あれから30年

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1976年6月26日(土)はプロレスファン、いや猪木信者にとって一生忘れらない日。

当時、世界のスポーツ界の頂点に君臨していた モハメッド・アリ
アジアの片隅のショー・スポーツ界のローカルヒーロー アントニオ猪木 と戦った世紀の一戦、
「格闘技世界一決定戦」が開催された日であった。

今でこそプロレスは「スポーツ・エンターテイメント」と認識されているが、
当時は現在とは比較になるぬほど世間から勝負論、競技性が重要視されていて、
プロレスファンはもちろん、一般社会人も「間違いなくレスラーは強い」という目で見ていた。

本気でボクサーとレスラーが戦ったらどっちが強いのだろう?

そんな素朴な疑問に敢然と立ち向かったのが我らがアントニオ猪木
世界的なステータスから見たら、試合どころか挑戦することすら恐れ多いにもかかわらず、
アリに立ち向かった猪木にプロレスファンは拍手喝采を送っていた。

結果から言えば、猪木はスタンドでのキック、タックル、関節技、絞め技など、
ほとんどの技を禁止され、唯一、想定外の攻撃である「グランドでのローキック」を放つしかなく、
しかしそれでは攻めも守りも踏み込むことができず、
最初から最後までこれと言った盛り上がりを見せることなく、
15ラウンド戦い抜いての引き分けとなったのは、みなさんご存知のことと思う。

しかし、その舞台裏で繰り広げられた凄絶な駆け引きの攻防や、
試合後に訪れたバッシングやら社会的な信用の失墜やら莫大な借金との戦いなど、
「もう死んだほうがマシだ」という苦しみの中から立ち上がってきた猪木と新日本プロレスのその後の軌跡は、
凄絶などという言葉では表し切れない地獄の日々だった。

ミスター高橋が書いたプロレス暴露本「流血の魔術、最強の演技」によると、
すべてのプロレスの試合には事前に勝敗が決まっている(注:真偽についてはかなり疑問が残る)とのことで、
猪木が生涯において経験したガチンコ(真剣勝負)試合は2つだけだったとのこと。

そのひとつがこの「猪木・アリ戦」であったと言う。

あれから30年が経過し、さまざまな舞台裏秘話がようやく語られ始め、
その凄まじさが垣間見えるようになった。

実はアリはプロレスの大ファンであったため、
プロレスの仕組み(勝敗が決まっていること)も熟知していたことから、
猪木の挑戦を単なるエキジミションマッチとしか捉えていなかったが、
東京に着いて見たらえらい盛り上がりようで、
さて、猪木側と当日の試合のシナリオについて打ち合わせしようと思ったら、
猪木側から「試合の打ち合わせ?とんでもない!これはリアルファイトだ!」
と告げられ、アリ側のマネージャー、弁護士らが真っ青になって協議を始めた。

世界のアリ、いや、自分たちに数億ドルの金をもたらす黄金の成る木・モハメド・アリの歴史に
アジアの片隅で傷をつけるワケにはいかない。

それから数日間、リアルファイトで絶対にアリが負けないルールを強要するアリ側スタッフ。
こんなルールは飲めない!と、猪木側がクレームをつけると、
「じゃあ我々はこれで失礼する。試合はキャンセルだ。」
と「奥の手」で対抗され、結局、ほぼ全面的にアリ側の言い分を飲んだ上で試合は決行される。


アリは主催者による試合前のグローブチェックを拒否。
恐らく、アリのグローヴ(12オンス!)にはグローブを固くする薬剤が注入されていたとのこと。
猪木のマネージャー・新間氏はその話を聞きつけ、密かに鉛入りのシューズを調達し、
「社長(猪木のこと)、何も言わずにこのシューズを履いて下さい。」と懇願したものの、
猪木に拒否され、かくして猪木は「99%負ける」真剣勝負のリングに向かった。

しかし猪木は負けなかった。

試合は判定にもつれ込み、三者三様のジャッジで引き分け。
だが、この引き分けは勝利に匹敵する引き分けだったのだ。

関係者の証言によれば、もし猪木が勝ってしまったら
恐らく猪木および関係者は程なく殺されていただろうとのこと。

実際、ルールミーティングの時には懐に手を突っ込んだままのアリ側ガードマンが数人いたらしい。


かなり強引な例えだが、
零細企業の社長が日本最大の暴力団の組長に相撲の試合(ガチンコ)を申し込んだようなモノ。
もちろん先方はマジに取り合わないし、仮にウマミ(ファイトマネー)が見込めたとしても、
組長が負けることなど絶対に許さない。
ガチンコを画策してるとわかった時点でキャンセルか企業ごと消されるのが関の山。

それでも試合を決行し「負けなかった」猪木は、誰がなんと言おうと凄いのである!


あれから30年、猪木に対する世間の評価は相変わらず厳しいようであるが、
「猪木信者」と呼ばれる熱狂的ファンは未だに存在している。

その一人がオレです。




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