「やまぼうし」で BOSE L1 を聞く (その1)

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一昨日の日曜日 (6月21日)、オイラにとってもっとも身近な小規模ライブスペースである、
コーヒー&ギャラリーやまぼうし で開催される 「一曲入魂!ライブ」 ってなイベントに、
要注目の新PAシステム [BOSE L1] のデモ機が使われるとの情報を得たので、
ライブ主催者の方には申しわけないが、PAシステム目当てでやまぼうしに伺わせていただいた。

[BOSE L1] とはなんぞや?と言う方は、まずこちらをご覧あれ
http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/59433914.html
http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/57580407.html
http://blogs.yahoo.co.jp/garage_miho/54022518.html

オイラ的には L1 の現物を見るのも、実際の出音を聴くのは今回が2回目となるが、
結論から言うと、前回聴いたときとほとんど同じ感想であった。

ハッキリ言って、オイラ的にはこのスピーカーから出る音を ハイファイとは感じない。
エレアコからラインで拾った音はクリアであったが、
SM58 で拾ったボーカルの音、コンデンサマイクで拾ったアコギの音、
いずれもハイ (7~8kHz以上くらい?) 、ロー (250Hz以下くらいか?) とも
LPF、HPFでザックリと削られている感が否めず、なんともキレが悪いと言うのが率直な印象。
恐らくモデリングのEQ特性、もしくはハウリング対策のために、
オイシイ周波数帯域をカットしてしまっているのではないか?と、勝手に邪推してしまう。

つーか、L1 (モデル1) は、もともとホールクラスの会場向けに設計された機材であり、
スピーカーから約3mほど離れた場所に設置するようマニュアルにも明記されているので、
今回に関しては会場が手狭で、L1 と演奏者の距離も1m以下だったこと等の理由により、
本領発揮できなかったであろう、と好意的に解釈したい。


ちょっち話は逸れるが、いろいろなブログでこのL1を導入された方の感想を拝見するが、
まず 「音が悪い」 と言う印象を書かれる方は見たことがない。
そして、導入された方のほとんどがミュージシャンであるように見受けられる。
つまり、PA屋の観点から [BOSE L1] を語った記事を、
少なくともオイラは本日現在で1件も見たことがない。

例によってオイラが勝手に妄想するに、
これまでPAシステムを所有されたことがないミュージシャンの方々が、
大枚はたいて、生まれて初めて自前PAシステムを所有したうれしさから、
正当な評価ができていないんじゃないか? などと、余計な詮索をしてみたりもする。
そらー、30万以上もするPAシステムなんだから、買ってはみたもののあまり音が良くなかった、
とは認めたくないだろう。

まあ実際、それほど音が悪いとは思わないが、ずば抜けて良いとは決して思わない。
むしろ 「音の良さ」 より 「音の遠達性」 の方が評価すべきポイントではなかろうか?


さて、ここでまた 「やまぼうし」 で体験した [BOSE L1] の感想に戻るが、
オイラはBOSE崇拝者でも、BOSE社の関係者でもないので、
あえてオイラが痛感した 「L1の欠点」 を中心にブログらせていただこう。


L1には次のようなコンセプトがある。
従来のPAシステムは、演奏者が使う楽器アンプ、PA用メインスピーカー、FB用スピーカー、
と言う3つのスピーカーシステムが不可欠であり、
そのどれもがPAオペレーターがミックスした 「音」 であり、
必ずしも演奏者が意図している 「音」 とは違うケースが多々あった。
また原則的に、左右のPA用メインスピーカーからは演奏者の立ち位置とは異なる定位の音が出されている。
たとえば観客席から見て右側にいるギタリストの音が右側からではなく、センターから聞こえる、等。
BOSE L1 は、演奏者が出す音をそのまま観客席に届かせるとともに、
自身及び他の演奏者のモニターを兼ね、さらに観客席から見た目と同じ位置から音を出す、と言う、
いわば 「オーケストラの演奏」 の鑑賞を軽音楽にも応用しよう、と言う考えがとられている。

だが、このコンセプトは別に画期的でもなければ、特段新しいというワケでもない。
つーか、大昔 (50年代)、PAなるものが確立されていなかった時代は、
「このようにせざるを得なかった」 と言うのが実際のところ。

しかし、当時の楽器アンプやボーカルアンプではパワーに不足もあり、
大ホールクラスをカバーしきれなかった (と思う) ことから、
現在のPAシステムに辿りついたものと、オイラは確信している。

いわば L1 のコンセプトは 「原点回帰」 と言えなくもないが、
原点に回帰するためには、いくつかの大きな 「壁」 をクリアしなければならないことも間違いない。

その 「壁」 とは・・・

TO BE CONTINUED





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  ▼ Recording Studio GARAGE MIHO (本館) はこちら
   http://www.geocities.jp/garage_miho

  ▼ 7月定例やまぼうしライブ
   日時 : 7月10日(金)19時30分~21時00分
   会場 : コーヒー&ギャラリー やまぼうし
   料金 : @500円(ワンドリンク付き)
   出演 : 森下よしひさ

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