ツェッペリン完コピ?

去る3月9日(水)、静岡市清水区にあるライブスペース 「ark」 にて開催された
レッド・ツェッペリン完コピバンド」 との誉れ高い 「VONZEP」 のライブに行ってまいりますた。

18時30分開演とのことで、18時に会社の仕事を速攻で切り上げ会場に向かうとジャスト18時30分。

当日券チケット (4200円) + ドリンク代 (500円) を支払って会場内に入ると、
前座として、静岡では名の知れた 「MARTES PLAYERS」 のステージが始まっている。
ボーカルの トシヤ 曰く、
「昔、ディープ・パープルのライブを観に行ったとき、日本のバンドが前座を演っていて、
オレはパープルを観に来たんだ! さっさと終われ! とヤジっていた。 だからオレらも早く終わるね。」
ま、そりゃそーだ。よくわかってらっしゃる (笑)

オイラは一人でこのライブに訪れたのだが、前座が終わり客電が点いて回りを見渡すと、
案の定、知った顔がチラホラ・・・いや、かなり大勢いらっしゃっておりますた。
みんないくつになっても10代の頃に聴いた音楽には相当の愛着と拘りがあるんですねえ。

そして、ミニマルミュージックの元祖と言われる 「ボレロ」 の長いSEが終わると、
いよいよ VONZEP の登場!

いちおうVONZEPをご存知ない方のために、事前のプロモチラシの内容をばコピペしてご紹介。
VONZEP JAPAN TOUR 2011

21 世紀、世界最高峰のLED ZEPPELIN トリビュートを実現するスーパー・バンド
VONZEP (ヴォンゼップ) ここに誕生!

「この21世紀にジョン・ボーナムが存命で、そしてあの頃のままの LED ZEPPELIN が存在していたら...」
この夢を実現すべく、イギリス、アイルランドアメリカ、そして日本から世界の頂点を極めるべく
ツェッペリン・トリビュート・マスター達がここに集結!

LAを拠点に長年に渡り数多くのツアーをこなしているLed Zepagainから
スワン・モンゴメリー (Vo.) & ジム・ウートゥン (B./Key)。
ジミー・ペイジ・フォロワーのカリスマ的存在として絶大な人気を誇る MR. JIMMYのジミー桜井 (G.)。
そして当初のメンバーであるフランキー・バナリが脱退、
後任として AC/DC、マイケル・シェンカー・グループ、エイジアといったモンスター級ロック・バンドを渡り歩き、
80年代半ばには本家 LED ZEPPELINジミー・ペイジ が ポール・ロジャース と結成した The Firm
のメンバーとして活動を共にした凄腕ドラマーのクリス・スレイド (Ds) が正式に加入。
この4人をつなぐ絆は LED ZEPPELIN への限りなき愛、そしてその真髄 へのあくなき追求である。
伝説となった LED ZEPPELIN の世界をこの21世紀に甦らせるため、2010年...遂にスーパー・バンドが始動した!

たしかに看板に偽りなく、ZEPの名曲の数々が次々と演奏されていきますた。

移民の歌
ハートブレイカ
ブラックドッグ
幻惑されて
貴方を愛し続けて
イン・ジ・イブニング
永遠の詩
オーシャン
ゴーイング・トゥ・カリフォルニア
カシミール
アキレス最後の戦い
天国への階段
胸いっぱいの愛を
ロックンロール

アンド・モア・・・

し・か・し。
オイラを含めてこの会場に集まったのは、尋常ならざるZEPファンであることを考慮いたしますと、
次のような点に不満がないワケではない。

まず何と言ってもドラム。
ボンゾと言えばやはりあの 「深胴スネアと極太スナッピーの音」 を誰もが連想するではあーりませんか。
残念ながらスネアの音に関しては 「全然似てない」 と言わざるを得ません。

まあ、このバンドメンバーの中で唯一、メジャーバンドを経験したクリス氏ゆえ、
少しでもオリジナリティを出そうとしたのかもしれませぬが、完コピを期待していたお客さん的には、
その名のとおり 「期待はずれ」 に終わってしまったと思いまする。
もちろんドラマーとしてのテクに文句のつけようはありませんが。

ちなみにライブ終了後、某氏に聞いた話によると、とあるアマチュアドラマーは、
「なんでボンゾ完コピのドラムなのにワンタム仕様じゃないんだ!」
と激怒して、1曲聴いただけでさっさと帰ってしまったそうな(汗)

次にボーカル。
外見 (特に髪型) に関してはかなり 「プラントっぽさ」 を醸し出しておりましたが、
やはりオリジナルの唯一無二とも言えるハイトーン絶叫ボーカルの域には達しておりませぬ。
さらに言えば、なんつーかベテラン演歌歌手がよくやるような 「タメて歌う」
フェイクな歌い回しが随所に見られ、うーん、それはちょっとイヤらしいと言うか、
「過剰な演出」 感を抱いてしまった点は否めませんでした。

次にシンセ。
ジョン・ポール・ジョーンズが愛用していたキーボードと言えばメロトロンが有名であるが、
「狂熱のライブ」 に代表される、ローファイでザラザラ感があって、重厚なアナログサウンドに比べると、
今回使用していたエンソニックMR76 (!) のサウンドは随分と趣が異なるように感じられましたな。
特に 「イン・ジ・イブニング」 のシンセストリングの音色は、もう少しレイヤーを増やさないと、
オリジナルのあの重厚さには到底及ばないと思ってしまいますた。

それに比べると、ジミー桜井氏の ジミー・ペイジなりきり度」 は、群を抜いて完成度が高かったと思いまする。
特に 「胸いっぱいの愛を」 のSE間奏部の奏法。
ディレイを深くかけながら、ペグを緩めたり締めたりしながら怪しげなSEを醸し出す、
と言うワザには感心いたしますた。
そーか、こーやってあの音を作っていたのか、と納得した次第。

あと、全体的に感じたのが、ツェッペリンの曲って意外なほどに 「ワンコード進行」 が多かったのね。
今さらながらギターの低音開放弦を使ったリフが多いことをプチ再発見した次第であります。

さて、終わってみればほぼ知っている曲ばかりで十分に楽しむことができました。
・・・が、アシ代、駐車場代を含めてこのライブに費やした費用は約6000円。

決して安いとは思いませんよ、オイラは。

昔 (と言っても20年以上前だが) は、一流の外タレの静岡市民文化会館大ホールライブでも、
チケット代は4千円程度だったと記憶しております。
つーか、一流の日本のミュージシャンでも中規模ホールライブなら現在でも5千円で観れます。

無理難題とは承知しておりますが、プロモーター様におかれましては、
くれぐれも 「お客さんの懐にやさしい」 イベントライブの企画を、切にお願いいたします。

おすまい。




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  ▼ 3月定例やまぼうしライブ
   日時 : 3月11日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円 (ワンドリンク付き)
   出演 : 福居八大 × 丸山研二郎
       やまぼうしが誇る雨男二人による津軽三味線とアコギのクロスオーバー!
       http://fbuqng.blu.livefilestore.com/y1pyCQ2W5bkA2CgPuLFQX8Kx2tpkWcqXyLx2LgO21-0It7LDwNs-pbkoX95c7U2Idu4rIIkZbJZZyPAztlsntuS8x8gOion6YYc/20110311yamaboushilive_flyer.jpg?psid=1

  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO (本館) はこちら
   http://www.geocities.jp/garage_miho

  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO's YouTubeチャンネルはこちら
   http://www.youtube.com/blueskaz

  ▼ 2011.02.13 「あの頃…フォークソングコンサート2011 FINAL」 ライブ映像
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  PART 1
  
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  ※ライブレポートは こちら

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