今、時代はテノリオンか?

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昨日ブログったとおり、オイラ、幸運にも TENORI-ON の初回ロットをゲットすることができますた。

ヤマハの公式サイト、YouTube等で色々な方のパフォーマンスを拝見して、研究しちゃあおりますが、
「思いがけない」 作品は作りやすい反面、
「思いどおりの」 メロディ、コード進行、符割りを打ち込むのは難しいと実感しておりまふ。

そんな矢先、毎月15日頃刊行されている サウンド&レコーディングマガジン7月号 を購入してみると、
ぬわんとタイムリーにもテノリオンが特集されているではあーりませんか。
まあ、正確には テノリオン特集」 ではなく、
テノリオンをはじめとする革新的インターフェイスの電子楽器」 の特集でありますが。

今回、掲載されている機種は次のとーり。

YAMAHA Tenori-On(テノリオン
KORG Kaossilator(カオシレイター)
JAZZMUTANT LEMUR(レミュー)
PERUSSA AudioCubes(オーディオキューブ)
Reactable(リアクテーブル)
Monome(モノーム)

正直、カオシレイター以外は 「現実的な価格」 でないため入手することは容易ではないが、
いずれも打ち込みヲタクが泣いて喜びそうな変態的・革新的電子楽器が紹介されているので、
今月号のサンレコは一読の価値があると思いますぞ。
ちなみに各楽器の実際の演奏の様子を収録したDVDが付属しているのだっ!


さて、話は テノリオン に戻るが、購入から約1ヶ月が経過し、色々といぢくってみた感想などを少々。

まず、12万円強と言う価格設定については、オイラ的には妥当だと思います。
古今東西、革新的な楽器、機材がリリースされるときはべらぼうな価格が設定されるのが常だ。
モーグ、イミュレーター、フェアライト、シンクラビア、プロツールス、等々。

しかし、日本のメーカーが汎用的なシェアを意識して新製品をリリースするとなると話は別だ。
PORTASTUDIO、DX7、M1、VS880、PRO-MIX01、等々。
いずれも当時の音楽シーンにエポックメイキングを与えた、その分野での画期的製品であったが、
すべて20万円台に価格を抑えてリリースされている。
もしこれが外国の製品だったらゼロがひとつ増えていたかもしれない、
と、当時のサンレコ等専門雑誌にお約束のように書かれていたことを記憶しております。

なので、今回のテノリオンに関しても、もしかしたら20万円台までいっちゃうかな~、
と危惧していたが、10万円台前半と言うことで、
まあオイラ的には予想を下回る価格となったワケだす。


続いて、MIDI音源としての性能。
これに関しては、MIDIインプリメンテンションチャート等で確認する限り、
10~15年前のマルチティンバーシンセ程度の仕様と言わざるを得ない。
いかに 「インターフェース部が命」 の製品とは言え、
正直、この音源のスペックはかなりお粗末ですな。

ついでに言えば、当然、収録されていると思っていた ドラム音源 がないことに軽くショックを受けますた。
その辺はテメーらの好みで適宜サンプリングして使えってことなのだろう。


そしてもっとも重要なインターフェースの使い勝手について。
16×16の白色LEDによるマトリックスと言う単純明快な操作面。
正直言って、まだ何とも言えません。
エラそうにコメントできるほど使い込んでいないので、
「可能性」 は感じるものの、その 「可能性」 を発揮できる音楽ジャンルにオイラが精通していない、
よーするにテノリオン「ミニマルミュージック」 のギアとしては即戦力となる楽器であるが、
いわゆるポピュラーミュージックの分野において、果たしてどのような画期的使用方法があるのか、
まだまだ未知数と言わざるを得ない。

ミニマルミュージック とは、よーするに ボレロ のように、
同じフレーズを延々とループしながら、少しずつフレーズに変化を加えていくジャンルであり、
テノリオンの基本性能が 「16ステップシーケンサー であることを考えれば、
実にこのジャンルに適した楽器であると思われる。

しかし、誰でも考えつくようなことを、フツーに演るだけでは、
「革新的楽器」 の意味合いが薄れるってえモンだ。

やはりこれは、 「普通の使い方」 だけじゃあツマラナイ、
メーカー側がまったく予測していなかったような奇天烈な使い方をしてこそ意味があるのだろう。

とは言え、オイラの平均的なオツムでは、その画期的な使用方法を発見するのは至難のワザだ。
参考までにオイラが考える 「いたってフツーのテノリオンの活用方法」 を挙げてみよう。

それはやはりMIDI機器との連携に尽きる。たとえば、

外部シーケンサーから基本パターンのシーケンスデータをテノリオンに送り、
テノリオンの即興演奏モード (ランダム、プッシュ、バウンス等) で味付けする。

そのシーケンスパターンの変更情報 (プログラムチェンジ等) をフットスイッチで送出し、
さらにテノリオンのスケールチェンジ情報を絡ませ、
「ランダムなシーケンスのモジュレーション」 をクリエイトする。

MIDIメッセージに変化を与える機器 (ヤマハMEP4みたいなヤツ) を使って、
テノリオンからのシーケンスデータに予測不可能なモジュレーションを加える。

テノリオンのサンプリング機能を駆使して、テノリオンを 「喋らせる」 、 「歌わせる」。
ミニマルな 「一人アカペラ」 ができるかも?

まあ、この辺は前述のとおり 「誰でも考えつく」 ワザなので、
恐らく数ヵ月後に発刊されるであろうテノリオンのハウツー本にも紹介されるはず。

恐らくオイラ程度には想像もできない、度肝を抜くような活用方法が眠っているので、
「新しい音楽」 へのチャレンジ精神旺盛なアマチュアミュージシャン諸兄には、
ぜひ一度、現物のテノリオンを見て触れてみて、その 「将来性」 に萌えて欲しいと考えます。


最後に一言。
メーカー側は 「音楽的知識がなくても手軽に音楽が作れる」 ことをテノリオンの売り言葉にしていますが・・・
オイラ的にはそれはウソだと思います。
もしそう思って買ってしまうと、 「お高い買い物」 に終わってしまうことは必至ですぞ。

やはりコイツを使いこなすには、それなりの音楽知識、MIDIの理解が不可欠だす。
オイラのような新し物好きデジタル人間でない方には、
購入の前にいま一度熟慮されることを強くオススメします。

よすなに。




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  ▼ あやあねさん情報
   その1 : 7月6日(日)ドリプラ海側デッキ 「静岡一揆 に出演
   その2 : 7月25日(金)清水JAMJAMJAM ブラボーチップナイト に出演
   ※いずれも詳細未定、追ってプログラム等を追記します

  ▼ 7月定例やまぼうしライブ
   日時 : 7月11日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー「やまぼうし」
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   出演 : 19時30分~ Youki ダークサイドアンニュイ
        20時15分~ チャオくぼた シミフェス・ボンジー
        http://www.geocities.jp/garage_miho/photos/20080711yamaboushilive_flyer.bmp

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