燃えよドラゴン

と言っても、ブルース・リーのことではありましぇん。
“炎の飛龍”藤波辰爾のことでありやんす。

昨日(6月21日)の日刊スポーツ記事によると、
ついに藤波が新日本プロレスを退団してしまったとのこと。
http://www.nikkansports.com/battle/p-bt-tp0-20060621-49100.html

昭和から平成に続く激動の時代を生き抜いたトップレスラーには珍しく、
日本プロレス新日本プロレスの2団体にしか籍を置かなかったという、
昔気質の熱血会社員を連想させるキャリア(34年)であった。


日刊スポーツによると…

会社への不満ではない。
新日本、親会社ユークスからの慰留には感謝している。
ただ一昨年6月に社長を降りて以来、自分の理想とするプロレスとのずれに悩んできた。
さらに今年に入って、気心の知れた選手、社員が退団。
自分を慕って入ってきながら辞めた人間への責任感が、退団を決める大きな理由になった。


とのこと。


理想と現実のギャップはどこにでもあるが、
(むしろギャップがないことの方が珍しい。つーか、あり得ないのではないか?)
どこまで妥協できるか、というのがボーダーラインで、
今回、ついにその一線を越えてしまったということなのであろう。

うーん、52歳にして独立かあ。
もちろんネームバリューは絶大なのだから仕事のオファーに困ることはないであろうが、
大いなる希望を抱いての旅立ちなのだろうか?
それがとても心配だ。

どうしても藤波と言うと、
温故知新、オールド・スクール、クラシック、優柔不断、等々
懐古趣味的なイメージが付きまとってしまう。

実際、新日退団者を集めて新イベントを立ち上げる予定があるらしいが、
それってあまりに普通過ぎないかえ?

どーせなら前田日明と組んで、
根性のなくなったレスラーどもに活を入れるため、
プロ格レスラー養成に乗り出してみてはどうか?

週刊ファイト・井上元編集長の提唱する
「プロレスルールによる総合格闘技」の実践を目指してはいかがか?

佐山サトルの提唱する
「日本人の武道の心を呼び覚ます戦い」を実践してくれまいか?

極論を言えば、アントニオ猪木マサ斎藤が繰り広げた
「ルールはお互いのプライドのみ」という戦いを現代に即した形で具現化して欲しい。

本来、プロレスとは、
人間の持つ喜怒哀楽をリング上で表現することだったはず。
いつの間にか「怒」だけがすっぽりと抜け落ちてしまった。


さてさて、かく言う今のオレは「怒り」を持っているのか?
残念ながら答は「ノー」。
それが問題だ。




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