亀より遅いレコード会社の意識改革のスピード

昨日(9月26日)の日経新聞に掲載されとりますた。

▼2008/09/26 日本経済新聞より
音楽配信、「コピー自由」広がる 音楽業界、販路拡大狙う

音楽のネット配信サービスで、コピー防止機能を外す動きが加速している。
米ユニバーサル・ミュージック、英EMIなど世界4大レコード会社が、
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)世界最大手の米マイスペースと、
携帯電話大手の英ソニー・エリクソンの新配信サービス向けに、
コピー可能な形での楽曲提供を相次いで始める。消費者の利便性を高めると同時に販路を拡大し、
CDなど録音音楽市場の縮小傾向に歯止めをかけるのが狙い。

ニューズ・コーポレーション傘下のマイスペースは25日、
4大レコード会社と独立系レコード会社、電子商取引最大手の米アマゾン・ドットコムと共同で、
有料のダウンロード配信と無料のストリーミング(逐次再生)配信を組みあわせた
新しい音楽配信サービスを米国で始めた。
無料サービスは各楽曲をすべて聴ける仕組みで、広告収入を権利者とマイスペースが分け合う。
消費者が好きな曲を全曲無料で聴き放題という画期的なネット配信サービスだ。


うーん、今ごろこんなことを言っているのか~。

今さらながらレコード会社がいかに「消費者ニーズ」を無視しているかがよーくわかります。

自社の既得権確保に躍起になった挙句、売上が激減し、
結局、前言撤回してDRM廃止に踏み切らざるを得なくなったとは、ちゃんちゃらおかしい。

しかも販売する音楽ファイルの種類が「MP3」だと?

今や著名ミュージシャン(注1)がレコード会社との契約を破棄し、
自信のサイトから24ビット96kHzのWAVファイルを無料配信する時代だと言うのに、
時代錯誤も甚だしい。



さらに、参考として次の2つの記事もご参照あれ


▼2008/01/20 朝鮮日報より
世界4大レコード会社、違法コピーに「白旗」?

違法コピーに悩まされてきた世界のデジタル音楽業界が結局、苦肉の策を打ち出しています。
音楽ファイルのコピーを防止するプログラム「DRM」を解除したまま、
販売用として音楽ファイルを供給するというものです。

最近、世界第2位のレコード会社であるソニーBMGは、
米国のインターネット・ショッピング・サイト、アマゾンとの間で、
DRMがない音楽ファイルを供給することで合意しました。
また昨年には、EMI、ユニバーサルミュージック、ワーナー・ミュージックも
相次いでDRMのない音楽ファイルの供給を始めました。
これにより、世界の4大レコード会社がすべて、
著作権保護のための機能がない音楽ファイル供給を始めたことになります。

DRMとは、消費者が特定の機器に音楽ファイルをダウンロードする際、
一定の回数だけダウンロードできるようにするものです。DRMがなければ、
消費者は音楽ファイルを何回でもダウンロードでき、
そしてどの機器にでもコピーできるようになるのです。
実際、世界の4大レコード会社は昨年初めまで、
DRMの解除は絶対にしないという意向を明らかにしてきました。

しかし、各社は市場の冷酷な現実を思い知らされることになります。
ロイターによると、米国での音楽ファイルの売り上げは、前年に比べ15%も減ったそうです。
ダウンロードに時間がかかり、使うのも不便なDRM付きの音楽ファイルより、
1回ダウンロードすればいくらでもコピーができる違法な音楽ファイルを、
消費者は好むようになってしまったというわけです。結局、各社は短期的な市場の縮小を覚悟で、
利便性を高め、長期的には音楽ファイルの市場拡大につながる道を選びました。

DRMの解除による効果はまだ未知数です。
情報技術(IT)専門誌『CNET』のラリー・ディグナン氏は
「(DRMの解除は)遅きに失した感がある」といいます。
果たして、4大レコード会社の新たな選択が、
まだDRMを付けることにこだわっている韓国のデジタル音楽業界をはじめ、
世界のIT業界にどのような影響をもたらすのか、今後注目されるでしょう。



▼2007/02/07 INTERNET WATCH

Appleスティーブ・ジョブズCEO、4大レコード会社にDRM廃止を提言

Appleスティーブ・ジョブズCEOは6日、DRM技術に対する考えを同社サイトで発表し、
4大レコード会社に対して「楽曲のDRMを廃止するべき」との意見を訴えた。

ジョブズCEOは、同社の「iTunes Store」で販売する楽曲に対して、
不正コピーを防ぐDRMの廃止を求める声が出ていると指摘。
今後の対策として、将来的に実現可能な3通りの方法を紹介した。

まず1つ目としては、AppleMicrosoftソニーなど音楽プレーヤーを手がける企業が
独自に展開するDRM技術をそのまま使い続けるということだ。しかし、この提案については、
iTunes Storeで購入した楽曲をiPod以外の音楽プレーヤーで視聴できなかったり、
他の音楽配信サービスで購入した楽曲をiPodで視聴できないことなどから、
利用者の権利を制限すると批判されているという。

次に2つ目としては、Appleが手がけるDRM技術“FairPlay”のライセンスを提供して、
他社の音楽プレーヤーや音楽配信サービスとの互換性を確保することだ。
これにより利用者は、iTunes Storeで購入した楽曲を他社の音楽プレーヤーで視聴することが可能となる。
しかしジョブズCEOは、「DRMを他社に公開することで技術情報が漏れ、
FairPlayのセキュリティ確保が困難になる」と指摘。
その結果、レコード会社に対して著作権管理を保証できなくなるとしている。

最後の3つ目としてはDRMの廃止を挙げる。
DRMを廃止することで、あらゆる音楽配信サービスで購入した楽曲を
すべての音楽プレーヤーで視聴できるため、
「利用者にとって最適な手段」(ジョブズCEO)と訴えている。
ジョブズCEOは、同社がDRM技術を採用した理由について、
「Universal、Sony BMG、Warner、EMIの4大レコード会社の要求があったため」としており、
仮に4大レコード会社が、DRMフリーの楽曲を提供してくれれば、
iTunes StoreではDRMを廃止するとの考えを示した。

また、4大レコード会社のDRMに対する取り組みについては、
「オンライン販売する楽曲にはDRMによる保護を求めるが、
レコード会社の売上の大半を占めるCDに対してはDRMを適用していない」と批判。
さらに、CDの音源は簡単にインターネット上に公開され、違法にダウンロードされうるとした。

ジョブズCEOは、DRMが廃止されることにより、
革新的な音楽配信サービスや音楽プレーヤーに投資しようとする新規参入企業が増え、
音楽業界が活性化すると主張。
このことは、レコード会社にとってプラスの影響しか与えないとして、DRMの廃止を呼びかけた。



と言うワケで、今後、ある程度の成功を収めたメジャーなミュージシャンは、
レコード会社との契約を更新せず、自身のレーベルなりサイトを確立して、
ユーザーへ 「直販」 する 「音楽配信」 のスタイルが急増していく、とオイラは予測する。

ハッキリ言って90年代のCDの売上額が 「異常」 であって、
2000年代に入って売上が激減したと言われているが、
見方を変えれば 「元に戻っただけ」 のこと。

しかし、これだけインターネットが発展した現在、
ある程度のネームバリューを得たミュージシャンが、
自分に不利な条件の契約をレコード会社と継続する必要性はなく、
あとは所属音楽事務所との契約さえクリアーできれば、
どんどん独立していった方が得策、と誰でも考えるだろう。

時代はどんどん変わっている。
世界はどんどん小さくなっている。

最新のテクノロジーについていけない、昔はよかった、と言いたい気持ちがないワケでもないが、
オイラは 「今はまだ人生を語らず」 だと思っているので、
この 「インターネット音楽配信」 には今後も最新の注意を払い、
果たしてこの流れに、アマチュアレベルでどんなアプローチが可能であるか、
見定めていきたいと考えておりまふ。

なーんちゃって、オイラの 「答」 は昔も今も変わっていないけどね。

アマチュアミュージシャンは金儲けのために音楽をやっているのか?
ただ、ひとりでも多くの人に自分の音楽を聴いて欲しい、
と言う思いのありったけで音楽をやっているのではないのか?

だから、

「アマチュアは無料で音楽配信するべし」

これがオイラの答えです。



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  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO(本館)はこちら
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  ▼ 第6回静岡あかぺら横丁ライブ
   日時 : 9月27日(土)11時
   会場 : 清水エスパルスドリームプラザ シーサイドデッキ
   料金 : 無料
   出演 : 県内外から27バンド
   ホムペ : http://live.45chode.net/
       ※オイラはPAとして参加協力いたします。ぜひぜひお出で下さいっ!

  ▼ 祝・やまぼうし開店10周年記念パーティー
   日時 : 10月10日(金)19時~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー「やまぼうし」
   料金 : @2000円(フリーフーズ・ドリンク別)
※完全予約制です 参加希望の方は 森下 or 篠崎 までご一報を
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