法律は 「絶対」 なのか?

日本人である以上、日本国憲法、日本国法律を守るのは当然。
と、小さい頃から教え込まれ、オイラの脳裏にこれでもかと言うくらいに刷り込まれてきたが、
果たして本当にそうなのか?

15年ほど前のこと、とある研修会で弁護士の講義を拝聴したときに、
オイラのこの疑問はかなり確信的になった。

その弁護士の講義の中でオイラ的にもっとも脳裏に焼き付いた一節がこれ。

法律には 「人殺しは悪いことです」 などとは書かれていない。
ただ罰則が規定されているだけです。


もちろん立法に至った経緯と言うか、理念の中には
「殺人は悪」 と言う道徳・倫理観はあっただろうが
それもあくまで原則論に過ぎないと推察する。


さて、いささか大袈裟なイントロではあったが、
この辺を踏まえてオイラの日常生活を振り返ってみると、
オイラは日常からかなりの法律違反を犯していることを自覚する。

たとえばスピード違反。
50キロ制限の国道バイパスを80キロで走行する。
「あー、やべーなー、30キロオーバーだなー、白バイに捕まるかなー?」
とは思うものの、他人に迷惑を掛けていると言う自覚はない。
むしろ法定速度を守って運転したら、かえって渋滞を引き起こして他の車の迷惑になると感じる。

たとえば誰もいない深夜の交差点。
信号は赤。 車はまったく走っていない。
オイラは信号無視して横断歩道を歩く。
道路交通法を犯している自覚はあるが、
他人に迷惑を掛けている意識はまったくない。

どちらかと言うと、オイラは20代の頃までは
上記のような 「深夜の交差点」 でも信号を守っていたような気がするが、
前述の弁護士の話を聞いて以来、かなり考え方が変わってきた。

さらに追い討ちをかけるように、その頃、偶然目撃した
朝まで生テレビ」 に出演していた某右翼幹部が言い放ったこの一言にも衝撃を受けた。

我々(右翼集団)の活動は一般の方から見ればたしかに反社会的に映るかもしれない。
もし、我々の活動が結果的に法律に反するものであるならば、刑罰を受ける覚悟はある。
だが、何人(なんびと)であっても我々の理念を変えることはできない。


この発言を聞いたとき、
「そうかー、法律は “覚悟を決めた人間” には無力なんだ。」
と言うことを今さらながら思い知らされたような気がした。


改めて自分の人生を振り返ってみると、
なんと親の言うことを守り、学校や会社が決めた規則を守り続けてきたことか。
それは優等生でいたいと言う 利己的な欲望 と、
罰が恐いという恐怖感 によるところが大きかったように思う。

決して 「本当に自分がやりたいこと」 が 「規則を守ること」 ではなかったことだけは確かだ。


オイラの本質は 「石橋を叩いて渡る人間」、
いや、「石橋を叩いて壊して結局渡らない人間」 だ。

とても保守的で閉鎖的で内向的。
他人から責められることに極度の恐怖を覚え、
本当にやりたいことを 「やりたい」 と素直に口にすることができずにいた。

そんな自分の意識を変えてくれたのは、他でもない音楽関係者各位。

20代の頃から付き合い始めた音楽関係者の多くは、
ヒジョーに奔放でアウトロー的な連中が多く、
彼らの 「生きざま」 は 「いい子ちゃん」 だった自分に強く影響を与えた。

何かをやりたいと思った時にはすでに行動に移している彼らの日常を見ては、
「そんな無計画な・・・」 と内心は思いながらも手を貸しているうちに、
その奔放な生き方にとてつもない魅力を感じたものだ。

ハッキリ言って、彼らはオイラに迷惑を掛けた。
タダ働きさせられ、金銭的に負担を強いられ、時間の制約を受けたりもした。
だが、「他人に迷惑を掛けてでも貫きたい自分の夢」 があるなんて、
とてつもなく素晴らしいことではないか!

少なくともオレにはない。 いや、なかった。
だからとてもうらやましく、オイラもそんな夢を持ちたいと憧れたモンだ。

そしてこうも思った。
「自分のこの閉鎖的な性格を変えていかなければ彼らと出会えた意味がない」 と。


あれから10数年が経ち、本質的な性格はどうしても変えようがなかったが、
現在、オイラはかなり奔放に、自分のやりたいことをやらせてもらっていると言う自覚がある。

40歳を過ぎ、人生の半分を過しちまったなー、と感じたとき、改めて思ったのは、
将来、自分が死に直面したときに思い出すのは、
決して 「やりたいことをやれずにいた」 いい子ちゃんだった頃の自分ではなく、
「他人に迷惑を掛けてでも本当に自分がやりたいことに没頭している」 自分ではないか、と言うこと。


だから今は好きなことやらせてもらってます。
強引に関係各位を巻き込んで暴走することがあるかも知れません。

とは言え、なるべく他人に迷惑を掛けないよう心掛けてはいるつもりだが、
もしかすると無意識のうちに関係各位に迷惑を掛けているかもしれない。
そのうち予期せぬところからクレームの嵐を被るかもしれない。

そんときゃー、内心ビクビクしながらもこう言い返してやるつもりでいっ。

「どおーってことねえよ! 馬鹿野郎!」 (by アントニオ猪木


(追伸:うーん、イマイチ当初考えていたオチまでたどり着けなかったが・・・まっ、いーか。)




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