、長年にわたり カナレ 社の製品が全世界のほぼ100%シェアを占めていたと思われるが、
ここ10年くらいはアマチュア向けの安価な製品が多数リリースされ、
日本でもサウンドハウスブランドの
「ClassicPro」 製品の恩恵を受けている方が数多くいらっしゃると推察する。

ちなみにカナレ製品とサウンドハウスの同等製品の価格差は、30m/16ch製品の場合だと次のようになる。

●クラシックプロ / Multilink16/4-30 (16センド4リターン)
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=233%5EMULTILINK16%2F4%2D30%5E%5E
単品で33,000円

●カナレ / 16C30-M2 (マルチケーブル) 37,500円
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16C30M2%5E%5E
●カナレ / 16J12F1F77 (コネクタボックス・メス) 37,000円
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16J12F1F77%5E%5E
●カナレ / 16J12F2F77(コネクタボックス・オス)36,000円
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16J12F2F77%5E%5E
合計で110,500円

ぬわんと同等の製品 (注1) であっても、クラシックプロとカナレでは3倍近い価格差となってしまう。
(注1:クラシックプロ製品の方が実質的なin/out数は多い)

なぜこのような価格差が出てしまうのか?
これはもうプロ用製品であるが故の堅牢さ、取り扱いしやすさの違い、としか言いようがない。

まず 「堅牢さ」 について、オイラが知る限りカナレのマルチケーブルを使って、
断線したとか、コネクタが変形した等のトラブル事例を関係各位から聞いたことがない。
これに対し、クラシックプロ製品の場合だと、1~2現場使っただけで不良チャンネルが出た、
等のトラブル事例をネット上で見かけるケースが少なくない。

次に 「取り扱いの容易さ」 について、カナレ製品はケーブルとコネクタボックスが外れる
「セパレート仕様」 であるため、ケーブルの引き回しが容易で、
さらに現場の規模に合わせて異なる長さのケーブルを使い回すことでさらに使いやすさが増す。
もちろん収納スペースも小さくて済む、等のメリットも上げられる。
これに対し、クラシックプロ製品は 「一体型仕様」 であるため、必然的にケーブル総重量が重くなり、
ケーブルの引き回しが容易ではなく、当然、収納スペースもかさばる。

ついでに言えば、セパレート型は故障した場合のケアも比較的容易であるのに対し、
一体型はかなり困難と言わざるを得ない。

と言ったワケで、どんなに安くとも プロは 「絶対に」 一体型マルチケーブルを使うことはない。
オイラに言わせれば、一体型マルチケーブルを使っていると言う時点でその業者は 「プロ」 と呼べない。
なので、アマチュアミュージシャンにしてみれば、使用しているマルチケーブルの種類で、
そのPA屋さんの資質と言うか、機材に対する認識を判断する材料になるとも言える。

・・・とエラそうなことを言えるのもすべて、
「オイラが辛うじてカナレのケーブルを使っている」
と言うオチに繋げるための前フリなのだお~。

正直なところ、オイラだって何度となく安価な一体型マルチケーブルを買おうと思ったか分からない。
しかし、やはりネット上で一体型の悪評を聞くにつけ、
また自分自身でPA機材を集めだす10年以上も前から
知り合いのPA屋のヘルプでカナレ製品を使い続けてきた経験則から、
やはりマルチケーブルは 「妥協してはいけない機材」 であると思い直し、
大枚はたいてサウンドハウスで新品をゲットした次第でやる。

ちなみに現在オイラが所有しているマルチケーブルシステムは次のとおり。

●マルチケーブル CANARE 16C30-M2 16ch 30m アルミラップ
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16C30M2%5E%5E
●セパレートコード CANARE 16S2F1 16ch キャノンオスx16
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16S2F1%5E%5E
●コネクタボックス CANARE 16J12F12F77 パラパラ
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=219%5E16J12F12F77%5E%5E

参考までに、コネクタボックス にはいくつかの種類があり、
現場の事情に合わせて最適な機種を選べる、と言うのもセパレート式の利点であったりする。

その種類とは次の2種類の端子の組合せによって全5種類の製品が存在する。
①マルチケーブルの端子が 「オス」 か 「メス」 か、あるいは両者 (パラ) を備えているか。
②XLR端子が 「オス」 か 「メス」 か、あるいは両者 (パラ) を備えているか。

もっぱらプロの現場で多用される (と思う) のは、
①②ともパラ仕様 (通称:パラパラ) の 「16J12F12F77」 で、
詳細説明するといささかクドくなるが、とにかくパラ仕様は何かにつけて便利なのであーる。

オイラの場合、辛うじてカナレ製品を使ってはいるものの、
前述のとおりコネクタボックスは1台しか所有しておらず、
正直言って、かなりの貧乏貧弱システムと言わざるを得ない。
できることならもう1セット、パラパラ仕様のコネクタボックスを2つ、
10mくらいのマルチケーブル(いずれも16ch)をゲットしたい、と、ず~っと思っている。

しかし、フツーに購入しようと思えば軽く10万円以上の予算が吹っ飛んでしまうワケで、
趣味の延長でPAをやっているオイラにはあまりに現実離れした数字である。

・・・のだが、つい先日、とんでもない掘り出しモンをオイラは見つけてしまった!!!!

(つづく)




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        ※ オイラの出番は「6」で、ウチのバンドのギタリストは「5」、ドラマーは「4」でも出演しますっ!
         (オイラの出番は17時くらいになる見込みだす)

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